77話「メンバー選定⑩ ~チームメンバー決定!」
市街地の仮想世界でフクダリウスと対峙する勇敢な男がもう一人いた!
ナッセと同様、越えるべき壁を越えようと不屈の炎を滾らせている漢が!!
その熱血漢とはオカマサ!! ドン!
「熱血漢オカマサ! 燃えていこうかい!」
糞餓鬼がマグレで勝てるなら、俺は実力で勝てるに違いないとオカマサは確信に満ちていた。
これまで勝利の女神にそっぽを向かれ、真の実力を揮わせてもらえず不運不調で連戦連敗だったが、今回こそフクダリウスという難攻不落の漢を超えるというフィナーレを飾ってみせよう!
そして真の熱血漢が誰なのかを証明してやるぜっ!
「さぁ……始めようか……! 本気で行くぜッ!!」カッ!
二刀流のナイフを逆手に全身からオーラを燃え上がらせて前屈みに駆け出した。
血気盛んにフクダリウスへ嵐のような連打連打連打連打打打打打打ッ!!
「バーニング殺人進撃ッ!! ごおおおおおッ!! 燃えるぜッ! 燃えるぜぇッ!!」
何十発ものナイフの嵐が吹き荒び、鋭い連打が繰り広げられていった。息を切らさん限りに全力を尽くす……。
しかしフクダリウスは平然と突っ立ったまま全くの無傷!
「なッ!? ま、全く効いてないのかいッ? そんなはずはッ!!」ガーン!
そんな馬鹿な! 城路君の紛い物ですらフクダリウスを吹き飛ばせたのに!?
こっちは本家本元の殺人進撃でやっているんだ! 効かないはずがない!!
認められずオカマサは歯を食いしばって奮起!
「限界を超えろ!! 俺に秘める限界知らずの熱血よ!!! 昂ぶれ!! 昂ぶれぇぇぇッ!!」
オカマサは激しく燃え上がるオーラを纏い、銃剣を脇に抱えて構えた!!
尻穴に詰めた「禁忌の連装爆弾」を連鎖爆破させる事でロケットのような爆進で突進だァ────────ッ!!
ブボボボボボボボボ────ッ!!
「ごおおおおおおおおおおッ!! 全てを貫けぇぇぇえッ!! 宇宙をも震撼させる究極最強のガンブレード・ロードォォォォォッッ!!!」
ベキベキベキベキッ!
先端のナイフもろとも銃剣は縮むようにへし折れまくっていく!
そのままの勢いでフクダリウスの胸元へオカマサは顔面から衝突して「ぶ!」と跳ね返って地面に倒れる。
あまりの痛さにオカマサは顔面を押さえて「うおおお!!」と転がる。
鼻血ブーで涙目だ。
「…………気が済んだか?」
フクダリウスは巨体を揺らしてズンズンと歩みだした。
だがオカマサは不敵な笑みでフルチン丸出し両足を広げたまま、妙な武装を背中から展開して構えている。見た事もない武装で迂闊につつくくと逆に火傷しそうな雰囲気だ。……雰囲気だけね。
「おっと! 迂闊に動いていいのかな? 下手に動くと悪手になるようなの、な……」
「ならもう行くぞ?」
「ちょっ! 待った! 待t……」
フクダリウスが振り下ろした戦斧でオカマサ爆散! ドガンッ!
現実のモニターで「WIN」と大きなロゴが浮かび、フクダリウスの顔写真が添えられた。
観戦していた生徒たちは「やっぱおっさん強いな~」と感嘆。
上部モニターに生徒たちのリーグ戦に○と×が映っている。フクダリウスの所に○が付き、逆にオカマサには×がついた。
肩を落としたままオカマサはトボトボと退場……。
ドラゴリラはそんな彼の背中をポンポン叩いて「紙一重の差で惜しかったやね! どっちが勝ってもおかしない接戦やった」と慰める。
「ごおおおおお────っ! ドラゴリラ────っ!!」
「うほほおおお────っ! オカマサ────っ!!」
二人は涙を流してガシッと暑苦しく抱き合う。
なんだかバカバカしくなってきて「ああいうのに入らなくてよかったなぞ」と気落ちする……。
三人で友達やりたかったなと思っていた時期がオレにもありました。
ヤマミは「安っぽいわ……」と冷めたジト目。全く同感だなぞ。
最後の一戦はミコトとエレナだ!
ミコトとエレナの間に、妙な渦巻く旋風が吹き荒れドドドドドドと謎の響音が響いてくる。
「ドロー! そして場に【火の傭兵リフレアルト】を召喚! 更に魔法カード【火炎龍の聖剣】を装備させて攻撃力を三〇倍にアップDA!」
赤髪のポニーテールで褐色の美形剣士に火炎龍が渦巻く剣がドンと装備。
何やら装備魔法が壊れ効果のようにも見えるが……。三〇倍って……。
「攻撃だZE!! リフレアルト・ファイヤー!!」
凄まじく燃え盛る火炎龍がエレナへ向かうが、金属化で「効かーん!!」と弾かれ、そのまま【火の傭兵リフレアルト】に返ってきて爆散! ドゴオオン!!
そうエレナは属性魔法を一切受け付けない金属化の『血脈の覚醒者』なのだ!
でも敵に跳ね返せる設定なんてあったかぞ?
「く……! まさか“魔法反射金属”という特性だったとはNA! これは魔法攻撃を反射する事で、攻撃されたモンスターの攻撃力に攻撃モンスターの攻撃力を加算する戦闘処理になってしまうZE!! また、この特性を持つモンスターが攻撃すれば、攻撃対象の攻撃力を自身の攻撃力に加算する戦闘処理にもなるZE!」
自分が詰むような言いだしっぺルールも言うらしい。
つまり切り札となる白竜も白魔法使いも魔法攻撃しかできないので彼女には全く効かないどころか痛烈な反射に沈むしかない!
更に攻撃する時も加算するとか、壊れ効果もいい加減だなぁ……。
ん? 攻撃で加算? 反射関係なくね??
「モンスター扱いすんなーッ!!」
そのままダイレクトアタックされて「ウワ~!」とミコト撃沈!
……とエレナの所に○が付き、逆にミコトには×がついた。勝敗の印は全て埋まったようだ。これでリーグ戦は全て終わった。ゲ────ムセット!
今回のクラスメイトでのリーグ戦は、来たる秋季大会の為である。
実は春と夏の大会もあったのだが二年生チームだけでやってたらしい。なんか『仮想対戦・甲子園』なるものを目指す大会。
今回は秋季大会なので『仮想対戦・明治魔導聖域』らしい。
これは甲子園と並んで春秋二大大会の一つとされている。
中学校、高校にも同じようなのがあるが、今回は専門学院同士の大会だ。
今になって大会に参加する事になったのは、二年生の引退でオレたち一年生の番になったらしい。
ちなみに春季大会は二年生だけで参加したが初戦敗退して、夏の甲子園まで行けなかったらしいぞ……。
なんか二年生代表のキャプテンが「後は任した!」と伝えて、部活動を引退する事にした。部活動って何?? そんな設定は初耳だぞ?
「……大阪アニマンガー学院選手として恥じぬようワシらも頑張らねばな!」
大柄な体格のフクダリウスは腕を組みながらそう言った。
彼こそチームのキャプテンなのだ。事前に生徒たちで投票して決めた。候補に挙がってたフクダリウスとノーヴェンは本当に僅差だったぞ……。
オレ? やだよ! みんなを率いるなんて役目できっこない!
ノーヴェンがフクダリウスに歩み寄り「これでメンバーは決まりましたネー」と用紙を渡してきた。
キャプテン:フクダリウス
一軍メンバー:マイシ、コハク、モリッカ、ナッセ
二軍メンバー:ヤマミ、リョーコ、エレナ、ミコト、コマエモン
三軍:オカマサ、ドラゴリラ
マネージャー:ノーヴェン、スミレ
以上!
「ほっほ! これは頼もしいメンバーですな。資料を作っておきましょう」
監督はヨネ校長だった……。いや校長直々にできんのかよ?
普通、担任の先生かじゃないのか?
担任のキャラできてねーのもあるけどな。メタァ!
「しつもーん!」
なんとエレナが手を挙げてきた。ヨネ校長は「なにかな?」と促す。
「あのさ! 種族値が高かったり血脈の覚醒者だったりで弾かれないの?」
「今回はナシじゃ! 当然だと思うが他の学院もメンバーに出してくるぞよ」
騒然とした。オレも仰け反った。
「残念だったわね……」とヤマミが小悪魔的な笑みでフフフ……。
くっ、見透かされてる! そりゃそうか!
こっちだけのアドバンテージじゃないんだよな。他の学院だって種族値高いのや血脈の覚醒者の選手出してくるよな。
どうせ弾かれるだろうと思い切ってたのが裏目に出たか……。
「最初は地区予選トーナメントから始まって、明治魔導聖域で全国大会トーナメントまでじゃ! 関西地区といえども侮るでないぞ! 寝首をかかれるかもしれん」
思わず生唾を飲み込む。やべぇ……ドキドキ緊張してきたぞ……。
あとがきw
メンバー選定対戦表。
作者「リーグ対戦の結果の表を作ったのでどうぞw」(・ω・)
詳細ページ。
『http://kukkii.bake-neko.net/Nasse.Rig.html』




