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間話 アリス・シュタイン・イングランド

 私の名前は、アリス・シュタイン・イングランド、10歳です。

 イングランド王国第6王女です。

 私は知っています。

 私のことを呪われた姫と言われていることを。

 私にはお母さんがいません、私を産んですぐに亡くなったそうです。

 おじいちゃんは悪いことをしたので、国賊として死んだと聞かされました。

 私を世話をしてくれていた人が不慮な事故で何人か死んだと聞きました。

 私と関わったことで亡くなったと聞いています。

 亡くなった方には申し訳ないです。


 私にはお母さんが違うお姉さまが5人いています。

 5歳の時の新年パーティで初めてお会いすることになりました。

 私は前日興奮して眠れませんでした。

 お会いしたお姉さまたちは綺麗で美しかったです。

 私が挨拶に行こうかモジモジしていたら、私と一緒にいてくれた6勇者のセリア・ファーム少将がお姉様たちを紹介してくれました。

 「アリスです。お姉様たちにお会い出来てすごくうれしいです」

 お姉さまたちは順番に名前を言われ、私が勇気を振り絞って話しかけようとすると、

 お姉さまたちは用事があるのでと言われ会場から出て行きました。

 ……出て行かれるお姉さまたちの後ろ姿を見ているだけでした。

 お姉様たちと仲良くなりたかったのですが、

 私が呪われた姫なので関わりたくないのでしょうか。

 私は悲しくなり、いつの間にか涙を流していました。

 セリアはそんな私を気遣って泣き止むまで私のそばにいてくれました。

 その1度の挨拶以外でお姉さまとお会いすることはありませんでした。


 私を世話をしてくれる人は1月ごとに変わります。

 名前を覚えても1月後には変わるし1度私の世話をした方には今のところ2度とお会いしたことがありません。

 でも1人だけ2度どころか何度もお会いすることができる人と出会いました。

 5歳の時に慰めてくれた6勇者セリアの1人娘である騎士セシリアです。

 私が8歳の時に学園都市を卒業したセシリアが護衛をしてくれました。

 セシリアは私に色々な話をしてくれました。

 特に面白かったのが学園都市での話でした。

 今まで護衛の人やメイドとはほとんどお話をしたことがありませんでした。

 なのでセシリアが護衛をしてくれた1ヶ月間はすごく楽しかったです。


 護衛最終日私は落ち込みました。

 セシリアともう会うことができないことに。

 でもセシリアは、3ヶ月後に会いましょうと言ってくれました。

 イングランド王国には3騎士団があります。

 私の護衛は3騎士団が1月ごとに騎士を派遣していると聞きました。

 セシリアが所属しているバーミリオン騎士団は3ヶ月後にまた私の護衛が回ってくるので、

 「バーミリオン騎士団の時は私が姫の護衛をすることなりましたので」

 私は嬉しくて、セシリアに抱きつき泣いてしまいました。

 セシリアはそんな私に、

 「それと、護衛としてでなく、ときどき姫にお会いに来てもよろしいですか」

 会いに来てくれることはうれしいけど

 「私と深く関わると呪われるかもしれませんよ」

 「私はそんな話気にしません、それに失礼ですが私も妹ができたみたいでうれしいのです」

 呪われた姫と言われ、実の姉にも避けられている私を妹のようだと言ってくれました。

 私はうれしくて、うれしくて、セシリアの抱きつきながら今までにないくらい泣きました。

 

 それから2年後私は運命の人と出会いました。

 

 

  

 

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