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百合百景 ~二分で読める百合短編~  作者: 荒井チェイサー
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またね

 帰り道でのおしゃべりほど楽しいことはない、私はそう思っている。

 仲のいい人と一緒に帰れる幸せな時間。町中が、オレンジ色のスープの中に自分が沈むのを感じがら帰るのが、たまらなく幸せだ。

 けれど、その分だけ別れが寂しい。

 私はいつも友達の可奈と、ある交差点で別れるのだけど、その時に彼女が言う「バイバイ」が毎回、断絶をするように思えて、心の隅をチクチク傷めつける。

 些細なことだとは思うけど、別れに繋がる言葉なんてほしくない。

 だから、今日は可奈が別れを言う前に「またね」と言った。

 いつものタイミングを失った可奈は、少しうろたえた後、照れくさそうに笑って「またね」と言って手を振った。

 その行動が嬉しいのを悟られないように、精一杯表情を殺した。

 可奈と別れた後で、私の家までしばらく歩くのだが『またね』と言ってくれたのが嬉しくて、いつもよりも家に早く家に着いてしまった。

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