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クイーンハニービーを従魔にしている間に花畑から蜜を集めていたであろうハニービー達が帰ってきていたが、おじいさんが魔法で眠らせ皆で結界の中に放り投げていた。


クイーンハニービーを従魔にした後は、おじいさんが魔法で睡眠から覚醒させた。すると今までの従魔と同じく俺の周りを飛び始めた。


「えっと、俺の言葉はわかるか?」


「(コクコク)」


クイーンハニービーに話しかけると、頷いてくれた。鳴き声のようなものは無いから今は大変だが、そのうちテレパシーが使えるようになるだろう。

他の子達は鳴き声に言葉が含まれていて、わりと最初から意思疏通が出来たのだ。


「ここにいるのは俺の仲間だから攻撃しないようにハニービー達に伝えてくれるか?」


「(コクコク)」


クイーンハニービーは頷くと巣の方へ向かった。

しかし、巣の回りにいたハニービーは皆眠っていて話が出来なかった為にクイーンハニービーはそのままこちらに戻ってきた。


「あぁ、ごめんごめん、寝てたら命令出来ないね。おじいさん、結界の中のハニービー起こしてもらって良いですか?」


「うむ、今起こそう。」


おじいさんは結界に近寄り魔法を使ってハニービー達を起こし始めた。

起きたハニービー達は眠らされ、しかもクイーンハニービーが俺達の近くにいることに怒って威嚇してきた。


「それじゃあ、もう一度頼むよ」


そう言うと、クイーンハニービーはまた結界に向けて飛んで行った。

結界にたどり着くと、中に入りハニービー達の前で止まった。

少しするとハニービー達は規則正しく並びクイーンハニービーは結界を抜け戻ってきた。

話せないハニービー達とどうやって意思疏通が出来たかわからんが、説得は成功したようだ。


「ありがとうな。今ここにいないハニービーにも伝えておいてくれな?おじいさん、もう結界は大丈夫そうです。」


「わかった。」


クイーンハニービーはお礼を言われ喜び、おじいさんは結界を解除してくれた。

ハニービー達は攻撃はしないが、従魔ではないから少し警戒しているようだった。


「あぁ、そうだ、悪いんだけどハチミツを分けてもらえないか?」


俺はクイーンハニービーを従魔にした目的であるハチミツを思い出し、クイーンハニービーに聞いてみた。


クイーンハニービーはコクコク頷くと「ついてこい!!」という風に後ろを振り返りながら巣へと向かった。


巣に着くと近くにいたハニービー達に何かを伝え、ハニービー達は巣の中に入っていった。

俺はアイテムボックスの中にある壺をいくつか取り出した。

しばらくするとハニービーが出てきて、その後からハチミツが流れ出てきた。

俺は慌てて壺を巣の下へ持っていってハチミツを受け止めた。


サクヤちゃん用孤児院用のハチミツを手に入れ、皆嬉しそうにクイーンハニービーにお礼を言った。


そして、おじいさんにハニービー達の今後の事を相談した。


「それで、ハニービー達はどうすれば良いんですか?」


「とりあえずはここに人避けの結界を張ろうとおもう。モンスター避けも必要かの?」


「現状維持って事ですか?」


「まぁそうじゃな。何かありそうなら儂の家の近くに引っ越す事も考えたがのう。しかし、そうなると花畑からちと遠くなってしまうからの。」


「でも、家の近くなら毎日ハチミツが……」


「むむむ、そういう利点もあったか…!!」


おじいさんは悩みに悩んで結局今の巣に結界を張ることで落ち着いたようだ。


俺達はとりあえずクイーンハニービーに赤いスカーフを巻いてサクヤちゃんがいる小屋予定地に帰ることにした。

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