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平凡な侍女の私、なぜか完璧王太子のとっておき!  作者: 一番星キラリ@受賞作発売中:商業ノベル&漫画化進行中
 

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お茶会の後に

 お茶会は何とか無事に終わった。


 私は何とか令嬢たちとレグルス王太子殿下の会話が盛り上がるような話題を振ろうとした。「レストルームへ行きたい」「やっぱり膝掛けも欲しい」などの令嬢たちの要望にも応えるように頑張った。


 だがテレンス公爵令嬢のように、自らレグルス王太子殿下の話を拾える令嬢がいなかったテーブルの五人は……。このお茶会で話した結果、王太子の婚約者候補には残念ながら相応しくなかったと、お断りの連絡が王家からされることになった。


 そのお断りの手紙自体は侍従長が用意したもの。レグルス王太子殿下はサインを入れ、私が折り畳んで封筒に入れると、封蝋を押す。そしてそれぞれの令嬢宅へと補佐官が届けることになった。


 五人の令嬢、さぞかし落ち込んでいると思ったら……。


「ヒルトン子爵令嬢へ手紙を届けたところ、こちらを預かりました」


 宮殿へ戻って来た補佐官から手紙を受け取り、てっきりレグルス王太子殿下宛てかと思ったら違っている。『親愛なるレグルス王太子殿下の侍女の方へ』――宛名はなんと私になっているのだ!


 これには驚き、手紙を確認すると……。


『レグルス王太子殿下の侍女の方へ


 この手紙をお読みになっているということは、私は王太子殿下の婚約者候補から落とされたのだと思います。もし落とされていなければ、もう一度お会いした時に、直接御礼を伝えるつもりでした。ですが落ちていれば、もういつ会えるか分からないので、この手紙を届けてもらうことにしていたのです。どうしてもあなたに伝えたいことがあります。お茶会の席では、いろいろお気遣いいただき、ありがとうございました。私は十五歳になったばかりで、デビュタントは春でした。まだ社交慣れしていない中、王太子殿下のお茶会に参加することになり……。とても緊張していたのです。


 そんな私の緊張を解いてくれたのが、あなたでした!


 ドレスのスカートの裾のほつれも、すぐにメイドを呼び、修繕するよう指示をしてくださいましたよね。一人遅れてレストルームに行きたくなり、そわそわしていたら、あなたから「レストルームにご案内しましょうか」と声をかけてくださったのです。


 王太子殿下が私のいるテーブルへ移動してきた時も、みんながだんまりになっているところで、あなたが話題を振ってくれて……。


 王太子殿下の婚約者候補から落ちてしまったこと。それは両親の期待に応えることができなかったことでもあり、本当は落ち込まないといけないのに……。でも落ちて良かったとも思ってしまうんです。だって私はあなたみたいに気配りができないし、次から次へと会話の糸口を見つけることもできない。


 本当はあなたのような方こそが、王太子殿下の婚約者に相応しいのではないかしらって……実はあのテーブルにいた五人の令嬢と話していたんですよ。侍女にしておくのは勿体ないって!


 王太子殿下の侍女をされているということは、いずれかの貴族のご令嬢ですよね? 行儀見習い中かと。それならば名乗りを上げること、できると思います。


 王太子殿下のこともよく分かっていらっしゃるようですし、ぜひ名乗りを上げてみませんか!


 私たち五人は少なくともあなたのことを応援しています。


 モニカ・ヒルトン』


 レグルス王太子殿下は国王陛下夫妻と共に隣国の大使と謁見しており、私とスコット筆頭補佐官が執務室で留守番をしていた。よってこの手紙のことを驚きと共にスコット筆頭補佐官に話していると……。


「ハイアット伯爵令嬢への手紙、お届けできました。そしてコルネ嬢宛ての手紙を受け取りました」


 またも婚約者候補お断りの手紙を届けた従者が、私宛の手紙を持ち帰っていた。驚きつつ、中身を確認すると、それはヒルトン子爵令嬢と同じようなことが書かれている。それを読み終わったと思ったら、また私宛の手紙が届けられた。そしていろいろと御礼の言葉があり、最後には「ぜひ王太子殿下の婚約者候補に名乗りを上げて欲しい!」と書かれているのだ。


「ほらやっぱり! 僕の見立て通りですよ。コルネ嬢の機転や気遣い、それは王太子妃に相応しいものに思えた。一人や二人ではありません。これだけの令嬢が指摘しているのです。誇っていいことだと思いますし、名乗りを上げた方がいいと思いますよ!」


 スカイグレーのスーツ姿のスコット筆頭補佐官にドヤ顔で言われ、クリーム色のドレスを着た私は慌てて否定することになる。


「この五人の令嬢は十五歳や十六歳と、まだ若い子たちばかりでした。年上の私がちょっとお姉さんに見えただけですよ!」

「いやいや、それだけではないです。絶対にコルネ嬢は殿下の婚約者に相応しいと思います!」

「そんなことはないですから!」

「そこは謙遜する必要はありませんよ!」


 そんな問答をしていると「お手紙です」と従者がやってきた。


 今度は誰から?と思ったら、なんとテレンス公爵令嬢からの私宛の手紙だった。

お読みいただき、ありがとうございます!

次話は20時頃公開予定です。

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