第三十九話 「王都目前」
アリエン・ワーデルガー視点
やられた。
話は数日前になる。
サイレン将軍と一緒に大将軍に呼ばれ、また考えを聞かれた。
「エルフの将軍はこれまでの作戦から見て、率いている兵は僅かだと思います。それで最大の戦果をあげるべく奇抜な作戦を仕掛けてきているのですが」
「我も貴様と同じ考えよ。それで、次はどう出る?」
それは今報告が来ている、サレイマン城の奇怪な像の話だ。
偵察隊によると、像には魔法陣が描かれ両脇には大砲が吊り下げられているようだ。
それで会議は大騒ぎになった。
大将軍が取り逃がしたエルフの将軍は魔術を使ったそうだ。
剣も強くて魔法も使えるなんて聞いたことがない。
いろいろとおかしなことをしてくる相手なので、今度は何をしてくるのかわからないんだ。
その会議にアシュケム・ヴィドマー様は出席なさらなかったけれど、代理の魔術師がこう言ったので、余計に混乱したそうだ。
「失われた古代魔法王国の技術では巨大な石人形を操って戦わせることが研究されていたと聞いたことがあります」
そんなものに攻めてこられたら困るよね。
だって大きいし、魔術で動く人形なんだから倒すことだってできない。
こっちが何万人いたってかないっこないもの。
だけどまさかそんなものをバルディスが復活させているとは疑わしい、ということで古代魔術に詳しい魔術師が偵察に加わって、本物かどうか見に行くことになった。
でも、まだすんなり行かなかった。
アシュケム様がこの決定に反対したんだ。
「大切な魔術師をそのような投機的作戦に同行させることはできない。もし行くのなら五千の護衛をつけよ」
今度は大将軍が反対した。
「五千で偵察に行く馬鹿が古今東西見渡していると思うてか!愚を申すならば役立たずのまじない師などは屍にして軍旗がわりにぶら下げてくれようか」
結局あわや大ゲンカなのを、サイレン将軍や皆で必死に押し留め、五千ずつ二隊を編成して、魔術師を五百ずつに分割して各隊に入れて偵察しながら、そのまま攻めてしまおうということになった。
五千の兵にしても五百の魔術師にしても相手のあらゆる攻撃に対処できるだろうって考えだね。
ようやく両方とも納得してくれたみたいだった。
その後で僕らが呼ばれた。
僕は少し考えて言った。
「エルフの将軍は、少数を率いて果敢に戦っているようですが、実は非常に慎重で用心深いのではないでしょうか」
「ほう。続けよ」
「はい、作戦はどれもこちらに被害を与えるというよりは、少ない戦力を磨り潰さないように細心の注意を払っているように思います」
「それで?」
「前回大将軍に手も足も出なかったことから、大将軍の動向について大変注意していると思われます。今回も大将軍が前線に見えた場合には全面撤退するでしょう。というよりも、積極的な策は用いてこないと思われます」
「今回はまじない師どもを罠にかける策だと言うか」
「おそらくは、ですが。あの像が本当に魔術で動く人形だという確率は低いでしょう。魔術師があの像を調査にくれば、バルディス軍は撤退するふりをして誘い込み、魔術師を倒す罠を準備しているでしょう」
「なるほどな。ということは対抗策としては、像に必要以上に近づかず距離を保って魔術攻撃をすれば問題なしか」
「像の正体に惑わされず、敵部隊に攻撃を仕掛ければ敵は失敗を悟り撤退するでしょう」
「よし、わかった。童の言には一理ある。策ごともみ潰してやればよいというわけだな」
でも……
結果は大失敗だった。
本陣からでも見たことのない光がまっすぐ先行していた部隊を貫いたのが見えた。
さらに先行していた部隊は一体どうなったのか。
大将軍はすぐに出陣しようとなされた。
でもサイレン将軍が必死で止めた。
「お待ちください!先ほどの謎の攻撃に二波、三波がある可能性がございます!ここはどうか、どうかご自重ください!」
「離せサイレン!魔術ごとき叩き斬ればよいわ!」
「偵察が出ます!どうか、状況がわかるまでお控えください!どうしてもお行きになるならば、このサイレンめをお斬りください!」
大将軍はすごい声で唸ってから座った。
サイレン将軍はほっとしていた。
僕は大将軍の前に行って膝をついた。
本当に申し訳ないと思ったんだ。
「大将軍様、僕を斬ってください」
大将軍はじっと僕を見た。
「なんだ責任を取るとでも言うか」
「はい、陛下よりお預かりした大切な兵が僕の不用意な発言でたくさん失われました。僕は斬られなくてはいけません」
「……童、名はなんと申す」
「……アリエン・ワーデルガーと申します」
「己の行動、言に責任を持つとしたら、それは既に童ではないな。ではワーデルガーよ、言っておこう。此度のことで我は貴様を斬らぬ」
「どうしてでしょうか」
「貴様に発言を求めたのは我である。我はそれを聞き、己の行動と意志を決した。貴様は助言したに過ぎぬ。すまぬという気持ちがあるのなら次回雪げい」
この方は本当はお優しいのではないだろうか。
僕はそう思った。
「わかりました。機会を与えてくださりありがとうございます」
「うむ。一人前と認めたからには甘えは許さぬ。己を磨き、備え、高めよ」
「はい!」
次の動きがあった。
少数ではあるが、アシュケム様のいる部隊へ奇襲をかけてきたのだ。
消極策?とんでもない。エルフの将軍は僅かな間に士気を建て直し、あの魔術攻撃すら囮にして堂々とアシュケム様を狙って斬りこんできたのだ。
敵にもこんなに凄い人がいる。
なんでこんな凄い人たち同士が戦って死ななければならないんだろう。
奇襲は物凄い速さだった。
僕ら本陣もようやく出撃の準備に取り掛かったのだが、出撃間近になり突如アシュケム様が空から現れた。
「メニヒ殿!ワシはあのような不確かな戦場に放り込まれるとは聞いておらぬぞ!おかげでアトラーヴェイの多数が失われた。これは貴殿の失点だ!残った魔術師も即刻引き揚げさせる。ワシは一足先に帝都に戻り、この貴殿の不始末の報告をさせていただくぞ!」
そう言って、また空の彼方へ消えていった。
「まじない師風情がいきがりおって」
大将軍は憎憎しげに言うと号令をかけた。
「本陣撤収!第三隊前へ!負傷者と死体の回収を優先せよ!完了次第全軍一時後退!」
僕らは敗れてしまった。
何より魔術師がいなくなったのは大きい。
通常兵力では僕らが勝っているけど、全面対決をした後に果たしてマガニアへ向かう兵力が残されているのか。
僕は意を決して進言することにした。
メルレン・サイカーティス視点
初期目標達成だ。
敵魔術師の死者は二百名程度だったと推測される。
こちらで捕縛したのは約百名だったが、正直行軍に影響するので軽く尋問してから解放してしまった。
ただし、全員鼓膜を破らせてもらった。。
手段はビンタでもよかったのだが、耳かきに見立てた棒をこうグサっとつっこんだ。
これにより治癒までの間難聴になる。
すると詠唱のコントロールが難しくなり、魔術がほとんど使えないというわけだ。
甘いのかもしれない。
でもどうも処刑する気にはなれなかった。
現在のところ敵通常戦力はおよそ一万近くが減じた。
これは重傷者後送を含む。
魔術師は完全に撤退した。
おそらくこの事実が伝われば、バルディスの士気はおおいに上がり、防衛線という有利を考えれば五分から優位というところまで来た。
大規模集団戦は士気が非常に重要だ。どこかに綻びができれば一気に戦線が崩壊しかねない。
果たして賭けの要素が大きくなってきた状況で、イダヴェルはさらに侵攻するのか。それとも軍を引くのか。
実際の答えはわかっている。
イダヴェルは退かない。
これは既成事実なのだから。
「お見事だったっス」
「ありがとうございます。亡くなった兵の家族には充分にしてやってください」
「勿論っス」
ダナードと話す。
「隊長は妙っスよね」
「妙ですか?」
異世界人だから妙なのは分かってる。
「自分が死ぬことはあまり怖がっているように見えないんスが、味方が死ぬのは怖いんスね。そんな人は珍しいんじゃないスか?」
「ああ、なるほど」
確かに考えてみると妙かもしれない。しかし言われてみれば思い当たることがある。
「わたしには祖母がいましてね」
「エルフの祖母って何百年前の話っスか?」
ああ、いけね。ついうっかりだ。
「ええ、まあ相当昔のことですよ。わたしはこう見えておばあちゃん子でしてね。祖母が亡くなった時はそりゃあ大泣きしたんですよ」
「確かにそう見えないっスね」
「初めての身内の死がトラウマになってるのかもしれませんね。自分が死んだら、自分の世界ってそこで終わりじゃないですか」
「まあ、そうっスね」
「でも誰か大事な人が死んだら、その人のいない世界をずっと生きてかなきゃならないんですよ。わたしはそれが怖いのかもしれませんね」
「変な考え方っスが、言ってることはわかるっス。あの魔術師の親玉みたいに味方を道具にしてぶっ殺すよりはよっぽどマシっス」
「ははは」
「でも怖くて縮こまるよりは、大事な人が死なないように頑張ることの方がいいんじゃないっスかね」
うん。確かにそうだ。
「大丈夫、わかってますよ。先日は心配かけましたが、もう平気です」
「自分は慰めるの下手糞なんで、大丈夫そうになったから声かけたんスよ」
なるほど。
話を変えた。
「兵力的に少し敵が有利であるこの状況こそ、待っていたものです」
「最後の仕掛けっスか」
「ええ、もう王都まで近くなってきましたし、兵力の集中も完了しているでしょう。決戦ですね」
「じゃあ、この隊単独の任務ももう終わりっスか」
「そうですね、あとは全軍の連携と仕掛けのきっかけ出しですか」
「大きな戦いになりそうっスね」
「なりそう、じゃなくてなります」
そうだ、数ヶ月の間ではあるがメルレン隊として行動してきたバルディス王国南遣軍はもうすぐ任務を終了する。
というか南遣軍なんて名前はみんな使ってないけどね。
おかげで兵以外の死傷者は皆無だ。これだけでもおそるべき成果だ。
おまけに百プラス百騎でイダヴェルに一万もの被害を出し、魔法兵団をほぼ無力化できた。
自軍の被害はゼロにはできなかったが、ごく僅かだ。
「王都のバルテルミ殿に出した伝令が戻ったら、わたしたちが王都へ帰る前に宴会しましょうか」
「隊長なにげに宴会好きっスね」
「大好きですが何か?」
イダヴェル軍特務長距離偵察隊隊長 バスキン・ナクティム視点
開戦劈頭にウォーレンナック大将軍より任務を授かり、隠密行動に長けた我ら五人が決死隊として選ばれた。
我らは馬数頭を交換しつつ碌に休憩もしないまま、とても正確とは言いがたい地図を頼りにヌクレヴァータを目指した。
人目になるべく触れぬように、街道を避け小さな町や山道、森を繋いで駆け抜けた。
道中目にした光景は驚くべきものだった。
人がいない。
文字通りもぬけの殻だ。
人目を避けていた筈だったが、あまりの無人ぶりに馬鹿らしくなり途中からは街道を通ったりした。
なんだ?奇襲ではなかったのか?我らの侵攻を事前に察知していなければ、ここまで見事に民衆の避難を完了させることは出来ないはずだ。
漏れていたというのか?
そしてその懸念は王都ヌクレヴァータに到着した時にますます深まった。
王都は兵であふれかえっていたのだ。
「隊長、罠ですね」
「言うまでもなかろう。しかし、これは…」
私が絶句したのは兵力の規模だ。
事前情報によればヌクレヴァータの駐留兵力は約一万。近隣の町からの警備兵力をかき集めても二万に届くかどうかという話だった。
ところが続々と集結中の兵力は十万近い。
その半数以上は騎兵、いやここでは騎士なのだな。
これは恐らくバルディス全軍に近い。
しかも諸侯軍を集めての正しくバルディス国内全戦力だ。
「イーラウ、旗印はわかるか?」
偵察隊五人の中には紋章の識別学習を受けたイーラウもいた。
「はい。ピアーズ候、エンフィールド公、ヴィクセン伯、サレイマン伯、ジレコ伯、ヤーセン子爵、イスファルド公、ウスバー辺境伯などが確認できます」
本当に全戦力だ。
これらを率いるのは十王国中でも高い士気と練度を誇る、バルディス宮廷騎士団。
我らイダヴェルが十五万という陣容をもって当たったとしても苦戦はまぬがれまい。
奇襲同然に侵攻して、各諸侯を各個撃破し、そのまま王都を攻め落とすという基本戦略が破綻しているということになる。
「隊長、どうしますか?ここで情報を持ち帰りますか?」
私はしばし考えた。
「いや、もう少し情報を探ろう。道中に敵戦力がいないことで本隊も異変に気づくはずだ。我々が持ち帰るべき情報は更に精度を上げておきたい」
「と、言いますと?」
「王だ。グレティル王の居場所だよ」
「まさか!ここには王はいないと?」
「事前に侵攻が察知されていれば王が移されている可能性はある。ただ、全軍が集結していることから士気昂揚のためと、事実上最も防備が堅いという理由からヌクレヴァータに留まっている可能性もある」
「なるほど」
「ここに集結している全軍を撃滅すれば我々の勝利は確定するが、王の身柄を押さえることができればバルディスの国の命運は完全に窮まることになる」
「では潜入しましょう!」
「そうだな」
当初から潜入任務を計画していたので、バルディス騎士を模した甲冑を着込んでいる。
あとは段取り通りにやれば紛れ込めるだろう。
しばらく機会をうかがっていると、また大規模な軍がヌクレヴァータへ入っていくのが見えた。
「よし、あの軍に義勇兵の申し出をしてもぐりこむぞ」
「隊長、あれは…」
「なんだ?どうした?」
「あれはウイラード辺境伯の旗印です」
「なんだと?」
ウイラード辺境伯領主要都市ダシュワーは、我が軍の第一侵攻目標だった筈だ。
我が軍に追われ敗走してきたのか?
いや、それにしては早すぎる。
おそらく、我が軍と矛を交えることなくヌクレヴァータへ移動してきたのだ。
「…今は考えるまい。行くぞ」
「はっ」
我々はそうして近隣の町から遅参した騎士を装い、列に紛れ込むことに成功した。
ひとつの街に十万もの軍が駐留していれば混乱がある。
我々は身許について調査を受けることもなく、与えられた仕事をこなしつつ情報を収集した。
いくつかわかったことがある。
『新しく宮廷騎士団に取り立てられたエルフの騎士が恐ろしく腕が立ち、頭も切れる』
『そのエルフは大賢者オーベイ・ファスハンディルに誼があり、助言に従ってイダヴェル軍襲来の予言を得て、それを元に全軍が迎撃の準備をしている』
『王は宮廷騎士団の精鋭と城の地下にある秘密の場所で指揮を執っているため姿をあまり見せない』
我々も王は二度だけバルコニーから手を振る姿を見た。
結局悪い推測がほぼ当たった形だ。
あの中立の大賢者オーベイがバルディスに肩入れするとは完全に予想外だ。
そのエルフの騎士とは一体どういう人物であるのか。
だいたいエルフが騎士だと?しかも腕が立つ?想像がつかん。
いずれにせよ、身分の高くない兵士や騎士から得られる情報はそれほど多くなく、重要度も低い。
本隊も予定ではまもなくヌクレヴァータへ近づく。
潮時だ。
「今夜、ヌクレヴァータを抜けるぞ」
外からの侵入を警戒しているのであれば、中から抜けるのはそう難しくない。
城壁外周の見回りを命令されたと嘘をつき、我々はまんまとヌクレヴァータを脱出することに成功した。
「よし、あとは一刻も早く合流しよう」
馬に鞭を入れようとしたその時だった。
「んんー?どこへ合流しようってんだあ?」
気配もしなかった。
場にそぐわない明るい声がしたかと思うと、暗闇から浅黒い肌の巨漢が現れた。
こいつは知っている。
バルディス宮廷騎士団屈指の使い手、ザックラー・ウェズレイ!
なんでここに!?
「おーおーびっくりしちゃって。確かにウチは暢気な国だけど、さすがに旅支度したヤツが五人もそろって夜警に出るって言やあ不審に思うわ。たまたま詰め所の知り合いを冷やかしに来てた俺が直々におでましってワケだ。あれか?やっぱ間諜ってヤツか?おいかっこいいな」
ウェズレイはニコニコしている。
「隊長、敵は一騎です!五人でかかれば!」
「馬鹿野郎!こいつはそんなもんじゃない!死ぬぞ」
「隊長さん俺のこと知ってるの?なんだ俺って有名人じゃねえか。ほんじゃあまあやろうゼ」
ウェズレイは背負っていた異様に大きな斧槍を構える。
「散開!各自ばらばらに所定の合流地点を目指せ!」
絶対に勝てない。ならば、誰か一人でも生き残って情報を持ち帰るんだ。
私も言うが早いか、臆面もなく背を向けて馬に鞭を当てた。
「ぎゃあ!」
背後から悲鳴が聞こえる。
イーラウがやられたんだ。
「俺は育ちが悪いからな、背中からでも斬っちゃうぞ」
おどけた声が却って恐ろしい。
私は憤りよりも恐怖を覚えながら必死で馬を走らせた。
「隊長さんつかまえた」
「ひいっ!」
思いがけないほど近くで聞こえた声に思わず悲鳴をあげてしまう。
耐え切れずに振り返ると満面の笑みを浮かべたウェズレイが、斧槍を振り上げる姿が見えた。
(死ぬ…!)
その時ウェズレイがよろめいた。
横合いから体当たりした者がいた。
副長のミンストレルだった。
「隊長!逃げてください!」
「早く!」
「どうか合流してください!」
なんということだ。隊の連中は散開せずに私を護ったのだ。
私は一瞬躊躇したが、すぐに馬を走らせた。
「感謝する!お前らも逃げろ!」
大事なことは情報を持ち帰ること。そう自分に言い聞かせる。
「なんだよう、邪魔すんなよ」
「ぐわあああ!」
「くそお!」
背後から聞こえる怒号や戦いの音を断ち切るようにしゃにむに飛ばした。
飛ばし続けて馬が悲鳴をあげ始めた。
どうやら逃げ切った。
馬をゆっくり歩かせていると先ほどのことが思い出された。
「お前らの犠牲があって私は生きて勤めを果たすことができた。ありがとう」
詫びと礼を仲間に述べる。
私はそうして生き残り、イダヴェル軍本隊のもとへ急いだ。
ザックラー・ウェズレイ視点
「隊長~、おつかれさんです」
「おう」
「皆殺しにしたりしなかったでしょうねえ」
「バカ、俺ほどの達人になると手加減の仕方も超一流よ」
「その割には敵兵が挽肉みたいになってるじゃないですか」
「名演技だろお?味方に庇われて必死に逃げる敵を惜しくも逃がしちゃった感じだよ」
「知りませんよ」
「一人逃がすのもサイカーティスさんの指示ですか?」
「さすがにそんな細かいとこまで言わねえよ。バルテルミだよ。こっちの全軍がいますよーってわかった方がリアリティあるだろうってさ」
「へえ、そんなもんですか」
「さあな、敵の頭の中までわかるわきゃねえだろ。さあおわりおわりー。帰って寝るべ」
「はいはい」
いやあ夢のような一週間でした。
本当に皆さんありがとうございます。
これからもよろしくご愛顧くださいね。




