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次の日は最後のペアとの採取だ。
先週と同様のんびり採取だ。
人数も増え果実の採取は順調過ぎ、採れる果実が減ったので、新しい果樹、もしくは香辛料等の新しい食材を探すのを中心に歩き回った。
歩き回ったおかげか、香辛料や新しい食材を見つけることが出来た。
しかし、大量に見つけたわけではないので、今回採ったら当分採取は無理だろう。
今回の採取で思ったが、採取出来る量に限界がきたかもしれない。
元々四人+従魔で採取していたので見つけていた果樹の採取ポイントは少なかった。
また、季節毎の果実等もあるので尚更一日で回れるポイントは少なかった。
そして今は人数も増え、従魔の協力で採取スピードも上がったので採取出来る果樹がほとんど無くなってしまっていた。
新しいメンバーも増えたことだし新しい採取を考えた方が良さそうだ。
と言っても新しい採取場所を探す位しかないかもだが…。
男の子ペアは冒険者になるまでの期間が短いから採取は止めて狩りを中心にしよう。
男女ペアの方は定期的に果樹ポイントを回って、普段は目的を決めずに採取探索するのが良いかもしれない。
だが、行動範囲の問題もあるので採取探索にも限界はあるだろう。何か考えねば…。
そんなことを考えながらその日も無事に孤児院に戻ることが出来た。しかし、採取出来たものが少なかったのはやっぱり残念だ。
次の日、おじいさん達の所に着くと早速小屋作りを始めた。
多少の失敗は魔法で何とかするとの事で、サクサク進める。
空間魔法で部屋を拡張する予定なので部屋の一つ一つは小さいが、台所のかまどや鍛治部屋のかまは拡張しないので、おじいさんやおばあさんに相談しながら地魔法を使い作っていった。
他にもお風呂を作ってみたいが、はて、この世界にお風呂ってあるのかな?
あってもお湯を作るのが大変だから高級品かな?
俺は魔法で作れるから今度作ってみよう。
孤児院に作るのは問題ありそうだからここかおじいさんの家の方に作らせてもらおう。
まぁ、家のアイデアはこの小屋を作ってからかな。
俺はおじいさんとクルス君と従魔達と小屋をせっせと作っていた。
妹ちゃん達はおばあさんと一緒に生産活動に勤しんでいた。
レインボーキャタピラーの糸を紡いだりこの間手に入れたソルジャーアントの甲殻を肩当て胸当てや盾に利用するために色々している。
素材としては以前おじいさんが狩ってくれたワイバーン等があるが、実力以上の武器防具は町にいる冒険者に目をつけられるかもしれないし、ワイバーンはそこそこ高級素材なので商人に詰め寄られても困る。
まぁ、一番の理由は例えスキルがあったとしても今のレベルではワイバーン素材を扱えないのが原因だ。
何事も地道に初級素材でスキルの経験値を上げていくのが良いだろう。
午前の作業も終わり、昼食の後俺達は蛇を狩りに森へ向かった。
まだアイテムボックスに蛇肉はあるが、唐揚げが美味しかったので狩りに行くことにしたのだ。
小物を狩りながらおじいさんがビッグスネークを連れてくるのを待つ。
ちなみに今日はサクヤちゃんはいない。代わりに普段連れてこない従魔達を交代で連れてきた。
ポイズンスネークに銀リス、ブルータイガーにシャドウオウルだ。代わりにぴーちゃんと子狼達がおばあさん達と留守番している。
今回連れてきたのは、あまり狩りに連れていかないらしく、レベルや戦闘経験に難があったからだ。
おじいさんが一匹のビッグスネークを連れてきて無事に倒したが、おじいさんは次の蛇を探しには行ってなかった。
どうやら前回狩りすぎていなくなった、もしくは逃げたで周囲に見当たらなかったらしい。
まだアイテムボックスにあるので今回は諦め別の獲物を狙うようにおじいさんを説得した。
だが、美味しい肉ではあるので見つけたらまた狩りたいな。




