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46話

現実逃避第2弾です。

 side栞里


 最近紗耶香から家に遊びに来てっていう誘いの連絡が多い。どうしたの?陽凪ちゃんいるはずだから暇なんてありえないのにね。


 と思ってたら違ったらしい。陽凪ちゃんはリスカをしてそのまま友達の家にしばらくの間泊まるんだって。なら紗耶香が寂しがるのも無理ないか。なんだかんだ私達の中で1番人といたがるからね~。


 だからまぁ次の日が暇な時とか飲みたい時には遊びに行くようにはしてる。


 その時の紗耶香の格好ったら陽凪ちゃんがいる所じゃ絶対しないラフな格好で、Tシャツ一枚なんて当たり前。酷い時には暑いからって理由で下着のみとかもある。


 事実飲みに行った時お酒が入ってたからかもしれないけど途中で普通に脱ぎだすわ泣き出すわうるさいわで大変だった。


 でもそれが紗耶香だから受け入れてあげる。..........格好のこと以外はね。


 さてと、話がずれちゃった。ずれたというよりは本題に入ってないだけだけどね。


 ここ最近紗耶香を見て分かったけど紗耶香にとっての陽凪ちゃんの存在が曖昧になってきてる気がする。


 最初は本当に陽凪ちゃんとして見てたんだと思う。でもそれは時間が経つごとに変わっていた。


 前に私が陽凪ちゃんと会った時のころの紗耶香は陽凪ちゃんのことをどこか陽凪ちゃんとして見てないように思えた。


 あくまで私目線だけどね。「陽凪」という存在じゃなくて「沙那の妹」もしくは「沙那の代わり」としか見てないような気がする。


 陽凪ちゃんを「沙那の妹」として見るのは普通。でもそこには何か裏の気持ち?みたいなのが潜んでそう。


 例えば陽凪ちゃんを通して沙那を見てたり、沙那とできなかったことを陽凪ちゃんという妹で代わりにしようとしたりなんかおかしい。


 偶然かもしれないし私の考えすぎかもしれないけど、陽凪ちゃんに対する態度がまるで沙那にアタックしてた頃の紗耶香だったからね。


 止めさせたかったけどもう遅かった。


 陽凪ちゃんと仲良くなるために紗耶香は沙那をおとした方法を使ってるのかと思ったけど多分あれは無意識にやってる。だから今更私がやめさせようとしたところで意味がない。時間が経ちすぎてるしね。


 あーあ、陽凪ちゃんも暴走するって生前の沙那からよく聞いてたけど私からすれば紗耶香のほうが怖いよ。いつ爆発するか分からないし、それを他人には全然気づかれないし、爆発したことすら分からないと思う。


 そのくせ1度爆発したら紗耶香は止まることなく突き進んでいって最終的には目的を達成するんだからそこが怖いよね。


 私が知る限り爆発したのは沙那を落とした時だけでしかも良い方向に向かってくれたからよかったけどこれが悪い方向に向かったらもう最悪。


 だってあの沙那をおとしたんだよ?堅物で頑固で他人に冷たかったけど友達に対しては優しかったあの沙那をおとしたんだからね。


 だからそれが陽凪ちゃんに向かうって考えると結構怖く感じるね。


 あの時は沙那が好きだから、沙那を自分のものにしたいっていう理由から爆発したし、沙那のことを第1に考えてからよかったけど今回は違う。


 だって今回は自分のことを第1に考えてるんだから。しかもそれが今回は完全無意識下によるものなのが厄介。


 紗耶香が思うように陽凪ちゃんを縛って刷り込みをして、紗耶香にとって都合の良い存在にしようとしてるのが実態。


 陽凪ちゃんにとって頼れる存在を紗耶香自身だけにするっていう刷り込み、紗耶香がいる生活が当たり前にするようにする刷り込み、そしてその刷り込みをするために陽凪ちゃんを紗耶香自身の存在で縛ってる。


 どこにも行かせないように何重にもきつく縛ってる。


 そして多分それはもうほとんど完成してるんじゃないかな?この陽凪ちゃんと紗耶香が離れたから分かること。紗耶香は明らかに落ち着いてない。連絡をとってないから陽凪ちゃんの状態は分からないけど想像すれば分かる。絶対陽凪ちゃんは紗耶香がいない生活を物足りなく感じてるんじゃないかな?


 だって陽凪ちゃんは陽凪ママが亡くなったときは沙那にべったり。沙那が亡くなった時は紗耶香にべったり。なら今は?..........考えるまでもないでしょ?陽凪ちゃんにとって近くにいる人は全員いなくなって紗耶香1人になってしまった。


 幼いころから親しい人をなくし続けた陽凪ちゃんにとっては側にいてくれる人、近くでよりそってくれる人に飢えてる。そしてそこに紗耶香が入り込んだ。


 .................もう結果は分かる。私じゃどうしようもないってね。


 今さら2人の関係を切ったらそれはそれで2人のうちどちらかの精神が崩壊するでしょ。しかもそれが陽凪ちゃんだってことはあの2人を知ってる人ならよく分かると思う。


 だからもう2人は引き返せないくらい泥沼にはまってる。でもそれが現実としてまともに生活を送れてる要因でもあると思う。


 なら私はどうすれば良いのか。............その答えはたぶんこれだけ。


 紗耶香に自覚させること。


 1番の問題が紗耶香が無意識下で陽凪ちゃんを自分の都合の良い存在にしようとしてるから、それを自覚させることで問題は解決はしないにしても何か進歩するものはあるんじゃないかな?


 ............気は進まないけどまた明日紗耶香を説教しますか。


 この前は甘えてくれないとかでそれは当たり前って説教をしたけどこれも今思えば無意識からくる陽凪ちゃんを自分から離さないようにする行動の1つだったんだろうね。


 知らず知らずのうちに私は紗耶香の願望を壊してたけどそれで良い。


 だって陽凪ちゃんは1人の女の子なんだから。男嫌いで、ちょっとズレてるかもしれないけど、それでもこの世でたった1人の「工藤陽凪」なんだから。


 そのうえで陽凪ちゃんが自分の意志で、自分の選択で紗耶香の側にいることを選んでくれるのならそれが1番良い。


 陽凪ちゃんは陽凪ちゃんらしくいられることが1番。そうさせられるように動くのが私にできる唯一のこと。


 だからたとえ紗耶香に嫌われてもこれだけは言わないとね。


 陽凪ちゃんはあんたのものじゃないんだぞって。あんたが好きにできる存在なんじゃないんだぞって。











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