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「それで、野営はどうだったの?」


孤児院へ戻る道すがらクルス君達に旅の話を聞いてみた。


「あ~、とにかく疲れたな。」


「だな。狩りなんか今までと違うやり方だったしな。」


「そうね、狩りも大変だったけど野営も大変だったわ。」


皆からは野営が大変だったと口々に言い出した。


「どんな狩りだったの?」


「そうだなぁ、いつもは見つけたモンスターを狩ってたけど、今回はモンスターを探して狩ったんだよ。依頼でも素材を手に入れるために探して狩らなきゃいけないからな。」


「そういえば、いつも戦ってるモンスターもおじいさんが連れてきてたんだったね。」


「あぁ、だからモンスターを探す訓練も兼ねてたんだけど、見つけるのも難しいんだけど見つけた後も逃げられて困ってさぁ~。」


「山の向こうは草原になってるから、たぶん向こうに先に気付かれてたんだろうな。せっかく近付いてもすぐに遠くに逃げられるしな…。」


「それじゃあ、あんなにたくさんどうしたの?」


「そりゃあ、罠をはったり待ち伏せしたりだな。」


「今までシュウがやってた事の真似だな。それでも難しかったけど。」


「確かにそれだと追い込みとかしないと難しいかもね。」


「あぁ、だがそのお陰で何頭も狩れて村で小麦や飼料を交換出来たから良かったよ。」


「あっ、村にも行ったんだ!?どうだった?」


「ん~、悪い感じはしなかったな。」


「そうね、お肉を喜んでいたけど餓えてるってわけでもなさそうだったわ。」


「村の周りも畑がたくさんあってすごかったな。」


「へぇ~いつか行ってみたいね」


「そうだな、いろんな所へは行ってみたいな。」


「それで、野営はどうだった?」


「いや~、あれはあんまりしたくないなぁ。」


話を聞くとやっぱり食事作りの時の火、水が問題だったらしい。特に草原で野営をしたので水を汲む場所、薪を拾う場所が無く、単純な水不足、火不足になりかけたらしい。

今回は練習なのでおじいさんの魔法でなんとかしたが、次やるときはそれも頭に入れて野営場所を考えろと言われたらしい。

ただ、シャルちゃんのスープの素は美味しかったらしい。


テントに関しては中は広く、草原だったので地面の草がクッション代わりになったみたいでそれほど疲れなかったらしい。


「やっぱり火と水はなんとかしたいよね。」


「そうだな、まさか野営があんなに大変だとは思わなかったぜ。」


これは火と水の魔道具作り確定かな?

いい革が手に入ったから、それで、リュックを作って内ポケットに空間魔法をかけて、そこに魔道具やら貴重品を入れる感じにするかなぁ~。


「そういえば、あの二頭の馬のモンスターはなんだったの?」


「あ~、今日になって師匠が捕まえにいくぞ!って言い出して捕まえたんだよ。草食のモンスターみたいでファイティングブル以上に捕まえるのが大変だったなぁ…。」


「えっと、お疲れ様」


「多分夫婦なんだろうけど二頭一緒にいるのを見つけてな、おかげで同時に二頭捕まえられたから二回探さなくてすんだのは助かったな。」


「そうね、また探しに行けって言われても無理だったわね。」


「おうまさ~ん」


妹ちゃんは馬を気に入ったようだ。

これからは馬具と馬車、それに厩舎作りの毎日が始まるのかなぁ~。


話をしていると今までと違う町の門に帰ってきた。

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