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聖獣との邂逅、そして……。 (フィリップ視点)

美しい花が咲きほこる中、中心にポツリといる姿はどこか淋しさを感じる。

思わぬところで聖獣と遭遇し、どうしていいのか困惑していたら、聖獣の方から声をかけてきた。


『人の子が、ここにやってくるのは久しいな』


おいでおいでと手招きをされ、俺たちは聖獣のもとへ向かう。

ライナス帝国の宮殿で見かけた水の聖獣とは違い、とても小さく、ファルファニウスに似ている。

こんなに小さいとは思わなかったが、おそらく氷猿(ひえん)と呼ばれる聖獣だろう。


「聖獣様の住処とは知らず、立ち入ってしまい申し訳ございません」


水の聖獣へ謝罪すると、許しを得るとともに待っていたと返された。


『我の時はまもなく尽きる。その前にこの花を託したかったのだ』


「尽きるとは……」


この前、別の大陸にいるという水竜が創造神のもとへ旅立ったと聞いた。

この聖獣も、旅立ちのときなのか?


『創造主のもとへ帰るのだ。我は長きの間、愛し子を待っていた。しかし、もうよい』


「愛し子でしたら、今、この山に来ています」


愛し子に会うために待っていたというのなら、旅立つのをもう少し待って欲しい。

聖獣に会うためなら、ネマは喜んで洞窟も乗り越えてやってくるだろう。


『炎竜殿の愛し子のことではない。我の愛し子の生まれ変わりが、我に会いにきてくれるのをずっと待っておったのだ』


死者の世界に行った魂は、女神クレシオールのもとで生前に傷ついた魂を癒してから生まれ変わると言う。

この聖獣は愛し子を契約者とし、その愛し子の魂が再びこの世界に生まれてくるのを待っていたということだ。

しかし、生まれ変わると前の生の記憶は消えてしまう。


「愛し子は生まれ変わっても愛し子なのですか?」


『愛し子は世界の理から外れているゆえ、どのように生まれ変わるのかはわからぬ』


世界の理?

よくわからないが、愛し子がそうなのだとしたら、ネマもということになる。


『この世界から弾かれ、別の世界に生まれている可能性もある』


「……別の世界?」


『そう。我が創造主ではない、別の神が創りし世界。そうなれば、我の力は及ばぬ』


「別の世界って……本当にあるのか?」


大人しくしていたショウが、別の世界と聞いて目を輝かせる。

昔から、別の世界があるとは言われていたが、その存在を感じることはない。

それこそ、創造神の眷属でもない限り、只人(ただびと)には触れることすらできないからだ。


『ある。世界ごとに理が異なるがゆえ、その世界を創りし神にしか干渉が許されぬが』


なるほど。他の世界の創造神が、このアスディロンに口出しすることはできないというわけか。

もし、神々に序列があった場合、上の位の神からあれやこれやと言われたらたまったものじゃないしな。


「聖獣様の愛し子は、どんな方だったのですか?」


『我の愛し子はエルフであったが人の血も混じっておった。その生まれのせいで苦労していたが、人を惹きつける魅力の持ち主でな。たくさんの種族に囲まれて、国を造りよった』


エリジーナの問いに、懐かしそうに語る聖獣の言葉を聞いて、どこかで聞いたことあるなと思った。


「もしかして、その愛し子とはライナス帝国の初代皇帝とされるロスラン陛下ではございませんか?」


あぁ!そうだ!

ライナス帝国の初代がエルフの混血で愛し子だったな。

ん?てことは、この聖獣は……。


『さよう。我が愛し子の名はロスラン』


初代皇帝ロスランの聖獣といえば、ロスランの子とも契約し、ロスラン帝国の(いしずえ)を築いた皇帝を支え続けたこともあり、羽翼(うよく)の聖獣様と呼ばれている。

氷猿に翼はないが、歴代皇帝の聖獣に青天馬(せいてんば)が多いので、そんな印象がついてしまったのだろう。


「……諦めてしまうのですか?」


エリジーナは再び巡り合える奇跡を信じているようだが、ロスランが亡くなってすでに十五季近く経っている。

魂が覚えているなら、とっくの昔に現れていてもいいくらいだ。

おそらく、ロスランの魂は思い出すことなく、幾度も生まれ変わっているのではないだろうか?

それとも、本当に別の世界とやらに行ってしまったのか。

いくら聖獣でも、これだけ長い時間を、誰も来ない山奥で待っていては心を病んでしまう。


「エリジーナ、どうするかは聖獣様がお決めになることだ。我々にできることであれば、力になりますよ」


エリジーナに余計なことを言うなと諫め、聖獣様には最期の願いがあるなら言って欲しいと伝える。


『感謝する、人の子よ。どうか、この花をロスランの子らに渡し、絶やすことなく育てて欲しい』


聖獣が言うこの花とは、一面に咲き誇るライナーシュの花だ。

ライナスの語源だと言われているが、二代目皇帝が女神様のもとへ旅立たれると、大陸から姿を消した幻の花。

五つある花弁の(ふち)が濃い紫で、花弁自体は透き通っている。重なり合う縁の色が模様のように見え、咲き方によってその模様が違っていて、それが美しく儚い。


『創造主は我のわがままを聞き入れてくださった。この花はロスランとの思い出が詰まっておる。だからこそ、強欲な人の手に渡したくはなかった』


聖獣が言うには、この山の住処を用意したのも創造神だと。

聖獣が過ごしやすいようにと、洞窟自体を水の魔石に変え、精霊の助けがなくば近づけないようにしてあるのだと。


「精霊の力が必要なのに、なぜ俺たちは洞窟に入ることができたのですか?」


なんとなく予想はつくが、そこに俺たちの意思が関係なくてもいいのだろうか?


『人の子らは、今の愛し子と面識があるのだろう?精霊たちが助けを求めていたので、連れてきてよいと我が許したのだ』


ヴィルヘルト殿下や炎竜殿が俺たちに精霊をつけるとは思えないので、この山にいる精霊たちが俺たちのことを知っていたようだ。

愛し子が身を案じている人だから助けて欲しいと、この聖獣に願ってくれたと。


「聖獣様にも、精霊たちにも感謝を」


愛し子が悲しむからと、精霊たちが助けてくれなければ、俺たちはあの洞窟に落ちたときに死んでいたかもしれない。

この聖獣も、俺たちが今の愛し子の知り合いだから、最期の願いを託す気になったのだろう。

ネマありきではあるが、助けてくれたことには変わりない。

自分ができる最上の感謝を伝えるために、俺はガシェ王国の作法に則り、身分が上の者に謝意を示す礼を取った。


「この花をお預かりいたしますが、育てるのに何か特別なことはございますか?」


『精霊たちに任せればよい。ロスランの子らが、契約者として相応しくあり続ければ、花が枯れることはないだろう』


聖獣を通して、精霊にお願いすれば、この花の世話は必要ないのか。

皇族から聖獣の契約者が現れなくなれば、この花は今度こそ創造神のもとへ帰ることになる。


「他の聖獣様ではいけないのでしょうか?」


『ならぬ。この花はロスランの子らにしか、手にすることは許さぬ』


頑なな様子に、この聖獣にとってライナーシュの花が本当に特別なものだとわかる。

それならば、俺にできることは聖獣の気持ちを今の皇族たちに伝えることだけだ。


「わかりました。必ずや、今の皇帝陛下にお渡しし、聖獣様のご意思を伝えることを、フィリップ・シュンベルの名に誓います」


名に誓うことで、俺の誠意は伝わったようだ。

風がないのに、ライナーシュの花が揺れ、葉が擦れる音が精霊の声のように感じた。

真名による誓いは、精霊が見守るとされている。

この聖獣の最期の願いを見届けることができるようになって、精霊が喜んでいるのかもな。


『人の子よ。いや、フィリップよ。そなたの気持ち、このジェイリンにしかと伝わった』


俺が名乗ったから名を返してくれるとは、律儀な聖獣だ。

そう感心していたら、聖獣の側に咲いていたいくつかの花が球体に包まれた。

そして、俺の手元に落ちてきたので受け止めれば、冷たく固い感触がした。

この球体は聖獣にしか壊すことができないから、乱暴に扱っても大丈夫だと教えてもらった。

さすがに、聖獣から預かったものを乱暴に扱うなんてことはしないが、壊れないなら安心だな。


『まもなく陽が落ちる。今宵はここで休むといい』


洞窟に落ちて気を失っていたので、時間の感覚がおかしくなっていたらしい。

まだ昼くらいだと思っていた。


「もうそんな時間でしたか。では、お言葉に甘えて、場所をお借りします」


とは言ったものの、ライナーシュの花がそこらかしこ咲いているので、樹幕を敷くことすらできない。

どうしたものかと悩んでいたら、突然体が浮いた。

何かに背中から押され、均衡を崩したところで持ち上げられたようだ。


『人の子には窮屈かもしれぬが、許せ』


なるほど、聖獣の力か。

水の塊が寝台代わりとなり、花を潰さないために宙に浮いている。

これはこれで、寝心地がよさそうだ。


「いえ、これ以上ない贅沢な寝台ですよ」


「おっもしれー!」


ショウは水の寝台の上で飛んだり跳ねたりして遊んでいる。


「はしたないですよ、ショウ」


そう言うコールナンは外套をしっかりと体に巻いて、すでに寝る態勢に入っている。

エリドはもう目をつぶっているし、お前ら早すぎるだろ。


「聖獣様、精霊様、優しき夜に安らぎを」


エリジーナが就寝時の休み(ことば)を告げると、みんなもそれに倣い聖獣と精霊に休み詞を捧げる。


『人の子らに、優しき夜に安らぎを与えたまえ』


聖獣に祈ってもらったおかげなのか、目を閉じればすぐに眠気がやってきた。


◆◆◆

夢も見ることなくぐっすりと寝て起きたら、めちゃくちゃ調子がいい。

この水の寝台のおかげか、それともこの場所のおかげか。

今なら、オーグルと一騎打ちしたって楽勝で勝てる気がする。

調子がいいのは俺だけではなく、エリジーナはお肌の調子がよくなったと喜んでいるし、コールナンも魔力の循環が調子いいようだ。

エリドとショウも、俺同様に力が(みなぎ)っているな。


『今の愛し子に会えぬのは残念だが、愛し子が役目をなしとげることを願っていると伝えて欲しい』


聖獣に(いとま)の挨拶をすると、ネマへの伝言を預かった。


「承知いたしました」


ネマが愛し子であることは知っていても、愛し子がどんな存在であるかまでは教えてもらっていない。

その役目とやらはネマ自身が知らない可能性もあるが、この聖獣が気にかけるほど大変なことなのか。


『外に出るには、あちらの道を行くとよい。ちょうど迎えも着いたようだ』


「迎え?」


迎えと聞いてとっさに思い浮かんだのがネマたちだが、ヴィルヘルト殿下が約束を違えるとは思えない。

しかし、そうなると心当たりがないのだが?


『行けばわかる。頼んだぞ、人の子らよ』


そう言って、聖獣はうずくまるように丸くなって動かなくなった。

このまま、眠るように創造神のもとへ帰るのだろう。

これ以上留まるのは失礼だと思い、みんなに先を促す。


聖獣が教えてくれた道は緩やかな登り坂で、分岐路も何もない一本道。

広い空間に出たと思ったら、そこには極悪甲種が待ち構えていた。


「ちっ!」


ショウやエリドが武器を構えるも、極悪甲種は動こうとしなかった。

一匹だけだから攻撃してこないのか?

カチカチと牙を鳴らして、極悪甲種は一本の道に入っていく。

すぐに立ち止まって、再びカチカチと音を鳴らす様子は、俺たちを(いざな)っているようでもある。


「どうする?」


「ひょっとして、聖獣様が言っていたお迎えなのかしら?」


もしそうだとしても、なぜ極悪甲種が迎えにくるんだ?

魔物なら、ネマが寄越した可能性もあったが……まさかだよな?


「お前、ネマに言われて来たのか?」


伝わるわけないと思いつつも、極悪甲種に声をかける。

すると、肯定するようにカチカチと牙を鳴らした。

ネマの奴、いつの間に極悪甲種を手懐けたんだ!

あれだけお守りがついていながら、大人しくしていなかったのか!?

さすがに山頂に近づいていないよな?

極悪甲種が天幕に近づいたのを見落としたのも問題だが、周りの奴らはなんでネマを遠ざけなかったんだ!


あれほど極悪魔蟲の厄介さを教え込んだはずなのに、足りなかったらしい。

まぁ、ネマが手懐けたのだとしたら襲われることはないだろうが、一定の距離を取りつつ極悪甲種のあとをついていく。


「ねぇ、フィリップ」


エリジーナに名を呼ばれ、極悪甲種から目を離さずに返事をする。


「ネフェルティマ様は怖くないのかしら?」


エリジーナが言わんとすることはわかる。

レイティモ山の魔物たちは、見た目はさほど恐ろしくない。

魔物で一番恐ろしい見た目をしているといえばオーグルだが、ネマは臆すことなく近づいていったらしい。


「ネマは生きているものなら、なんでも愛でるんじゃないか?」


デールから聞く限りでは、ネマは赤ん坊の頃から動物を追いかけ回していたとか。


「でも、極悪甲種よ?見た目も恐ろしいし、群れている姿なんて、できれば二度と見たくないわ」


俺もできれば遠慮したいな。

でも、確かに、ネマが(いと)う生き物とかいるのか?


「戻ったら聞いてみるか。ネマに嫌いな生き物がいるかどうか」


ネマがなんて答えるか、ちょっと楽しみだ。

そんなことを話しながら歩いていると、空気が変化した。


「おい、ちょっと待て。本当にこっちであっているのか?」


嫌な気配を感じ取ったのか、エリドとショウも周囲を警戒している。

そんな俺たちを、極悪甲種は気に止めることもなく、早く来いとカチカチ鳴らしているが……。

極悪甲種と俺たちの間を、別の極悪甲種が通った。

別の個体は俺たちに気づくと、忙しなく触角を動かし始めた。

ネマの極悪甲種がその個体に近づき、同じように触角を動かす。

何か意思疎通をしているのかもしれない。

しばらくすると、別の個体はどこかに行ってしまった。


この極悪甲種についていって大丈夫なのかという不安がよぎる。

別の個体との遭遇も増えていき、ここが極悪甲種の巣であることは間違いなさそうだ。

だが、ネマの力のおかげか、極悪甲種たちが襲ってくることはない。

こちらも刺激しないようにしながら、いつでも攻撃できるよう構えたまま進む。


「どうやら、私たちは巣に戻されたようですよ?」


たくさんの極悪甲種が(うごめ)くのを見て、コールナンがそう呟いた。

つい先ほど見たくないと言ったばかりなのに!


自分たちの巣に異物が侵入したのを感じ取った極悪甲種たちが牙を鳴らすと、緊張が伝播していく。牙の音も相まって群れが一つの巨大な生き物みたいだ。

今、少しでも動いたら、一斉に襲いかかってくるだろう。

嫌な汗が吹き出しているが、それを拭うこともできない。

周囲を極悪甲種に囲まれて、これといった打開策も思い浮かばないまま時間が過ぎる。

すると、どうしたことか、牙の音が徐々に小さくなっていく。


「あいつだ……」


ショウの視線の先には、ネマの極悪甲種がいた。

先ほどとはまったく違う気配をまとい、他の個体を威圧している。

ネマが名付けた影響か?

レイティモ山の魔物も、ネマが名付けたものたちは普通とは言えない成長をしていたな。

特に顕著なのはスライムたちだが、この極悪甲種も何か能力を手に入れた可能性が高い。

極悪甲種たちが大人しくなり、ネマの極悪甲種が前に進むとサッと波が引くように道ができた。

その中をさも当然というふうに歩いていく極悪甲種。


「もしかして、この群れの(おさ)なのか?」


アニレーが咲く場所にいた一際大きな特異体が上位種だと思っていたんだが、名付けの影響で入れ替わったのかもしれない。

でなければ、普通の個体に従うことはないだろう。


ネマの極悪甲種に守られて、無事に巣から出ることができた。

それなのに、極悪甲種は歩みを止めない。

ネマがいる天幕まで案内するつもりか?

まぁ、外に出られればこちらも余裕があるので、あとをついていく。


「こいつが行く道の方が楽だね」


エリドの言う通り、行きの順路のように足場の悪いところもないし、初心者向けの登山道みたいに安全だ。

氷熊(ひゆう)族の長が教えなかったということは、日頃から極悪甲種が出現する危険な道として知られているのだろう。

こいつがいる限り安全な道とはいえ、さすがに夜も歩き通すのは無理だ。


「おい、お前さん。もう日が暮れる。俺たちはここら辺で休める場所を探したい」


やはり言葉がわかっているのか、極悪甲種はピタリと止まる。

真っ黒な目に見つめられると、やたら気まずいのだが……。

極悪甲種は触角を下げ、先ほどと違ってゆっくりと歩き出す。

なんか、ため息吐かれた気がする。

それに、しょげているように見えるのは、この極悪甲種が早くネマに会いたかったとか?


「ネマが名前を付けると、魔蟲も感情豊かになるな」


「確かに。ネフェルティマ様に会えなくて落ち込んでいるように見えますね」


コールナンも俺と同じことを感じたらしい。

力なく進む極悪甲種を見守っていると、大きな岩の隙間に入っていった。

あんな狭いところにあの体が入ることに驚き、自分だけさっさと寝床を見つけてしまうことに呆れた。


「いい性格してるぜ。さ、俺たちも夜営の準備をしよう」


極悪甲種が選んだ岩場の周囲は雪も浅く、少し手を加えるだけで、夜営するには十分な場所になりそうだった。

コールナンが火の魔法で雪を溶かし、天幕を張る地面を整えたあとは、ショウとエリドが天幕を張り、その間に俺とエリジーナは木の枝を集める。

木の枝が燃えやすいように水気を飛ばして、火をおこしたら、携帯食を鍋にぶち込んで煮るだけだ。


「そういえば、魔蟲のお肉が美味しいって、ネフェルティマ様が言っていたわ」


干し肉しかないのが不満なのか、エリジーナが極悪甲種のいる岩場を見つめる。


「やめとけ。ネマが悲しむだろ」


「……そうね、残念だけど」


こいつ、本気で残念がっている!

帝都に戻ったら、最高級の肉が待っているぞと言って、エリジーナの気を()らす。


「あの場所に戻っても、もうみんな帰ってんじゃないの?」


エリドの言う通り、戻ると約束した日数を過ぎている可能性がある。

極悪甲種の巣に入ったのが三日目だったので、洞窟の中でどのくらい気を失っていたのか。

さすがに一晩中なんてことはないだろうから、長くとも色が満ちるくらいだと思う。

そうすると、明日が期限の五日目で、俺たちが着いた頃にはもう立ち去っているかもな。


「そのときはそのときだ」


氷熊族の町まで行けば連絡手段もある。

まぁ、帝都まで戻るには時間がかかるだろうが。


その夜は、正直寝にくかった。

あの水の寝台が気持ちよすぎたせいか、体が硬い地面を嫌がっている。

もう少し、いい樹幕に買い替えようかな。



フィリップ視点だと説明入れたくても入れられない!


ファルファニウス→ワオキツネザルとベローシファカを足して割ったようなサル。

色が満ちる→一色(ひといろ)30分が六色分で約3時間。


あと、アリさんは群れのボスではありません。

アリさんの能力です。

……アリさんメインのお話、必要かな?

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