第80話 クリスティーナからの招待状
セリア達が屋敷に来て1時間ほど経ち夕食をどうしょうかとネイ、シヴァそして新しくメイドになったリリーナと相談しているとクリスティーナの護衛騎士であるハウス・オレンジ准尉が俺に会いに来た。
なんだ? クリスティーナの屋敷で転移術で帰ったことに関してのクレームか?
それともクリスティーナに対しての態度が悪かったからのクレームか?
それともまた勧誘の件か?
それとも……
うーむ、いろいろありすぎてわからんので、とにかく会うことにした。
俺は1人で玄関に向かおうとすると何故かシヴァが後ろからついてきた。
「ん? なんで付いてくるんだ?」
「メイドである私も一緒の方がいいかと思いまして」
そう言って何故か笑顔のシヴァ。
俺が思うに後輩ができたからいいとこを見せたいのだろう。
だから俺は知らないフリをして
「そうなのか?」
「はい」
俺はシヴァを連れて玄関に向かった。
玄関に着くとオレンジ准尉と門番のクロノが笑いながら話していた。
あとからクロノから聞いたのだがオレンジ准尉とは幼馴染らしい。
話していたオレンジ准尉とクロノは俺に気づき敬礼をする。
俺も敬礼をするとオレンジ准尉は歩み寄り1枚の封筒を取り出し
「イチジョウ大尉。こちらをアリス様にお渡しください」
俺は封筒を受け取り裏をみるとクリスティーナのサインが入っていた。
「これはなんだ?」
「我が主クリスティーナ王女が主催するセリア・ファーム少将閣下歓迎パーティーの招待状です。アリス様の他、イチジョウ大尉、炎の魔人イフリート様。氷の魔人シヴァ様。ネイ・イチジョウ市長。シェリル・ディード様の招待状でございます。確認をしていただき参加していただけるか今返事をいただきたいのですが」
「いきなり訪問してきて、今すぐ返事が欲しいておかしくないか?」
「私はクリスティーナ様に言われて届けただけなのでわかりかねます」
嘘つけ!
いきなりの招待だから準備ができていないとかで断るとアリスの株が下がり、行けば何かしらの悪巧みがあるに違いない……
どうする?
俺的には行かせたくないが……
とりあえずアリスに聞きに行くか。
「わかった。アリス姫に確認をしてくるので少し時間をくれないか」
「わかりました」
「シヴァ、准尉に客間で待っていただいてもらってくれ」
「わかりました、でわこちらへ」
オレンジ准尉はシヴァの案内について行った。
さて何かメンドくさいことになりそうだな。
そのまま封筒を破り捨てたい心境だが……
俺はアリスたちがいる応接間に重い足取りで向かった。
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