7話
「あの、紗耶香さん」
「どうしたの?」
晩御飯も食べ終わってソファで2人で並んでココアを飲みながらまったりする。
そういえばもうそろそろしたらクラスマッチなんだよなぁ...........。この前お金使ったばっかしでクラスTシャツを買うお金が微妙に足りないんだよね。
でも買わなきゃいけないしでここは紗耶香さんに頼むしかない。
「大変誠に申し訳ない限りなんですが............」
「え?何、もしかして重大な話?陽凪ちゃんもしかしてその年で妊娠したの?」
「誰がするかそんなもん!!そもそも近づいてくる男子は全員処す!!誰であっても先生以外は処す!!先生でも睨む!!!」
「じゃあこの前のテスト赤点取ったの?」
「それは、その、なんていうか、赤点は回避しました..............。そ、そんなことよりも私の話を聞いて!!」
「はいはい。妊娠もしてない、赤点も回避した。じゃあ何の用?」
「それがですね、もう少ししたらクラスマッチが始まりまして、その時にクラスTシャツを作って着ようってなったんですよね」
「あぁークラスマッチか、懐かしいね。ん?クラスTシャツを買う...........。そういえば陽凪ちゃんこの前『お小遣い配分ミスったーーーー!』って言ってたよね?」
「その通りなんです。今私の財布には1500円ちょっとしか入ってないわけなんです..........」
「それでクラスTシャツが?」
「2200円もするわけなんです............」
「なんだお金がほしいってことなんだね。よかったぁ陽凪ちゃんが変なことしたんじゃないか不安だったから。じゃあちょっと待ってて財布持ってくる」
ソファから離れていった紗耶香さん..............え?もらえるんですか?私がバカやってお金が足りないだけなのに?
「ごめんね細かいのが今財布に入ってなくて、5000円でいい?」
「いいも何も十分です!!あとでおつりは渡すので!!」
「あっ!おつりは別にいらないよ?そのままあげる」
「え!?でも..........」
「お金足りないんでしょ?」
「でも!原因は私がバカやったせいだよ!?」
「いいじゃんそれぐらい。私もよく学生のころはやってたなー」
「いやいや!申し訳ないのでちゃんと返します!!」
「ほんとにいらないのに。社会人の懐事情をなめるなよ!」
キリってした顔でいう紗耶香さん。たしかにその顔はカッコ可愛い。でも、
「でも!」
「でもじゃないの。陽凪ちゃんは私に全然甘えてくれないんだからさ、こういうときくらいはお姉ちゃんにいい顔させてよね?」
「む............」
ズルい。その顔はズルい。苦笑まじりの笑顔で両手を合わせられたら断れないじゃない。
「ありがとう..........お姉ちゃん」
「ん!?今なんて言った!?声小さすぎて良く聞こえなかったからもう1回言って!!」
思わず出たお姉ちゃん呼び。ほんとに小さい声だったのによく聞こえたね紗耶香さん。
「ありがとう紗耶香さん♪」
これぐらいの仕返しはいいよね?私にとってのお姉ちゃんは沙那ねぇだけど紗耶香さんも私のお姉ちゃんには違いないんだから、ね?
普段からお姉ちゃん呼びを渇望してるのは分かってるからこそできる反撃。でも回数は限られてるし、下手したら私も不利になる諸刃の剣にしかならないけどここで使っちゃえ!!
「ああぁぁぁーー!!ちっがーーーう!!そうじゃない!!もっと違った言い方だったでしょ!!」
「何のことですか?さ・や・か・さ・ん♪」
満面の笑みで返してあげる。
「陽凪ちゃんのくせに生意気!!そんな子にはこうだ!!」
「あっ!ちょ、どこさわっ..........ひゃっ!くす、ぐったい、って、いってるでしょ!!これはお返し!!紗耶香さんも覚悟しろーーー!!」
そこから私達2人は壮絶なくすぐり合いをしてその後は普通に仲直りして寝た。
なお、私のお姉ちゃん呼びは紗耶香さんにとってくるものがあったらしく「今度こそちゃんと言わせてやる」って宣言された。
真向から立ち向かってやらぁ!意地でも呼んであげない!!!
...........................自分の意志で言うのは除くけどね。




