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孤児院に帰った俺達は院長先生に従魔達に子供が出来た事について相談した。院長先生はおじいさんの所に泊まり込んで世話をする事に納得してくれて孤児院の年長組の子達を交代で行かせてくれることになった。

もちろん子供達にも確認はとってある。従魔にした俺が言うのもあれだが、皆朝早くから進んで世話をしてくれているのでかなり助かっている。その為、全員が行きたがって大変だったくらいだ。


院長先生と話し合ったのだが泊まりに行く子はレベルを上げることが条件になった。おじいさんの所といっても森へ行くので最低限の強さは必要ということだ。まぁ、普段から世話をしに行っていた子達はすぐに10レベルになるだろう。



「ミュウ、あなたいつの間に赤ちゃん出来たの!? 相手は誰!?」

「キュイッ?」


院長先生との話し合いを終えて従魔達の所に行くとイリヤちゃんがミュウに質問攻めをしていた。確かにミュウまで妊娠しているとは思わなかったからな……。

ちなみに今頃質問しているのはイリヤちゃんがショックで帰り道、気絶していたからだ。


「シュウ! ミュウはなんて言ってるの?」

「キュイッ!」


話を聞く限り相手はサクヤちゃんの所のホーンラビットらしい。いや、いつの間にか進化していてビッグホーンラビットになってたんだっけ。

おじいさんは屋台をやってる間暇だからと従魔達を連れて狩り三昧だったらしい。そのなかでホーンラビットは進化したらしい。草食のウサギが進化するっていったいどれだけ狩りをしたんだ?


まぁ狩りのことは置いといて、進化して強くなった事で惚れていたミュウに求愛し結ばれたらしい。ミュウいわく進化したからOKだったらしい。

とにもかくにも冒険者組の従魔達にとって屋台期間は有意義だったようだ。



「コケッ!コ、コケッコ!」

「モ~」


おじいさんの所に泊まり込みはじめて十日ほどたったある日、ビッグコッコ達とミルホーン達から苦情というか要望がでた。ステップホースに子供が出来たので盛り上がっていたが、ビッグコッコやミルホーンも何気にその数を増やしていた。

そのために街に住んでる子達が場所やエサに不自由し始めたので彼らもおじいさんの所に行きたいと言ってきたのだ。

以前から思っていたそうだが孤児院の子達が泊まりがけで世話をすると聞いて訴えてきたのだ。


「問題ないんじゃないか?」

「あの子達頭良いから大抵の事は自分達で出来るしね」

「何かあっても言えばわかってくれるしね」


実際に世話をしてくれる子達に聞いてみたがほとんどの子は大丈夫だと言ってくれた。従魔達は基本的に簡単な言葉を理解してくれるので放し飼いに近い状態でも平気らしい。このあたりは地球の牧場とは違うところだな。モンスターがいるからあまり森に近付けさせるわけにはいけないけどね。


従魔達の要望を聞いて少しずつ引っ越しをしたのだが特に問題も起こらず皆のびのびと暮らし始めていた。

孤児院で世話をしていた子達もおじいさんの所に来るようになったので小屋が手狭になったり色々な道具が足りなくなるという問題も起こったがそこは生産組が頑張ってくれた。

というか、おじいさんの所で活動出来るようになったので生産組も活動の幅が広がり良いことずくめだった。


これに羊でもいれば完全に牧場だな。昔は老後田舎暮らしをしたいと思っていたがまさかここでそんな暮らしをするとは思わなかったな。後は農業でもすれば完璧だな。

「孤児院テイマー」の発売日が決定しました。

2019年5月24日金曜日発売です。

ご予約宜しくお願いいたします。

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