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妹は好きだったけど、現世の家族は嫌いなので家を捨てて……冒険者になります!  作者: 神戸近区


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第15話 北へ

「それとサザンカさんは11級のままとなります。実績には問題ありませんが成人するまでは10級に成れません。以上ですが何か質問は有りますか?」

「質問だけどもう個人の判断で街から出て森の中とかで狩や討伐しても良いの?」


「ツバキさんは一応ルールでは大丈夫です……が、お勧めしません。どこかの冒険者に協力してもらってゆっくり慣らして行く事をお勧めします」

「わかったわ。ありがとう」


 ギルドを出たらまだ御者さんが待っていた。

「これからどうするんだ?」

「そうですね北に上がって行く予定です。確か谷の上とかいう街です」


「谷の上か……残念だ。手前の山の中の街に今から行くんだ。乗って行け」

「山の中の街?」


「山の中が地名だ。谷の上って最近便利になってきたが上谷の上と下谷の上、それと普通の谷の上に分かれてるから注意な」

「少々独特な地名ですね」


 馬車に乗せてもらった。

「本当にお金要らないのですか?」

「今回は迎えに行くついでだ。冒険者を連れて行くと安心だからな」


「ありがとう。ところでこの辺りの地名って……」

「基本この辺りを開拓した奴が勝手に名乗ってたのが元になってる。出身はだいたい中央王国の平屋の街だ。多分君達もそこから来たのでは?」


「私達は平屋の出身ですよ」

「そうなのか?そこは中央にしては身分差にうるさくないと聞く」


「そうですね。領主の男爵がそう言う方なので」

「そうなのか?噂では聞くが国を出る事が無いからな」


「もし行ったら、ギルドの人か領主に会ったら”ツバキとサザンカは元気にしてます”って伝えてほしいです」

「領主と知り合いなのか?!」


「まあ、親戚みたいな感じです」

「もしかして君達も貴族?」


「違います。私達が困ってたら助けてくれたのです」

「そうか。近いんだし今度行ってみるよ」


 楽しく会話していたら嫌な気配を感じた

「ちょっと初めての感覚なんだけど念の為馬車停めて」

「わかった」


馬車が止まった。

「サザンカは念のため武器の準備。何か出て来たら逃げて。私は今回剣を持っていくわ」

「分かりました。お姉様」

「とりあえず無事に帰って来いよ」


「痛いのは嫌だから極力無傷で帰るわ」

進行方向前方の森の中に入って行った。

接近戦になりそうだし魔法で身体強化しておく。


探すが見付からない……そう思っていたら凄い速度で接近する物が……

最初は車かと思ったが熊みたいな生き物だった。

熊っぽいけど多分熊ではない。何ていうんだろう私みたいに魔法で強化した感じがする。


魔力で強化した同士の戦い……魔力が同じなら基本の力で私が不利なはずだ。でも戦える。

私の剣で相手の爪は届かない。と言う事は……魔法で後方に転移からの全力で急所に一撃で……

「ごめんね。お願いもう動かないで」

まだ攻撃してこようとしてくる。仕方ないもう一撃……動かなくなった。

「おわった……毎回いい気がしないわね。戻ろうか……」独り言ちた


 熊?重い……もうすぐ森を出る。攻撃されないように先に声かけよう

「サザンカー終わったよ」

「お姉さま無事ですか?」


「少し疲れた。もう森から出るよ。攻撃しないでね」

「大丈夫よ」


森から出たら……

「熊ー」

「熊だ!」

「違う私よ!」


「「え?」」

「何か変?」


「お姉様何処?」

「ここよ」


「熊しか居ないよ?」

「その下!」


「え?あっ!」

「気付いてくれた?」


「お、おかえり。勝つって信じてたよ?」

「というかそれ体重の3倍はあるだろ……どうやって持ってるんだよ」

「傷付けたくないから腹の下に入って持ち上げてるの。残った血が垂れてきて気持ち悪い」


「血がついても良い。馬車に乗れ。ギルドに急ぐぞ。これは良くない」

「良いの汚れるよ?」


「そんなの気にするな。ここからなら山の中のギルドだな」

「ありがとう」


「血がついて気持ち悪いかもしれないがギルドまで急ぐ」

「分かったわ」


 なんか雰囲気が違う。いつもより真剣だ……何が有ったの?

ギルドに到着した。

「少し待ってろ。俺が受付に言ってくる」


走って行った。サザンカは血の匂いが嫌だが私が気になるのか付近をうろうろしている。

「落ち着きなさいサザンカ。私は無傷よ。明日筋肉痛になりそうだけど」

「お姉様……匂いが」


「失礼ね……」


御者さんが戻って来た……何人か連れて。

「あのな魔獣なんてこの辺りに居る筈が無いんだ……これだってただの熊……少し大きな熊だろ」

「では聞く。魔獣の確認方法は?」


「魔石か目の色。こいつの目は……って魔獣じゃないか?!」

周りが騒ぎ出した……何?

「こいつの胸辺り開くぞ」

「これはこの子の獲物で俺のじゃない」


「冗談はやめろ。死体を見付けたのか?」

「違うわ。元気だった」


「とりあえず開くがいいか?」

「毛皮としての価値が下がらない?」


「保証する。というかそう言うレベルの話ではない」

「ではどうぞ。硬いですよ」


「近くの冒険者が切りたいと言ったので試したが……剣が折れた」

「ね。硬いでしょ」


「どうやって切った?」

「最初は前から戦ったけど爪に弾かれたから、後ろから急所刺した」


「確かにそのような跡があるが……この魔石を使ったナイフで……も傷が入らない……」

「何やっての?胸を開いたら良いの?肉欲しいから切るわ」


「えっ?」

男たちの大きな声が響いた


今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。

ここまで読んでいただきありがとうございます。


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