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11話

今更ですが、誤字脱字をしていたら私が気づいたら修正していますが、もし気づかず放置してあったらその部分は脳内変換でそれっぽく読んでくださるとありがたいです。

 side舞


「それでねー、陽凪ちゃんがね私を頼ってくれないの!!」


 あーあ始まった。紗耶香ってお酒そこまで強くないのに好きだから飲みに行くたびにこうなるんだよね。


 ほら目の前にいる同期2人が目を丸くしちゃってるよ。


「はいはいそれで?」


「私は陽凪ちゃんの義姉なのよ!!頼ってほしいし甘えてほしいの!!なのに陽凪ちゃんったら私に相談なしでいろんなことするんだもん!!そのたびに『紗耶香さんに迷惑がかかるから』って............私は陽凪ちゃんの家族なんだから迷惑なんて思ってないのに!!!」


 手に持ったグラスをバン!って大きい音を立たせながら置いてこっちに向いて主張してくる。いや、それを私に言われても。


「私だって...............私だって..................舞!!お酒さんなんか適当に1つ頼んどいて!!ハイボール以外ね!!!」


「はいはい。ごめんね2人とも。紗耶香ってお酒に弱いくせにいっぱい飲むんだからこうなることが多いのよ。話ふられても適当に返しとけば大丈夫。どうせコイツ今日の記憶ないから」


「なんだとー!」


「うっさい!!あんたはおとなしくしとけ!!」


 えー舞さいてー、って言いながらさっき私が頼んだ梅酒のロックを飲んでるし。そいつも飲んで潰れて寝とけ!!


「ははは、秋庭さんって妹さんがいたんですね」


「そうだよ?コイツそれを誰にも言いたがらないのにここでこんなに言っちゃってどうするんだが」


「え?なんで言いたがらないんですか?普通の姉妹なら言ってもいいですよね?」


「まぁ普通なら、ね?」


「普通なら?」


「そ。普通なら。私から言えるのはこれぐらいかな?私が知らないって言うのもあるけど、あんた達はまだコイツと仲良くないからな。そうほいほいと言えない事情なんだよ」


 私の手元にあるビールを飲みながら答える。


 紗耶香って1回仲良くなったら結構話せるようになるけど、仲良くなるのが大変なんだよね。警戒しまくって、話も最低限にしかしないからこっちから話しかけるしかない。それなのに本人は話しかけられるのを嫌がって拒絶しまくりだからもう大変。


「そうなんですか................」


 えーっとたしか秋月さんの隣にいるのは永原(ながはら)君だったけ?


 落ち込んだような声を出すけど紗耶香には意味ないぞー。そんなことされても相手にもしないのがコイツだから。


「んー?もしかして永原君って紗耶香のこと好きなの?」


「なっ!?べ、べつにそんなことは!!」


「はいはい嘘はやめときな。舞さんコイツ紗耶香さんに一目ぼれしたんですよ」


「ちょ!秋月!!本人前にいるのに言うことはないだろ!!」


「別にいいんじゃない?ほら見て」


 そーなんだよね。紗耶香ってお酒飲むとすっごい話しだすけど、ある一定量飲むか時間が経つかしたら寝落ちするんだよね。


 すか―すかーって普通に寝てやがる。こんな無防備に寝て、私がいなかったらお持ち帰りされてるかもしれないんだぞ。


「で?結局のところどうなの?」


「....................好きです」


「ふーん。そっか」


「舞さんなんか、こいつが好きだって聞いても動揺したり驚いたりしないんですね」


「そりゃもちろん。だって」


「だって?」


 義妹さんが大切だからに決まってるじゃない。酔った紗耶香から聞いた時には男は滅べばいいと思ってるくらい嫌っていて、そのくせ寂しがり屋で素直じゃないところが好きって言ってたもんな。


 それに紗耶香には好きな人が、いいや今でも愛している恋人がいるんだもんな。


「あー、これ言っていいのかな?..............ここだけの話にしてくれる?」


「「もちろん!!」ぜひ教えてください!俺にもチャンスがあるかどうか!!」


「結論からいえば100パー無理」


「「え!?」何でですか?」


 だってもういるんだもんな。


「だってもう紗耶香結婚してるぞ?式とかはあげてないって聞いたけど」


「はあっ!?」


「えっと、紗耶香さんって私達と同い年ですよね?だから25ですよね?」


「そーだよ。たしか3年前にしたって言ったような言ってなかったような?」


「あーまぁドンマイ。永原元気だしな?」


「もう無理だ..................」


 ははは、言い過ぎた?でもこれぐらいしないと紗耶香に付き纏ってきそうだもんな。


 だから言う必要はないよな。もう紗耶香の恋人は()()()()って。


「もう今日はやけ酒だ!!秋月付き合ってくれるか!?」


「まぁしょうがないか。どうせ明日は休みだし、いいよ。朝まで付き合ってあげる」


 ていうかこの2人がくっつけばいいんじゃない?相性もよさそうだし、秋月さんも見た目可愛いし、気が利くいい子だし、こうやって面倒見もいいのになぁ。どうして気づかないんだろ?


 っとっとっと。今は............10時30分。ちょっと早いけど帰るか。


「ちょっと私電話してくるけど、紗耶香に変なことしないように」


「あれ?どこに電話するんですか?」


「ちょっとコイツの恋人に迎えに来てくれってね?」


「分かりましたー。こいつは私が責任もって見張っときますんでー」


「じゃよろしく」


 紗耶香のカバンからスマホを取り出して、指紋認証でロックを解除して外に出るために立ち上がる。


 まだショックなのか永原君は手に持ってるビールを一気飲みして、秋月慰めてくれーって言ってる。


 はぁ本当にこの2人がくっつけばいいのに。


 だって秋月さんも永原君のこと悪くは思ってないんじゃない?


 まぁ私にはどうでもいいけど。今は仕事をして30超えるまでには良い人見つけれたらなーって思ってるくらいだし。


 さてさて、たしか義妹さんの名前は陽凪だったよね?この酔っぱらいを回収してくれよ?


 ......................そういや義妹さんって高校生だったよね?マズッ未成年じゃん。迎えに来てもらえないじゃん。


 どうしようか。...................家の場所聞くしかないよね?

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