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クエンバ渓谷の魔物たち 前編(森鬼視点)

ようやく落ち着いたのは、戻ってきた次の日で、主は昼頃まで起きてこなかった。

主の父と兄は、ラース殿の契約者である王子に呼ばれてすでにいない。

遅めの昼食を食べて元気になった主は、ルクス様を頭に乗っけて、こちらにやってきた。


「そういえば、お引っこし組の子たちに何かあったんでしょう?大丈夫だったの?」


「あぁ」


そう答えると、主は不満そうに頬を膨らませた。


「ちゃんと最初から説明して欲しい!」


主の言う最初がどこからかわからないが、パウルに行くぞと言われたあたりから話すことにする。


◆◆◆


さらわれた主を助ける準備ができたと、パウルが見知らぬ男を連れて言ってきた。

見知らぬ男はオスフェ家のお仕着せを着ているので、パウルの部下か何かだろう。


「これから旦那様方がこちらにお越しになる。シンキとスピカは、我々と同行するように」


主を助けに向かう人員に、主の両親も参加するのか。

あの過保護な父親なら、我先にと主のもとへ向かうのもわからんでもない。


「そして、お前たちは留守番だ」


パウルがそう言うと、セーゴたちはキャンキャンと鳴き叫く。


「僕たちも行きたい!」

「お留守番はやだ!」

――きゅーんっ!


三匹はパウルの周りを回りながら行きたいと何度も告げるが、パウルからいい反応を得られないとみるや、戦法を変えてきた。

パウルの正面に三匹並んで座る。


「「パウルおねがーい」」

――きゅぅぅん!


甘えたような声でお願いしながら、パウルを見上げる三匹。

主であれば確実に通る戦法だが、相手はあのパウルだ。


「駄目だ。それに、留守番もとても大事な役割なんだが?」


三匹が、主直伝の甘えておねだり戦法できたからか、パウルも主に対してよく使う、いいように言いくるめる方法を繰り出してきた。


「お留守番が?」

「大事なの?」


セーゴとリクセーが同じ方向に首を傾げるのを見て、イナホがそれを真似する。


「そうだ。ネマお嬢様をお助けするために、我々は現地に(おもむ)く。そうなると、この部屋に入ろうとする不届き者が現れるかもしれない」


パウルは、三匹にも理解できるよう、留守番の重要性を(うそぶ)く。

その中で、パウルが連れてきた男はクートということが判明した。

ガシェ王国に戻っていたときの留守番役か。精霊から聞いてはいたが、顔は初めて見る。

こいつの役割は、主たちが戻ってくるまで部屋を快適に維持すること。つまりは、パウルやスピカの代わりに、部屋を掃除するのか?

そして三匹の役割は、男の代わりに警備をやることらしい。

パウルはこの男が戦えないと言っているが、それも嘘だろう。

パウルがそんな軟弱な者を主や主の姉に関わらせるわけがない。


「誰か知らない人が入ってきたら、噛んでいいの?」

「イナホに焼いてもらう?」


少々過激な発言は、主に仇なす者には容赦はいらないとパウルがいつも言っているせいだな。


「焼くのは禁止だ。噛むのは手足のみで、決して殺さないように甚振ること。処分するのは、不届き者から情報を聞き出してからだ」


そこら辺はパウルが連れてきた男が対応するだろうが、三匹が男の言うことを聞くといいが……。


「留守番の大事さはわかったな?ネマお嬢様がお戻りになるまで、お前たちに留守番を頼みたい」


改めてパウルが三匹に留守番を言いつける。

大事な役割を任せてもらえたということで、三匹はあの(・・)パウルに認められた、信頼してもらえたと受け取ったようだ。

盛大に尻尾を振って喜んでいる。


「わかった!」

「任せて!」

「「ぼく、がんばる!」」

――きゅんっ!


簡単に言いくるめられた三匹を見て、近いうち、パウルから仕置きがあるだろうと思うと可哀想な気がしてきた。

主の護衛も兼ねている三匹が、主以外の言葉を簡単に真に受けるのはよくない。

今回は相手がパウルなので、どう足掻いても言いくるめられただろうが、少しは疑うべきだった。


パウルは澄ました顔で、やる気に満ちた三匹を褒める。頼りにしているぞと、持ち上げるのも忘れない。


「それからカイ」


簡単に三匹を丸め込んだパウルは、今度はスライムたちと遊んでいたカイを呼ぶ。

カイは長椅子に座ったままこちらを向き、小さな声で用件を聞いた。


「セーゴたちが不届き者を死なせそうなときは止めるように。セイレーンの力を使ってもいいが、影響はこの部屋だけに留めてくれ」


「……わかった」


人型のときのカイは弱い。魔物ではあるが、セイレーン自体が戦いを好む種ではないからな。

だからといって、セイレーンが弱い魔物というわけでもない。

セイレーンは声で獲物を惑わし、魂に蓄えられた(ごう)を食らう。

セイレーンが惑わせない者は、聖獣の契約者や精霊術師といった、聖獣や精霊の力に守られている者だけだ。

亜種とはいえ、カイもセイレーンの力を持っているのだから、セーゴたちの歯止め役くらいはできるだろう。


「ウルクもいいな?クートを食べるのも、不届き者を殺すのも禁止だ」


窓辺のいつもの場所で寝そべっているウルクは、聞いているのかいないのか、あくびをするように口を大きく開けた。

それを見たクートという男の肩が小さく動く。

食べられるとでも思ったのだろうか?


『ちっこいのがやるなら、俺は動かないぞ……だって!』


ウルクとはあれから数回やり合ったが、こいつは手加減ができるほど器用ではない。

パウルが殺すなと言うのであれば、セーゴたちに任せる方がいいな。

精霊から聞いたウルクの言葉を伝える。


「あぁ、そうしてくれ」


パウルも、ウルクには何もさせない方がいいと思ったようだ。

そして、スライムたちには部屋のものを壊さないようにと厳命した。

何かを壊した場合、仕置き箱に入れると。

仕置き箱は、スライムでも出ることができないくらい、しっかりと密閉された小さな箱だ。

本来は別の用途のために作られたものだが、パウルがその箱にハクとコクを入れて仕置きをしてからは、仕置き箱と呼ぶようになった。

スライムは隙間のない空間が苦手なのか、セイ、シコン、ブドーは揃って震えている。

それにしても、パウルは魔物を従わせるのが上手いな。

主がこいつらに甘いぶん、パウルが多少厳しいくらいがちょうどいいのかもしれんが。


クートという男にいろいろ指示を出してから、パウルは俺とスピカを引き連れて、部屋をあとにする。

向かった先は、転移魔法陣がある部屋。

そこで、ラース殿とその契約者の王子、主の両親を出迎えた。

会議室に移動してから、主をどう救出するか話し合う。

俺は話し合いには加わらずに、聞いているだけでよかった。

聖獣の契約者もエルフもいる場では、精霊の言葉を通訳しなくてすむからだ。

すると、魔物の群れが出たと報告が入り、騒がしくなる。


『シンキー!コボルトの……誰だっけ?が呼んでた!』

『クエンバ渓谷に住み始めたコボルト!』

『……エトカじゃなかったっけ?セーゴとリクセーのお兄ちゃん』


レイティモ山から群れを分けた魔物の誰かとなれば、俺に連絡をしてくるのは、群れの長となった緑の氏長かエトカ、シュキくらいしかいない。


「それで、何があった?」


魔物の群れが出現したことと、何か関係があるのかもしれないと伝言の内容を聞いてみたが、精霊たちはわからないと言う。

とにかく焦っていたことと、俺に助けを求めていることは理解した。

とりあえず、急いでエトカたち、精霊がいうクエンバ渓谷の魔物たちの様子を見てこいと精霊に命令(・・)する。

少しして伝えられたのは、不可解で、助けが必要な状況だということ。

俺は、この場で一番強い皇帝と王子に、エトカたちのもとへ向かうことを告げる。

主の救出を優先しなければならないのだろうが、エトカたちを見捨てて自分が助けられたと知れば、主は悲しむ。

それに、主の家族も主のもとへ向かうのだ。主の方は俺がいなくてもなんとかなるだろう。

皇帝も王子もそれがわかっているのか、転移魔法陣の使用の許可を与えてくれ、リンドブルムの騎乗も許してくれた。

コボルトの群れで育ったスピカもいた方がいいだろうと、スピカを連れていこうとしたら、リンドブルムが怖いから嫌だと拒否してきた。

だが、王子が許可したのはギゼルへの騎乗だ。ギゼルは主とも仲がよく、リンドブルムの中では賢い方なので、スピカを食べることはしないだろう。

ごねるスピカを小脇に抱え、皇帝の侍従という人が転移魔法陣がある部屋まで同行した。

皇帝の侍従が皇帝の言葉を伝えることで、問題なく転移魔法陣を使えたので、そのために同行してくれたようだ。


ムーロウ砦に到着すると、見知った獣騎士が出迎えてくれた。


「ようこそムーロウ砦へ……と言いたいところだが、今は慌ただしくてな」


「わかっている。魔物の群れが現れたと聞いた。それで、ギゼルはどこにいる?」


獣騎士は屋上にと教えてくれた。

助けてと情けない声を出すスピカだったが、屋上で数頭のリンドブルムを見て大人しくなる。


「ギゼル。すまないが、俺たちを乗せてくれるか?」


『珍しいねー。愛し子に関わることなら、乗せてやらなくもないけどーだって』


精霊にギゼルの言葉を訳してもらうと、そう返ってきた。

そんな言い方はしていないだろうが……意味が同じであればいいか。

ギゼルに事情を説明すると、魔物のために動くのが気に食わないと言われた。

その魔物が主も気にかけているコボルトとゴブリンだと伝えても、ギゼルは首を横に振る。

すると、他のリンドブルムが不満そうな鳴き声を上げ始めた。


「きゅぅ……」


スピカがイナホのような声を出して気を失った。

ギゼルの側にいること自体、スピカには耐えられないことだったが、リンドブルムの鳴き声でとうとう限界がきたようだ。

起きるとまた騒ぐだろうから、しばらくはこのままにしておくか。


『他のリンドブルムたちが文句言ってる』

『愛し子を助けないのはタイマンだってー』


どうやらリンドブルムたちが、ギゼルを説得してくれているらしい。

不満そうな鳴き声は、ギャーギャーと大合唱になっている。

ギゼルが力強く鳴くと、大合唱はすぐに収まった。


『仕方ないから乗っていいよーだって』


「ギゼル、ありがとう」


気を失ったままのスピカを背負い、縄でしっかりと固定する。

ギゼルに乗る前に、竜騎部隊の隊長に声をかけられた。


「シンキ、いくら殿下の命といえど、体裁は整えなければならない。竜騎士一名がギゼルに同行する」


体裁が誰に向けてのものかわからないが、俺は構わないと返事した。

どれだけ人の社会で生活しようと、人の考えることは複雑で、俺には理解しようがないからだ。

ついてくるなら好きにすればいい。

ギゼルに(またが)り、エトカたちがいるであろう住処の方向に飛ぶよう頼む。


砦の屋上からギゼルと、竜騎士を乗せたリンドブルムが飛び立つ。

眼下には、新たな住処に向かうときに通り抜けた森があり、その少し先に開けた場所があった。

そこにはリンドドレイクがいて、魔物の群れを警戒しているようだった。

ギゼルに気づいたリンドドレイクがこちらに向かって鳴く。

ギゼルも鳴き返していたので、挨拶でもしたのだろう。


『威嚇が効いてないって言ってる』

『獣王が歌ったからねー』

『威嚇も聞こえてないよねー』


精霊たちが好き勝手にしゃべっているのを聞き流そうとしたが、獣王が歌ったということが気になった。

主についていたとき、獣王が歌う場面に居合わせたが、獣王の歌の影響で竜種の威嚇が聞こえなくなるとは思えない。


「獣王が歌うと、魔物にどんな影響があるんだ?」


精霊曰く、獣王の歌は獣人や動物に効果があるものらしい。

雄の獣王の歌を聞けば、身体能力が上がり、どんな敵にでも立ち向かえる。

雌の獣王の歌を聞けば、たかぶっていた感情が穏やかになると。


『獣王の歌は、本当は創造主様のためのものだからね』

『えーっと、愛し子が言ってた……なんて言ってったっけ?』

『やる気すいっち?』

『そう!それ!』


なるほど。雄の獣王の歌は創造神のやる気を起こさせるためで、雌の獣王の歌は休むときのためのものなのか。

だが、獣王を獣人に与えたことで、創造神のときとは異なる効果になった。


『だから、あっちのオーグル元気いっぱい!』


魔物にも獣王の歌が効くのは、やはりなり損ないだからだろう。

聖獣の契約者が名で魔物を縛れるように、獣王の歌も創造神が与えたものゆえに、魔物にも影響が出たと考えられる。

しかし、獣王の歌で強くなったオーグルを、人と竜種で退治できるのか?

そうこうしていると、森の中にオーグルの群れが見えた。

数は三十ほどだろうか?オーグルの群れとしてはかなりの大所帯だ。

オーグルの群れで十を超えるのは珍しいと聞く。

しかも、オーグルの群れの中にホブゴブリンらしき姿もある。

いくらホブゴブリンに進化しているとはいえ、元はゴブリンだ。オーグルと行動をともにするなんてありえないと言っていい。

これも、獣王の歌の影響か。

オーグルたちは気が高ぶっているせいか、目についた木を抱き折り、振り回したり、粉砕していた。

そんなことをしているから歩みが遅い。

これなら、砦に接近するまでまだ余裕がある。

エトカたちの問題を片付けたあとに、砦の騎士たちの手伝いもできるだろう。


俺がオーグルの群れに気を取られていると、ギゼルが短く鳴いて何かを知らせる。

オーグルの群れの後方に細く立ち上がる煙が見えた。


「ギゼル、あの煙の近くを周回してくれ」


速度を上げたギゼルは、あっという間に煙のところへ。そして、少し降下してからゆっくりと旋回を始める。


「あれは……」


煙の発生場所で、大きく手を振る者がいた。


「ギゼル、俺たちはここで降りる。助かった」


そう告げて、俺はスピカを背負ったまま、ギゼルから飛び降りる。

同行していたリンドブルムに騎乗した騎士が何か叫んでいたが、内容までは聞き取れなかった。


「ナノ、頼む」


『任せてー!』

『ドーンといっちゃう?』

『派手な方が楽しいよねー!』


楽しんでいるところ悪いが、普通にして欲しいと精霊たちに伝えると、文句を言いながらも普通に降りることができた。


『つまんなーい』

『地味だね……』


俺の周りで文句を垂れる精霊は無視し、煙の近くにいた者に向き直る。


「エトカ、何があった?」


「呼んでおいてなんだが、とんでもない現れ方だな」


苦笑するエトカ。

どうやら、ギゼルで来たことで余計な警戒をさせてしまったようだ。


「オーグルの群れの話を聞いた。急いだ方がいいと思い、主と仲のよいリンドブルムに手助けしてもらったのだが、驚かせたようで悪かった」


「いや、こんなに早く来てもらえたのは、こちらとしても助かる。それで、どうしてシンキがスピカを背負っているんだ?」


「リンドブルムに怯えて気を失ったからだな」


スピカをここで下ろすべきかを考えたが、今は面倒臭くなりそうだから起こすのはあとでいいか。


「スピカは獣人なんだから、少しは配慮してやってくれ」


ウルクにも慣れた様子だったから、ギゼルも大丈夫だと思ったんだがな。

パウルのもとに置いてきてもよかったが、自分が育った群れの者たちが危険な目に遭っていたとしたら、後悔するのはスピカだ。多少怖い思いをしてでも、連れていくべきだと思った。

それに、主の側にいるなら、いつまでも竜種に怯えているわけにはいかない。ガシェ王国に戻れば、主はまた、竜舎や獣舎に入り浸るだろうからな。


「配慮しないことがスピカのためだ」


そう告げると、エトカは返事と裏腹に嬉しそうに笑った。


「スピカがちゃんと群れの一員として受け入れられているようでよかった。いてて……」


腹を押さえ、痛がるエトカ。怪我を負っているのか?

エトカの弟で、レイティモ山にいるフィカは草の氏はめったに怪我をしないと言っていたのを思い出す。

草の氏は狩りをするときは罠や囮を使うから、他の氏と比べ安全に狩りをしているからだと。


「その怪我も関係しているようだな。詳しく話せ」


「狩りに出ていた者たちの様子がおかしいんだ。こちらが呼びかけても反応がないどころか、攻撃してきた」


新しい住処に移ったコボルトは、まだちゃんとした氏を形成できていないため、狩猟の氏が集まって狩りをしていたそうだ。

エトカは、コボルトの狩りを察知した獲物が逃げてきそうな場所に罠を設置し、離れたところで周囲を窺っていた。

しかし、いくら待っていても獲物を捕まえたという知らせはこず、森の動物の気配もおかしいことに気づいたエトカは、仲間がいるであろう場所に戻ることにした。

その途中で、他のコボルトたちを見つけ、近寄って声をかけたが、エトカを見ようともしなかった。

彼らを引き留めようと、力の氏の正面に入ったとき、容赦なく吹き飛ばされたそうだ。

ただ事ではないと判断したエトカは、住処にいる仲間たちに緊急を知らせる合図を放つ。

そして、住処から駆けつけたコボルトたちと、様子のおかしい仲間をどうにかしようとしたが、攻撃されて、全員負傷してしまったらしい。


エトカの話を聞き、獣王の歌の影響だろうと見当をつける。

しかし、獣王の雄がいたイクゥ国の城とここでは距離が離れているので、歌は届かないが……。


「ナノ、イクゥ国が設置した転移魔法陣で、ここから一番近いものはどこだ?」


『あっちの廃墟にあるやつじゃない?』


精霊はそう言って、砦とは違う方向を示す。


『昔、砦だったって言ってたよ』

『ほとんど朽ちているけど、地下の魔法陣は無事だった!』


精霊は、誰かに聞いた(・・・・・・)ことを告げ、実際に見てきた(・・・・・・・)かのように語った。

つまり、誰かが転移魔法陣を使ったのを、精霊たちは見ていた。

獣王が移動する手段があるのであれば、その転移魔法陣がある廃墟の近くで雄の獣王が歌った可能性が高い。

おそらく、オーグルも転移魔法陣を使って運ばれたのだろう。

オーグルにムーロウ砦を襲わせるために……。


獣王の歌のことをエトカに説明すると、彼は胸糞悪いと小さく呟いた。

エトカの言いたいことはわからなくもない。

獣王は、獣人の王であって、俺たち魔物の王ではない。なり損ないだから影響を受けるのだとしても、無理やり獣王に従わせられるのは許容できないからだ。


「偶然とはいえ、エトカが歌の届かないところにいたことはよかった」


これでエトカまで歌に囚われていたら、オーグルと一緒に退治されていたかもしれない。


「急いであいつらを助け出すぞ」


どうやって歌の影響を消せるのかはわからないが、なんとかして砦に向かわせないようにしないとだ。

まずは、スピカを起こしてからだな。





いつも誤字報告、ありがとうございます。

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