48、帰路
今日も読みに来ていただきありがとうございます。
誤字脱字が多すぎる作者は皆様の報告ですごく助けられています。
楽しんでいただけると嬉しいです。
盗賊達を全滅させ、後でしっかりと余罪を追求しようとしっかりと縄で縛る。
ちなみに縄は盗賊のアジトにあったのを使った。
まさか自分達の用意した縄で縛られるとは思ってなかっただろう。
それから私達は地下室にいたメリンダを救い出した。
そしてディルックがメリンダを、ガイアスがルナをおぶって私達はランベルの街に向かって歩いた。
ライオネルさんにはひと足先に冒険者ギルドと、警備隊に知らせに行ってもらっている。
「ん、ここは…?」
ルナが目覚めた。
「ルナ!起きたの?大丈夫?」
「アニー、私達どうなったの?」
ガイアスがルナをひとまず背中から下ろす。
「もう大丈夫!私達は助かったんだよ。彼らともう一人が助けに来てくれたの。盗賊達も皆捕らえたから安心して」
「本当?私達無事に帰れるの…?」
「そうだよ、ルナ。よく頑張ったね」
私はルナの頭を撫でる。
「本当なのね、帰れるのね…良かった…もうダメかと…」
座り込むルナに目線を合わせてしゃがみ込んだ私が、ルナと喜びを噛み締めていると、ディルックが言った。
「この子も起きたみたいだぞ」
そう言って、メリンダを背中から下ろす。
「メリンダ!私達、助かったのよ」
メリンダはポカンとしていたが徐々にその目に涙が溢れ出した。
「本当に助かったの?」
私が今度はメリンダの頭を撫でる。
「そうだよ。今家に向かってるところだよ。メリンダもよく頑張ったね」
メリンダも啜り泣きから号泣に変わった。
わたしも涙が止まらない。
全員で助かって本当に良かった。
ディルックとガイアスは私達の気が済むまで優しく見守ってくれていた。
メリンダとルナを送り届けたあと、私達は食堂に来た。
「ただいま…」
私がドアを開けると、マスターもマリーさんもライラも待っていてくれた。
「アニー!無事だったのね!」
ライラが私を抱きしめる。
「ライラ、心配かけたね」
私はライラを抱きしめ返す。
「アニーちゃん、本当に無事で良かった」
マリーさんもさっきから涙を拭っている。
「ご心配をおかけしました」
マスターも皆涙を浮かべているが見ないふりをしておこう。
「アニー、腹減っただろう。今何か作ってやるからな。ディルックとガイアスもアニーを助けてくれてありがとう。お前らも飯くってけ」
「うん、お腹ぺこぺこだよ」
「俺たちも腹減ったな」
「もう腹減りすぎて動けねえ」
私達は顔を見合わせて笑い、その後マスターの作ったリゾットを食べた。
出されたのがリゾットだったので今朝の事を思い出して一瞬怯んだが、マスターのリゾットは優しい味がした。
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