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妹は好きだったけど、現世の家族は嫌いなので家を捨てて……冒険者になります!  作者: 神戸近区


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第9話 先生

文章書くセンスが無い事は自覚してます。

楽しいお話を書きたいのですが……なかなか難しいです

「サザンカ……結婚式良かったね。知ってる人が幸せそうなのって何か自分まで幸せな気がするのよ」

「そう……なんでしょうか?まあミラさんが綺麗で良いなと私は思いましたが」


「ウエディングドレス着たいの?あれ体形気になるのよねドレスに合わせないとって……」

「お姉様。今10歳ですよ。それも前世ってやつですか?」


「そう……ごめんね。何か記憶が混ざってるみたい。でも前世で結婚したと思うんだけど相手も思い出せないのよ。なんて言うかそうね歯と歯の間に魚の骨が挟まった感じ?」

「お姉様その例え良く分からないのですが」


「私も良い例えが出てこないわ。でもね少し怖いのよ。このまま記憶が混ざったら私が私で無くなるかもしれないって。何で管理人さんは記憶を一部残したのかな」

「私にはわかりません。でもあの時からお姉様は強くなったと思っていたのですがお姉様でも怖いものが有るのですね」


「私を何だと思っているの?普通の子供よ」

「お姉様が普通ですか?私が何度驚かされたことか」


「ごめんなさい」

「生意気言ってしまいました!すみません」


「いいのよ気は使わないで。貴女とは姉妹なのですからね。もう少し位我儘言ってくれてもいいのよ」

「お姉様……姉になってくれてありがとう。お姉ちゃんの妹になれて良かった」


「もう一度……じゃなくて聞こえなかったからもう一度言って!」

「ありがとうございますお姉様」


「さっきと違うよ」

「と言う事は聞こえてたんですよね」


「そうね。もういい時間だし寝ましょうか?」

「お休みお姉ちゃん」


「もう一回!」

「いい加減に寝ましょうかお嬢様」


「そうね。ありがとうおやすみ。でも出来たら敬語はやめない?」

「考えておきますね」


「それ考えないやつだよね」


その後サザンカに「早く寝ましょう」と怒られた。


 数日後に祖父から呼び出された

「ツバキ……君に家庭教師を雇おうと思うので、候補二人から選んで欲しい」

「私が選ぶのですか?」


「学ぶのにも相性が有ると思う。良いと思う方を選んで欲しい」

「分かりました」


 後日二人の先生候補と初めて会う事になった。

一人は老人でもう一人は40歳位の人だった。


「初めまして。私はツバキと申します。自己紹介をしていただいてもよろしいですか?」


「どちらからがいいか?」

40歳くらいの方が少し面倒そうに言った。


「ではあなたからでお願いいたします」


「俺は元騎士団所属のエラーだ。王宮に勤めていたから私に教わればそれなりの人間には成れるぞ。まあ既に最低限の敬語は使えそうだがな」

「そうですか。ありがとうございます」


「私は近所の子供に色々教えていたユートです。もう年だし正直エラーさんほどの知識は無いと思いますが共に勉強していきたいと思います」

「共にですか?」


「子供ってね、面白いんですよ。視点が違うって言うか大人の思う常識に囚われてない視点、考え方は未だに新しい事を教わったりする」

「日々これ勉強ですか?」


「上手い事言いますな。そうです」

「お前らは馬鹿か?子供から何を教わるんだ?常識は決まっている。それを教えるだけだ」

「そんなに上から抑えるだけが教育ですかな?」


「爺さん。もう引退してるんだろ?俺は仕事として来ている」

「確かにそうだが今日話して思った。彼女は面白い。一緒に学びたいとね」

「まあお二人とも落ち着いてください。次の質問ですが魔法を複数属性同時に使えると思いますか?」


「俺から言わせると良い質問だ。だが既に結果は出ている。魔法を使える者を二人以上使うなんて非効率だ。魔法なんて私も火の魔法を使えるが料理の為に着火が出来る程度だ。意味がない」

「私は面白い考えだと思うがね。すべて試さない以上無意味とは決められない」


「だからな爺さんみたいに余計な時間が無いんだよ。既に国が研究して無駄だとなっている。だから意味がない」


「分かりましたありがとうございます。では最後にですが魔法の複数属性が使える人は居ると思いますか?」


「簡単だ俺から答える。本の読み過ぎだ!一人一属性これが常識。複数属性が使えたら人間じゃない」

「人では無いと?」


「そうだ。爺さんはどう思う?」

「世界は広い。2属性使える人間も……」


「話にならん居る訳がない。分かっただろこいつには常識がない。俺で決まりだな」


「結果が決まりました。ユート様よろしくお願いいたします」

「は?何でだ。お前も馬鹿なのか?」


「そうですね。私は貴族の親戚の知識のない平民です。多分エラー様の知識は私には持て余しそうなのでユート様にゆっくり教えて頂きたいと思います」

「そうか?そうだな。女子供には俺の知識は重いか。なるほど。いや君は中々頭が良さそうだ。残念だったな貴族だったら俺が教えられたかもしれなかったのにな」


「そうですね残念です(あなたの考え方がね)」

「ではまあ爺さんに古い常識でも教わってくれ。失礼する」


エラーが部屋から出たのでユートに話しかけた

「先生申し訳ありません。あの方を断るのに先生を下げるような言い方をして。本当は先生の考えが私と一致したためお願いしたかったのです」

「いやいいですよ。それより今10歳とお聞きしてますが」


「そうです10歳です。若輩者ですがこれからよろしくお願いいたします」

「先生か……私が教えること有るのかな?」


先生が決まった。お爺様も喜んでくれた。ユート先生の方が給金安いらしい……


ここまで読んでいただきありがとうございます。

今後の展開の参考にもなりますので評価、感想など頂けると助かります。



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