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来るときとは半分程メンバーが変わった商隊で帰路に着く。半分は知っている人達だし、残りの半分も知り合いの知り合いだ。仲良く、というのはおかしいが一緒に旅をするのに問題ない程度には話をするようになった。
行きは盗賊を警戒して慎重に来たが、その盗賊団は捕まり、それ以降盗賊が出たという話は聞いていないのでいつも通りの警戒度で進んだ。そのおかげか前よりも速いペースで進んでいるみたいだ。
護衛の冒険者達もダンジョン都市にいたおかげでダンジョンの話で盛り上がっていた。護衛をするほどなのでほとんどがクルスくん、イリヤちゃんよりもランクが上の為、色々とダンジョンについて聞けたみたい。代わりにおじいさんが稽古をつけてあげたりしていた。何だかんだでこの商隊で一番ランクが高いのはおじいさんだったりするので、おじいさんの稽古は人気だったりする。
そして、懐かしの国境の河へとやってきた。行きと帰りで船に乗る人を変えよう。なんて話もしていたが、商人組と冒険者組がダンジョン都市に残ったので全員で橋を渡ることに。橋の上から見る景色も皆気に入ったみたいなので次来るときはどっちにするか迷っていた。
国境都市を含め、いくつかの場所でポーションや万能薬、塩など追加注文を受けることが出来た。他の商人達も注文を受けていたので彼らの注文を奪わない程度には商売をしようと思う。そして、旅は順調に進み、行きよりも数日速く俺達はフレイの町に帰ってきた。
久しぶりに帰ってきた孤児院だったけど、最初、孤児院の皆に凄く心配された。なぜなら帰ってきたのが俺達だけで商人組、冒険者組がいなかったからだ。そして、俺達が商隊を組んで出発した理由、盗賊の事も知っていたので彼らが盗賊に何かされたのかと思ったらしい。慌てた俺達は院長先生やシャルちゃん達にしっかり説明し納得してもらえた。
その後はお土産代わりのダンジョン産の素材を生産組の皆に渡していった。子供達へのお土産にはクルスくんや妹ちゃんがオーバーアクション付きでダンジョンの事を話しているので大丈夫だろう。
旅の疲れが取れた頃院長先生や商人組と今後について相談した。ダンジョン都市までの道のりでそれなりの売り上げが有りそうでダンジョン都市でもポーション等の売れ行きがよかったこと。ダンジョン都市に家を借りたので向こうで商売をするのも、ダンジョンで冒険をするのも可能な事だ。
働ける人が増えたとは言え孤児院のメンバーだけでは人が足りないだろうから王都の獣人街の人達に力を貸してもらうのも手だろう。あそこの人達も仕事に困っていたし、ダンジョン都市ではこの国ほど差別は酷くないので過ごしやすいと思う。
ということで伝書鳩ならぬ伝書ぴーちゃんを使い、連絡を取ると二つ返事で手を貸してもらえることになった。商人達との話し合いでダンジョン都市にはまた一週間後位に行く事になっているのでその時に合流する事で話しはまとまった。
その間にポーションやら万能薬やらを補充しておく。生産組が山のように作ってくれていたのだが、材料とか大丈夫なのかな? えっ!? 冒険者組が使いきれない位採ってくる? なら魔法の鞄もあるしたくさん作っておいてもらおうかな。
今回ステップホース達を置いてきてしまったので、むたおじいさんにお願いして馬達も新しく捕まえてきた。これから商売を始めるなら馬車も必要になるだろうし木工組にも頼んで馬車を増やしておいてもらおう。
そして、ダンジョン都市への出発の日を迎えた。クルスくんや妹ちゃん達はダンジョンが楽しかったのか張り切っている。さすがにダンジョン都市にずっといるわけにはいかないが、商品の仕入れの為に何度も行くのでそれなりにダンジョン攻略は進むだろう。それにドワーフの国にも行かないといけないし、エルフのいる所にも行ってみたい。まだ冒険者にもなってないのに大冒険が続くなぁ……。
コミック版孤児院テイマー2巻7月1日発売決定!
ギリギリの告知になってしまいましたが宜しくお願いしますm(_ _)m




