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73話「メンバー選定⑥ ~白熱する選定バトル!」

 大会のレギュラーメンバーを決める為の仮想対戦(バーチャルサバイバル)が白熱しているぞ!


 ────竹林の仮想世界。

 斧を振るうリョーコへ、コマエモンが素早く駆け抜けて刀を振るう!!


 ガキィィィン!!


 最速の刀にも追いついた斧に、コマエモンは見開く!

 それでも二人は隙を見せず得物で斬り結び続けて、ガギィンギンギギンと激突音をけたたましく鳴り響かせる!

 真剣な面持ちで一進一退の攻防の応酬!! その余波で周囲の竹林が斬り散らされていく!


「せいやッ!!」


 斧の一撃に弾かれ、コマエモンは焦燥を滲ませ後ろへ滑りながら着地。

 それでも鞘に刀を収め、前屈みに構えて、瞬足で駆け出す!


「いっせーのォ!!」


 同じく迸るエーテルを収束させた斧を、一気に振るう!!


「スラッシュスレイヤーッ!!」

「見切ったり!!」


 更に前屈みに、まるで地を這うように三日月の刃をくぐり抜けた!


「もう一丁……!」


 しかし二段構えと構えていたリョーコに、コマエモンは見開く! すかさず抜刀術を放つ!


雷電流(らいでんりゅう)居合術奥義いあいじゅつおうぎ! 紫電一閃(しでんいっせん)!!!!」

「クラッシュバスターッ!!」


 迸るエーテルの激突で衝撃波と烈風が吹き荒れる!!

 刀は砕け散り、コマエモンは身を斬り裂かれ絶句! ドンと爆散して棺桶化!




 とある仮想世界ではモリッカがマイシと白熱した激戦が繰り広げられていた!

 雷魔法(デンガ系)を『形態(フォルム)』した超モリッカと、竜を象るエーテルを纏うマイシが獰猛に激烈な攻防を繰り返し、拳打と剣戟が幾重も飛び交う!

 その衝撃で周囲への地形がもろとも崩壊していく!


 一気に決めるべきモリッカは杖の先っぽに気を収束。急激に溢れるオーラが吹き荒れた。地面を揺るがし、周囲を旋風が渦巻く。ビリビリ……大気が震える。


「まじかる大爆裂────ッ!!!!!」


 勢いよく杖を振り、膨大(ぼうだい)なオーラの奔流(ほんりゅう)が扇状へ解き放たれ、地面を抉りながら破壊を撒き散らしていく!!


「火竜のォ────爆裂波動砲(バーストキャノン)ッ!!!」


 それに対して、マイシも一気に解き放つように大きく口を開けて、吐き出した。

 極太の灼熱の波動が唸りを上げて、軌道上の岩盤が散り散りと舞い上がる。二つの強大な奔流が激突し合い、その余波だけで仮想世界が震撼し、建つ物全てが瓦解していく!!

 超絶必殺技の撃ち合い!! 白熱していく!!


 ゴゴゴゴゴゴゴゴォ…………ッ!!




 オレも、大阪城を舞台にした仮想世界でコハクと屋根の上を飛び回りながら激突していた!

 星光の剣(スターライトセイバー)九十九紅蓮(つくもぐれん)が交差! ガキィン!!


「九十九紅蓮・四十閃槍“爆嵐”!!!」


 幾重もの槍が分裂して降り注いでくると、こっちも幾重もの『衛星(サテライト)』の剣を生み出して一気に撃ちだした!

 互い複数の得物が嵐のように激突し合い、砕け散った破片が四散し続ける!


「九十九紅蓮・一閃槍“天翔穿”ッ!!!」


 投擲された槍が一条の光となって超高速で襲いかかるのを「スパァーク!!」と最強最速の剣閃で迎撃!!

 その衝撃波が大規模に吹き荒れて、大阪城の一部が崩壊!


「やりますね!!」「そちらこそ!!」


 尚も無数の槍と剣が交錯し合い、コハクと熾烈な白兵戦を繰り返す!

 共に真剣な面持ちで双方譲らない!


「九十九紅蓮・三閃槍!!」


 三叉に穂先が分裂した九十九紅蓮に、オレは太陽の剣(サンライトセイバー)で「フォールッ!!」と打ち下ろす!!


 ガッキィィィンッッ!!


 念力組手により倍加した剣で押し切り、九十九紅蓮にヒビを入れていく。

「ぐっ!」

 苦い顔してきたコハクは髪の毛を銀髪に変えツノを伸ばしていき、五等身の可愛らしい妖怪こと“陽快(ようかい)”に変身してきた!?

 唐突に威圧を増しパワーアップしてきた! ちょっ待t!


「今なのですー!! 妖精王になられる前にえ────いっ!!」


 陽気なリアクションとは裏腹に、幾千もの複製された無数の槍を嵐のように乱射してきた。

 思わず「うおおおあああ!?」と慌ててしまったぞ。


 ドガ────ンッ!! 木っ端微塵に大阪城爆砕ッ!


「グエー!」

 



 満月に照らされる夜の住宅地。


 物静かなヤマミは姫カットの黒髪をなびかせる。

 ドラゴリラはメキメキとゴリラと化して、獰猛に襲いかかってマンションの一部を粉砕。ヤマミは軽やかに飛び退いていた。


「これだから女は大嫌いやね。全くもって嫌悪の対象や。あんさんとナッセはんと仲良くやってるのごっつムカつくわ~!」

「あ、そう」


 嫌悪を抱いたドラゴリラは顔を醜く歪ませていた。

 目の奥に憎悪が燃えていて、やはりこの世から女性の存在を抹殺せんとするおぞましい野心が潰えずに残っているようだ。


「やから!! いつか必ず究極完全体を作って貴様ら女性とイケメンを皆殺ししたる!!」


 そう憤慨してヤマミへ襲いかかる。


「まだ懲りないのね……。ホノ!!」

「そんなくだらん低俗な魔法! ワイには効かへんわっ!!」


 普通に着弾してドラゴリラは轟々燃え上がっていく。


「くぼあああああああああああ!!!?」


 地面を転がっても消えず、獰猛に燃え盛っていく。


「レベル差が分からないなんて愚かね……」

「だ ず げ で~~!!」


 ドラゴリラはなすすべもなくボーボー燃やし尽くされて棺桶化…………。




 肩幅の広い巨躯を揺らしてフクダリウスは破竹の勢いでミコトの並みいるモンスターたちを次々と撃破していく!


「く……! 強すぎるZE!」


 勝てそうもないと焦燥するミコト。歯軋りし、デッキからカードを引き抜く。

 しかし、どんな魔法も罠もフクダリウスはことごとく跳ね除けていく。

 まるで巨大な山のように、越えられぬ壁として聳える。それに絶句するしかない。


「ぬおおおおおおおおっ!!!」


 猛獣のように斧を振るい、ミコトの切り札である【ユニホーン・ホワイトドラゴン】を 真っ二つに両断して爆散させてしまう。

 そしてそのままミコトへ苛烈なダイレクトアタック!!


「ウワ~!」


 ミコトのライフがガンガン砕け散ってゼロに! ドン!



 そんな圧倒的力に「勝てるのか……?」と唾を飲み込んだ。

 かつて初めて戦った頃は手加減してたらしいが、今回は本気でぶつかり合う事になる。

 実際、フクダリウスはミコトもコマエモンも粉砕して破竹の勢いで勝ち進んでいる。誰も勝てないんじゃないかってくらい戦慄さえ覚える。


 ────いずれ対戦する時が来るのかとオレはブルッと震えたぞ!

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