表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
27/61

27、祭りの屋台

いつも読んでいただきありがとうございます。

誤字脱字が多すぎる作者は皆様の報告ですごく助けられています。

今作も楽しんでいただけると嬉しいです。

夏祭りの屋台は何がいいんだろう。


やっぱり屋台を出すからには人気になってほしい。


食堂の営業中も常連さんにリサーチだ。


「去年はどんな屋台が人気だったっけ?」


八百屋のゴードンさんがシーラさんに言った。


「ここの屋台の串焼きは人気だったけど。あとは定番でポテトフライも人気だったね」


シーラさんが思い出しながら言った。


「去年も暑かったからレモネードも良かったな」


肉屋のマーカスさんの情報も有力だ。


「何?何?祭りの屋台の話?もちろん俺はアニーの屋台を手伝うぜ」


ディルックが話に入ってきた。


「それはありがたいけど、まだ何の屋台にするか決まってなくて…」


「何にしろディルックに働かせればいいじゃん。結構こいつ役に立つと思うよ」


ガイアスさんはいつもの様子だ。


マスターも言っていたが、いくら人気だったとはいえ、暑さがあるので今年もまた串焼きというのはできれば避けたい。


次の日の朝、食堂の食材の肉や野菜を買いに行った。


「お待たせ、玉ねぎ、人参、ジャガイモそれぞれ5キロで15キロだね。いつもながら細いのによく持てるね」


八百屋のゴードンさんが呆れたように野菜を渡してくれる。


「はい!力はあるんで!」


私は大量の野菜の入った袋をヒョイっと持ち上げる。


まだまだ余裕だ。


このあと肉も買う。


「じゃあこれはオマケだ。みんなで食べな」


真っ赤に熟した苺を1籠オマケしてくれた。


いい香りでとても美味しそうだ。


フルーツ大好きな私はウキウキしながら肉を買って、店に帰る途中、飴細工を作っているお店が目に入った。


ショーウィンドウから見えるように、鳥やウサギの動物を飴細工で作っている。


…もしかしてこの苺でできるかも。


私は急いで帰ると食堂のみんなに思いついた事を言ってみた。


「へー、それはいい思いつきかもな。できるかどうかやってみよう」


マスターはさっそく試しに作ってくれるようだ。


まず苺を洗ってヘタをとって水気をよく拭く。


それを去年串焼きで使った串に刺す。


鍋に砂糖と水を入れて火にかけ、グツグツと溶けたところに串に刺した苺をさっと潜らせる。


「固まるまで少し置いておいた方が良さそうだな」


鍋はあっという間に固まってしまうので温度調節が必要だ。


「簡単そうで意外と難しいな」


マリーさんが小さめの木箱に大きめの木箱を重ねて、その隙間に串に刺したイチゴの飴を刺していく。


箱に刺すのは、去年も使ったアイデアらしい。


飴の厚さや、砂糖の濃度を色々試したものを作って、左から順に箱に刺していく。


「うん、こんな感じか。そろそろ固まったようだ。食べてみるか」


甘くてカリカリの飴を纏った苺の飴の完成だ。


はじめに作った方から食べていく。


「うーん、苺は美味しいけど飴がなんかベトベトしてるわね」


「これはまあまあ美味しいわよ」


「これは飴が少し硬いな、食べずらい」


マリーさん、ライラが食べ、私の次の飴を取ったマスターも食べた。


私もいただきます。


パリン。


「ん、ん。美味しい!」


飴は薄くパリンと割れて、苺のジューシーな酸味と合わさってとても美味しい。


「いい音したわね」


「その飴の濃さでもう一度作ってみよう」


マスターは私が食べた飴の厚さを同じようにみんなの分作る。


「苺ひとつじゃボリュームがないから3つくらいつけようか」


そうマスターが言って最後に苺を3個繋げて串に刺した。


「できたぞ」


同じ飴の厚みにした苺の飴をみんなで食べる。


パリン、パキン、パキッ。


ライラの苺飴は3連だ。


「おいしーい」


「食感がたまらないわね」


「これはいいな。他のフルーツでもやってみよう」


こうして今年の屋台はフルーツ飴に決まったのだった。








読んでいただきましてありがとうございました。

引き続き次回もお読みいただけると嬉しいです。

返事が返せないこともありますが、感想必ず読んでます。ありがとうございます。

評価ブックマークもお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ