祖父母と叔父とママン。 前編
別荘に帰ってからは、パパンが忙しそうにたくさん手紙を書いていた。
今日のことを踏まえて、ミューガ領での特区計画の候補地の見直しと、ミューガ領とディルタ領での地質調査の実施を計画した方がいいって言う意見書なんだって。
ガシェ王国内で、地下水があり、木々が枯れている山を探すのは、ラース君が精霊にお願いすればなんとかなるだろう。
地すべりや土砂崩れが起きそうな場所は立ち入り禁止にすればいいし、近くに村や町があるなら、魔法で法面補強すればいいと思う。
全部しちゃうと、地面が固くなって、木の根っこが伸びる隙間がなくなるから、人に被害が及ばない場所はそのままの方がいいんだよ。
まぁ、パパンは言わなくてもわかってたみたいだけど。
自然災害は防げるものは防いでおかないと、被害が尋常じゃないからね。
さて、これでミューガ領におけるシアナ計画が白紙に戻ってしまったわけだが。
こちらとしても、ゴブリンの数に不安があったので助かった部分はある。
レイティモ山の群れを本隊とすると、ミューガ領に分隊を送ることになるのだが、それを率いることができるゴブリンが育っていない。
守鬼は名前をもらったばかりだから、もう少し成長の度合いを見たいんだよね。
分隊長を守鬼にするなら、右腕的な存在もつけてあげないとだし。
どの子がいいかな?
私としては、途中で群れに加わった、キャスにいたゴブリンたちがいいかなって思っている。
リーダー的なホブゴブリンもいるし、少数でキャスまで生き残ってたという実績もあるしね。
そこに守鬼が入ったら、馴染めるかな?
とりあえず、そのホブゴブリンに名前を付けるよう、森鬼にお願いしておこう。
さて、我が家に帰るぞって思ったら、知らない街にいるんだよ。
ここ、どこよ?
馬車から見える街並みは、大きな道の両側にたくさんの店があり、大勢の人で賑わっている。
道の先には大きな河があって、その河ではたくさんの船が行き交っているし、河岸では船の上で商売をしているみたい。
なんか、王都ともオスフェ領とも違う、異国情緒的なものを感じる。
「すごーい!!」
「これが、ミューガ領の誇る、流通の要であるオーイェン河だよ」
船乗りたーい!
屋形船みたいな、人がたくさん乗った船も見えるから、クルージングできるんだよね?
あれ乗りたーーい!!
パパンの説明は、頭に入ってこない。
「ネマ、少しは落ち着きなさい。時間が取れれば、街を案内してあげるわ」
ママンが、私の興奮した様子に苦笑している。
それより、ママンが案内??
「おかあ様があんないしてくれるの!」
「えぇ。わたくしの生まれ育った街ですもの。嫁いでからは、あまり来られなかったけれど、見たところ、ほとんど変わっていないようなので、大丈夫でしょう」
……ママンの故郷だと!!
そういえば、ママン側の実家の話を聞いたことがない!
ママンが元々、どの爵位のお家なのかも知らない!
なんてこった!!
ママンのことを知らないことに衝撃を受けていると、馬車は街から少し外れた大きなお屋敷に止まった。
見知らぬ執事らしき人に迎えられ、お屋敷の中に入ると、これまた見知らぬ大人たちに出迎えられた。
「オスフェ公爵様、お姉様、お待ちしておりました」
若いお兄さんが歓迎してくれたのだが、お姉様って誰だ!?
「久しいな、レイウス。ガルスト卿もご活躍ぶりが王都にまで届いておりますよ」
「デールラント様も、新しい事業でのお噂を聞き及んでおりますよ。あとで、詳しいお話を聞かせていただきたいものです」
若いお兄さんがレイウスさんで、レイウスさんに似たお年を召した方がガルストさんね。
で、どういうご関係かしら?
「ネフェルティマは初めましてだね。君のお母様の弟で、レイウスというんだ。よろしく」
……弟!!
ってことは、本物の叔父さんだ!!
じゃあ、ひょっとして、ガルストさんとその隣りにいる女性はもしかして…。
「ネマ、わたくしの両親のガルスト・ビーリスフ卿とメラニー夫人です。弟のレイウスが爵位を継いでいるので、ビーリスフ侯爵家当主は彼ですよ」
この流れは、淑女として立派な挨拶をしなさいって場面ですね!
「お会いできてこうえいです。デールラント・オスフェの次女、ネフェルティマと申します」
どや!
礼の角度も、仕草も、完璧でしょ!
ガルストお祖父ちゃんとメラニーお祖母ちゃんからも礼があり、その後にお兄ちゃん、お姉ちゃんが再会を喜ぶ挨拶を述べた。
挨拶の完成度については、ママンがよくできましたと笑顔を向けてくれたので、合格点はもらえたようだ。
ふぅ、一安心。
応接室でお話しようってことで、案内されたんだけど、我が家とも違う雰囲気で、なんか古風な感じだった。
「レイウスに、転移魔法陣の最小化を請け負ってもらいたいんだ」
「既存のもの以上にってことですよね」
あ!
レイウス・ビーリスフって、アスムンロータの食堂で、パパンが言ってた人だ!!
そうか、転移魔法陣を小さくできそうな人って、叔父さんのことだったのか。
「簡単に構造をまとめてみたのだけど」
ママンが魔法構造を書いた紙を叔父さんに見せる。
「大きさが2ゲル以内とは…。一方型でも最低は4ゲル欲しいところですね」
確か、直径5センチくらいでってお願いしたから、10センチか。
テーブルに10センチの呼び出しボタンあったら、ちょっと邪魔だよね。
「だけど、詠唱による認識をなくせば、ここを削れるわよね?」
「あぁ、なるほど。発動条件が魔法陣に魔石が触れ、魔力が流れたときのみにするのですね」
ママンと叔父さんの会話が、どんどん専門的になっていき、熱も入り出している。
お姉ちゃんとガルストお祖父ちゃんは熱心に聞き入っているけど、メラニーお祖母ちゃんの顔がどんどん険しくなっていた。
「受ける側は多少大きくてもいいのですね。どこから送られてきたか、わかるように掲示する…。面白い」
叔父さんから、表示される時間の長さやボタンを押したときの音についてとか、いろいろと質問された。
「ここの、音を出すという部分を仕掛けにしたらどうだ?その分、省略できるだろう」
ついに、ガルストお祖父ちゃんまで参加し始めた。
「仕掛け自体は2ゲル以下の大きさになるのですか?」
「あぁ。可能だ」
「それならなんとかいけそうですね。父上、お願いしてもいいので?」
「いい加減にして!!」
ついに、メラニーお祖母ちゃんがキレた。
「貴方たちはいつも、いつも!貴族たる自覚はないのですか!」
メラニーお祖母ちゃんは、貴族なのに魔道具なんか作って恥ずかしいとか、引きこもってばかりいないで、社交にでなさいとか、顔を真っ赤にして怒っている。
「メラニーの気持ちもわかるが、何かを作ることはやめられん。血筋だ、諦めてくれ」
そうか。物作りは血筋だったのか。
「お母様も、ビーリスフが物作りの家だとご存じで嫁いでこられたのでしょう?今さらではございませんか?」
「まだ我が家は仕方ないとしても、貴女はオスフェ家に嫁いだのですよ!いまだ王宮に出仕しているのでしょう?」
メラニーお祖母ちゃん的には、貴族の妻は家を守るものっていう考えのようだ。
旦那が仕事で外出している間に、家を整え、使用人たちに指示を出し、女性の社交場で情報を集めたりする。
しかし、私としては、ママンの才能を使わないのは、国の損失だと思う。
現に、生活を便利にするための魔道具をいっぱい開発しているわけだし。
メラニーお祖母ちゃんは止まらない。
今度は私たちのことまで言い出した。
お兄ちゃんは跡取りだから、いろいろと学ばせるのはいいけれど、お姉ちゃんや私は、物作りなんかしていないで花嫁修行をした方がいいだとかなんとか。
男性よりも才能を誇示すると、婚期を逃す。オリヴィエ姉ちゃんのようになるとまで言っている。
ある意味、貴族らしい考え方だとは思う。
ただ、オリヴィエ姉ちゃんはあれでも、働く女性としてはトップにいるのだ!
パパンと同じように、大臣と領主の仕事をしっかりとこなしているし、公爵の地位に恥じない働きっぷりだ。
結婚を急いでいないのも、今は仕事をまっとうしたいっていう考えだし、オリヴィエ姉ちゃんのご両親もそれを受け入れている。
他人がどうこう言っていい問題ではないだろう。
「いくら身内だけとは言え、言葉がすぎるのではないですか?オリヴィエは、ワイズ公爵家当主ですのよ」
ちなみに、ワイズ公爵家は女性が継ぐことが多い。
オリヴィエ姉ちゃん曰く、女性が強い地域だからなんだって。
それを聞いたとき、かかあ天下で尻に敷かれて、男性が大変な思いをしていそうって思った。
「そうなる可能性を示唆しただけです。殿方のように働く必要はありません。妻には妻にしかできないことをおそろかにしてはなりません」
ママンは深くため息を吐くと、ぽつりと本音をこぼした。
「これだから、ここには来たくなかったのよ」
それを聞いて、凄く悲しくなった。
自分の実家なのに、「来たくない」と。
帰るという言葉すら、無意識に避けているみたいで。
私は、ママンがいると凄く安心するし、お家に帰ったときにママンにおかえりなさいと言ってもらえると、帰ってきたって思うし。
生まれ育ったお家が、安心できる場所じゃないのは、凄く悲しい。
気まずい雰囲気のまま、客室に案内され、お姉ちゃんにママンとメラニーお祖母ちゃんがどうして仲良くないのかを聞いた。
「ネマも感じたと思うけど、お祖母様って昔ながらの考えをする方なのよね。でも、お母様はご自身が好きっていうのもあるけど、人々のために役に立つべきって考えがあるの」
それで、便利魔道具の開発なのか。
超役に立つもんね、魔道具!
「ビーリスフって、家系的にも何かを作り出す人が多くて。お母様のお祖父様は時計を開発したし、お祖父様は道具を作る天才なのよ」
「道具?」
「そう。人の手で作られるものには、道具が必要でしょう?たとえば、刺繍をするときの針、魔道具を作るのにも様々な道具を使うの」
道具と一括りにすると幅が広すぎるのだが、削ったり、叩いたりするのにも道具は必要だな。
「お祖父様、手先が器用だから、魔力がなくても動く玩具とかも作れるのよ!」
おぉ!それは是非とも見たい!
さっき言ってた仕掛けってやつも、そんな感じのやつかな?
「おじ様は何を作っているの?まほうじん?」
「レイウス叔父様は、文様魔法が専門なの。爵位を継ぐ前に、大陸各地を回って、地域独特の文様を研究したのですって。楽しそうよね」
確かに、楽しそうでいいなぁ。
いろいろな地域の、独自の文化とか食べ物とか、その地域でしか体験できないことをするって贅沢だよね。
そう考えると、ライナス帝国に行くのも楽しみになってきた!
「おねえ様、ライナス帝国に行ったら、いっぱいおいしいもの食べよう!」
「そうね!たくさん出かけましょう」
お姉ちゃんとしゃべっていたら、いつの間にか夕食の時間になっていた。
いやー、女同士って話が長いよね。
ついつい、ヴィの愚痴に花が咲いてしまったぜ。
夕食にメラニーお祖母ちゃんは来なかった。
気分が優れないので休むことにしたとか。
大丈夫かな?
夕食のあとは、ガルストお祖父ちゃん、叔父さん、ママン、お姉ちゃんというメンバーで、呼び出しボタンの開発会議をするそうだ。
物作りをする人たちには、新しい物を作り出すっていうのが楽しいんだろうね。
私はいつもお願いしている立場なので、思う存分やっていただきたい。
それよりも、メラニーお祖母ちゃんの方が気になる。
パウルにお願いして、お見舞いに行ってもいいか聞いてもらう。
「お返事がないようで、もうお休みになられているかと」
そっか、残念。
また明日、聞いてみるか。
次の日も、ママンたちは盛り上がっていた。
目がキラキラするのは遺伝だったのね。
ガルストお祖父ちゃん、昨日よりも元気な様子だし、叔父さんにいたっては、片時もメモを手放さない。
何かを作っているとき、毎回こんな様子じゃ、メラニーお祖母ちゃんも頭が痛いね。
私はママンとお姉ちゃんで慣れっこだけどさ。
お昼になって、メラニーお祖母ちゃんがお庭を散歩しているのが見えた。
よし、突撃だー!!
森鬼を連れていくと、獣人ってことで警戒されるかもしれないから、お留守番で。
白とグラーティアは、森鬼に遊んでもらうといいよ!
あとで、どんな遊びをしたか教えておくれ。
森鬼の代わりに、パウルを引っ張っていく。
「あまり侯爵家のことに、口を出さない方がよろしいのでは?」
察しがいいな。
でも、メラニーお祖母ちゃんを仲間外れってよくないよ!
「おかあ様が、つらそうな顔してたの。おかあ様には、いつも笑っていてもらいたいの!」
ママンだって、このお家にたくさん思い出があると思う。
そんな大切な場所に、帰りたいって思えるようになって欲しい。
「おばあ様、もう大丈夫なのですか?」
「ネフェルティマ、ご挨拶の方が先ではなくて?」
「あ、そうでした。おばあ様、ごきげんよう?」
ご挨拶と言われて、いつもの簡単なものにしたのだが、具合が悪かった人にご機嫌ようであっているのかわからなくて、疑問形になってしまった。
「こういう場合は、お健やかになられたようで嬉しゅう存じますの方がよいわね。しっかりと礼儀作法を学びなさい」
「はい!」
お健やかとか使ったことないから、出てこなかったよ。
もう少し、お上品な言葉を勉強した方がいいみたい。
「天気もいいことですし、少しお茶しましょうか?」
「いいんですか?おばあ様、忙しかったりしませんか?」
「えぇ」
メラニーお祖母ちゃんとお茶をすることになったけど、やっぱり元気なさげなんだよね。
お兄ちゃんに治癒魔法をお願いした方がいいんじゃないかな?
「おばあ様、元気ないの?おにい様に治してもらう?」
「気持ちの問題だから、治癒魔法では治らないわね」
どこか寂しそうに笑うメラニーお祖母ちゃん。
それが、ママンの辛そうな顔と重なった。
「私でいいならお話聞くから!」
「ネフェルティマ…、ネマと呼ばせてもらっても?」
「もちろん!」
私の名前、長いもんね。
毎回、ネフェルティマって言ってたら、舌噛みそうだし。
「貴女のお母様には内緒よ?」
うーん、それはママンに問い詰められたら、しゃべっちゃうかもだけど…。
「やくそくする!」
守れなかったら、潔く謝ろう!
「わたくしは、伯爵家の出身なの。同等の身分に嫁ぐべきだったと、今になって思うわ」
メラニーお祖母ちゃん、ガルストお祖父ちゃんとの婚約が決まってから、厳しい教育を受けたんだって。
実家のお家が、侯爵家に嫁いで恥をかかないようにって、いろいろな家庭教師を呼んで、勉強漬けの毎日。
私だったら逃げ出すね。
それか、もふもふしたいって駄々こねるかも。
「嫁いでからも、侯爵家のために尽くそうと頑張ったつもりだったわ。それが、旦那様には余計なお世話だったのかも」
ビーリスフ家にはビーリスフ家のやり方があって、でもそれは、物作りに集中するためのものだった。
使用人たちは、主人の邪魔をしないようにと、言われずとも動き、メラニーお祖母ちゃんの指示なんて必要なかった。
社交に出ても、物作りをしている変わったお家としか見られず、また社交での情報なんて、ガルストお祖父ちゃんには必要なかった。
ガルストお祖父ちゃんは物作りを通しての独自のルートを持っていたし、職人や商人たちからの評価が高かった。
だから、男性の社交場では一目置かれていたらしい。
女性の社交場には、そういった情報がこないこともあって、見下されていたようだ。
メラニーお祖母ちゃんは、学んだことと現実が違いすぎて、どうしていいのかわからなかったんだね。
子供たちが貴族として笑われることがないように教育しようとしても、物作りに夢中になって聞いてくれなくて。
「おばあ様、大変だったね」
私がそう言うと、メラニーお祖母ちゃんは涙をこぼした。
ずっと、泣くまいと堪えていたのだろう。
人前では、表情を崩すことができないから。
「おばあ様も好きなことしていいと思うの。みんな好きなことしているんだもの、おばあ様もやろう!」
「……好きなことって言われても、思い浮かばないわ」
趣味がないとか、それはいけない!
趣味があると、仕事も頑張れるし、リフレッシュもできるし、癒されることもある!
「ししゅうとか、お花とか?」
「嗜んではいるけれど、好きって思ったことはないわね」
それかいっそのこと、何かのお世話をするとか?
わんこだったら、躾ければ番犬にもなるし、命令も聞くし。
何より、もふもふがいい!!
うん、そうしよう!
「じゃあ、動物はどうかな?ウルフ種だったら、おりこうだし、強いから、おばあ様を守ってくれるよ!」
「動物?わたくし、触ったこともないけれど、大丈夫かしら?」
なんですと!?
もふもふを触ったことがないですと!!
それは人生損しているよ!!
「じゃあ、さわってみる?うちの子いるよ!」
「うちの子?」
「ノックス!おいで!」
大人しく、気配を消しているようだけど、私は知っているぞ。
虫事件があったとき、ノックスが影で虫をたくさん食べていたことを!
こっちに来ても、ちゃっかり大物を仕留めていたのも知っているぞ!
白とグラーティアにも分けてあげていたから、黙っていたけど。
久しぶりの長距離移動で、お腹空いてたんだと思うけど。
私が馬車に乗っている間、飛んでついてきてたしね。
でも、私以上に、この旅行を満喫しているんでないか?
ーピィーーィ!
元気よく、そして格好よく滑空してきたノックス。
野性味あふれる感じになっているけど、野生に帰っちゃダメだ!
「この子はノックスって言うの。ノックス、私のおばあ様よ」
腕に留まると、大人しく撫でられる。
「この子はじゅうきしがくんれんしているから、さわってもおそったりしないよ」
私が命令するか、私が危険なときなら、人を襲うこともあるだろう。
一応、そういう訓練はしているって言ってた。
私は、メラニーお祖母ちゃんの手を取り、そっとノックスへと近づける。
あとちょっとっていうところで、手が動かなくなったけど、大丈夫って何度も言ったら、動くようになった。
指先がノックスに触れると、ビクッとなって引いてしまったけど、もう一度促すと、ゆっくりとだけど撫でる仕草もできた。
「思ったよりも柔らかいのね」
「表面はすべすべした感じだけど、中はふわっふわなの!」
ノックス自慢の、魅惑の羽毛へ手を誘導し、中の部分まで触れるよう指先を埋める。
「まぁ…」
一番ふわふわしている胸元はヤバいでしょ!
病みつきになるの間違いなし!
「鳥はこんな感じだけど、ウルフ種はさらもこって感じだし、毛が短い子はつやつやしてるよ」
「ふふっ。ネマは動物が大好きなのね」
えぇ、大好きですとも。
それより…。
「おばあ様、笑った方がかわいいの」
メラニーお祖母ちゃんは、笑うと可憐な感じがする。
若いときはさぞ可愛かったんだろう。
なんでその可憐さは、私に隔世遺伝しなかったんだ?
メラニーお祖母ちゃんとは仲良くなれたけど、問題はママンか。
メラニーお祖母ちゃんの約束を破らないように、話できるかな?
とりあえず、やってみますか!
ネマのアニマルセラピーと思いきや、もふもふ教の布教活動だった(笑)




