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百合百景 ~二分で読める百合短編~  作者: 荒井チェイサー
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暗闇とレア顔

「ねえ、寝る前にスマホ触るのよくないよ」

隣でスマホをいじる香奈を注意する。

「このガチャ回したらレアな武器くるかもしれないから回させて!」

画面をタップしようとする彼女の手を取り、耳元で囁く。

「もうダメ」

そのまま耳を軽く舌でなぞる。

「ひぃ……あっ」

いつもされないことをされた彼女は見たことない顔をしていた。

「レア顔だね」

そう言うと、香奈は顔を真っ赤にして不貞寝をしだした。

その頬にキスをして、彼女のスマホの電源を切り、寝室を闇に染めた。

私達の吐息が荒くなっていくのを、電源の切れたスマホだけが聞いていた。

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