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村に泊まって次の日の朝、俺達は出発の準備をしていた。
昨日の宴会は肉がメインだったが、宿屋のおばあちゃんは晩御飯を用意してくれていたのでお肉と共にいただいた。ソーセージ入りのたっぷり野菜のスープと焼きたてのパンだったけど、農村だけあってパンも野菜も美味しかった。
朝ごはんは肉入りのスープとパンだった。お肉はもちろん昨日のお肉だ。狩ってきたのは猪二匹とウサギだけだと思っていたのにおじいさんが魔法でしまっていたらしく猪だけでなく鹿や熊も狩っていたらしい。あの短時間でよくこれだけ狩れたな、よっぽど野生動物があふれてたのかな? さすがに一晩で食べきれないので残りは村の人たちに安く譲ってあげた。宿屋のおばあちゃんにもお肉と物々交換でパンを焼いてもらった。
「気をつけて行くんだぞ」
「お世話になりました」
「ばいば~い」
「またな!」
出発の準備を終え、朝ごはんを食べた俺達はさっそく村を出発した。門にいたのは昨日とは違うおじさんだったけど宴会で仲良くなっているので挨拶をしてくれた。門番はおじさん達で順番にやってるらしい。情報は座ってるおじいさんが共有してくれているとのこと。おじいさんは毎日門で休んでいるみたいだ。
時折クイーン達が獲物を見つけ、護衛を放り出して狩りに行ってしまう以外旅は順調に進み休憩を挟みながら野営をする広場にたどり着いた。
「このまま行けば明日の昼には町に着くはずだ」
「なんか思ったよりも簡単だな」
「そうだなぁ、俺達の時の護衛依頼もほとんど仕事がなかったからな」
「モンスターも少ないし、盗賊も出ないからな」
野営準備をしながら熊の行商人、冒険者組と話をするのだがクルスくんが暇だと愚痴っている。
「次の町を越えた辺りからは護衛が大事になってくるぞ」
「そうなんですか?」
「あぁ、次の町はこの辺りの商品を集める所だからな。でかい街とでかい街の間は盗賊に注意だな」
「商業都市ってやつですか?」
「そこまでは大きくないだろ。集めるって言っても農作物が中心だからな」
「モンスターも出ないのか?」
「いや、竜の森からは大分離れたからな、ぼちぼち出てくるぞ」
「おっ、やっと出番か」
基本的に護衛依頼は次の町との往復が多いため、熊の行商人以外は先の情報を知らなかったのだが、これからはモンスターや盗賊に注意が必要になるとの事。まぁ、盗賊はモンスターと違い相手を選ぶのでクイーン達がいれば襲われることは無いだろう。熊の行商人は一人だったために金目の物を持ってないと思われて襲われないらしい。確かに襲うなら馬車だろうね。
それと、出てくるモンスターは狼やゴブリンが多いらしいのだが竜の森に出てくる狼やゴブリンよりも弱いとのこと。この情報は同じ広場に泊まった護衛の冒険者から聞いた話だ。というのも
「よし、クイーンのご飯狩ってくる!」
と、前日の狩りに気を良くしてクルスくんがおじいさんとクイーン達を連れて狩りに行ってしまったのだ。そして、また山ほどお肉を取ってきたのでお裾分けで同じ広場の商人や護衛の冒険者達に振る舞い、その話で聞けたのだ。
その後の夜の見張りなども周りの冒険者達と連携しスムーズにする事が出来た。これも先輩冒険者の知恵らしい。
次の日はその商人達と一緒に進むことになった。自分達だけで進んだ方が断然早いのだが、モンスターや盗賊対策としていくつかの馬車が集まり人数を増やすことで防衛するらしい。確かに人が多ければモンスターも盗賊も襲うのを躊躇するな。ただ、多すぎると連携の部分でミスが出やすいので気を付けるように言われた。
「見えてきたぞ!」
先頭を行く冒険者から大きな声が聞こえてきた。
遠くには石で出来た壁に覆われた大きな町が見えてきた。予定よりも遅くなったがついに隣町へと到着したのだった。
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