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407話「火星からの洗礼!! 戦争待ったなし!」

 赤茶色に染まる火星へ『超大型浮遊艦ヒカリバナ』が近づき、モニターに映る丸かった地平線が段々と平らになっていく。

 外気圏に突入して、わずか振動が及ぶ。ズズズズ……!

 そのまま降下していくと何層もの雲を突き抜けて地表が見えてきたぞ。


「こ、これが……火星の……!?」

「砂漠みたいね……」

「な……なんですか……!? これは…………?」


 宇宙帝(ゼット)が動揺しているようだ。

 彼女は火星姫(マーズセス)ファルスタで、火星こそが故郷なんだが……異変でもあったのか?

 フクダリウスが「何かあったのか?」と聞いてみる。


「こんなんもはや死んでるじゃねーですかっ!!」


 わなわな震えて愕然しているようだ。

 怪訝に思ったヤミザキはモニターを複数展開する。あちこちへビットを送って映像を映してるようだ。

 オレたちも目を丸くする。


「「「ああ……!」」」


 最近壊されたような国がいくつか確認される。人々はミイラになって死屍累々転がっている。煙があちこち昇ってるぞ。

 湖と思わしき地表の窪みには水がない。

 代わりにイナゴの群れのように大量の粒みたいなのが怒涛と襲いかかってくる。

 しかし浮遊艦を覆うように薄く輝くバリアが張り巡らせて阻む。


「な、ナノマギア・オリジンなのか!?」

「早くワクチンを散布してっ!!」

「ああ!!」


 オレと護神(ガーディア)たちは浮遊艦に蔓延させているワクチンを開放した。

 すると球状のバリアに群がっていたナノマギア・オリジンは崩れ落ちるように落下していく。

 少しばかりか効き目が遅いように見える。特攻四倍なのに……。


「おい! 宇宙帝(ゼット)!! あんな風にナノマギア・オリジンが群がってくるのか!?」

「ち、違う!! こんなん初めて見たですっ!! なんで皆殺しにされているんですかあああっ!!?」


 マジンガは険しい顔をする。


「想像以上よな……。地球と融合するからと火星の住民は用済みか……。あんな風に群がってエネルギーを吸い尽くしたようだ」

「そ……そんな…………ッ!!!」


 宇宙帝(ゼット)は頭を抱えて、涙目で口を震わせる。

 つまり、やつらはいつでも皆殺しにできるというワケか。今までしなかったのは飼い殺しにしていたから……。

 そして今度は地球人を飼い殺しにするか、あるいは皆殺しか……。

 それだけ火闘神(カヴァリン)マルス勢力が非情だと窺える。


「ふう、全部落ちてったぞ……」

「ワクチンがなければ、私たちミイラになってたワケね」

「それはやべぇな!」


 それでも緊迫感が拭えない。何かまた未知の攻撃が繰り出されるかもしれない。

 とはいえ……皆殺しとか…………。


「……もう故郷じゃなくなってたです…………。も、もう……終わりですぅ…………」


 宇宙帝(ゼット)がへたりこんで項垂れてしまう。

 フクダリウスもマジンガもみんなも曇った顔で沈黙する。

 マイシは「ちっ! 気に入らねぇヤツだなし」と苛立ちをあらわにしていた。



《ふはははははははっ!!! 火星姫(マーズセス)よ!! 愚かなり!!》


 響いてくる声にオレたち一同はモニターへ一斉に向く。

 なんと橙色のグラデーション染まる空に、黒いシルエットが浮かび上がってきたぞ。

 たぶんナノマギアによる映像。


「お、お前はっ!?」

「ヤツかし……」

《いずれ太陽系を支配する恒星王となる男! 余こそが火闘神(カヴァリン)マルスなり!!》


 黒いシルエットで両目のみがギロリと見下ろしてくる。

 一体どんな姿をしているのか不気味だ。滲み出てくる威圧は身の毛がよだちそうだ。

 マイシですら険しい顔で冷や汗をかいている。


《もはや火星は用済み! そしてナノマギア・アブソリュートで染めた惑星、それを地球に融合して我がものとしてくれる!》

「やはり……地球をッ!?」

「ムウッ」

「ふざけんじゃないわよッ!! そんなん勘弁ッ!!」

「そーよ! そーよ! あんたら不死身なんだから宇宙のどっか行けー!!」


 憤る面々にも火闘神(カヴァリン)マルスは意に介せず、両目を歪めて笑う。


《よくぞ来た!! 四首領(ヨンドン)と小さき英雄ナッセが直々に訪れるとは手間が省けた! 大いに歓迎してやろう!! 我らの眷属に加わるが良いッ!!》


 なんと無数のタコ型戦闘機が大量で押し寄せてきて、長い口の砲身からビームが斉射されていく。

 バリアで阻まれてドカンドカン爆炎が連鎖されていった。

 完璧に防いでいるものの、被弾するたびに損傷したバリアを修復する為に少しずつエネルギーを消耗していく。


「行くぞ!!」

「うん!」

「ウム! 我々が行こう!!」


 オレとヤマミがボウッと妖精王化し、護神(ガーディア)たちが士気高揚する。


「待てッ!!!」


 なんとヤミザキが操縦室を離れてきたぞ。

 そしてオレを指さす。


「お前は要となる総隊長も同然……。あまり軽々しく出るな! 代わりに浮遊艦ヒカリバナにエネルギーを供給しておけ!」

「ええッ!?」

「それからヤマミ、操縦を任せる! 方法は見て覚えたろう?」

「分かったわ。お父さん、任せて!」


 ヤマミが了承し、オレも項垂れて「あ、ああ……分かったぞ……」と消沈した。

 操縦席に座り込むと魔法力が吸われるのを感じた。オレも莫大な魔法力を持っているのでエネルギー炉代わりにもなる。

 他の人だったらあっという間に吸い尽くされてミイラになってただろう。

 そしてヤマミが半透明の操作板をポチポチ打っていく。


「オレは後方支援する事になった! 護神(ガーディア)たち頼んだ!!」

「おう!」

「分かった!」

「うん、任せてよ」

「ああ」

「任せな!」


 グランドルフ、ゴリアテ、シュージン、ラッピスとラズーリはザッと歩んでいく。

 そしてマジンガとフクダリウスも戦意を漲らせていく。

 マイシは一旦、こちらへ振り向く。


「そこで作戦会議でもしてろし。今回はヤバいっしょ……。火闘神(ガヴァリン)マルス……四首領(ヨンドン)以上なのは間違いないし」

「ああ。死ぬなよ」

「きさまもな! よし、行くかしっ!!」


 マイシも稲妻迸るほどのドラゴンフォースを全身から噴き上げた。ボウッ!!


「よし! 作戦通り、第一陣出陣だッ!!」

「じゃあまず俺たちで行くぜ!」

「ええ、あたしたちで!」


 ラッピスとラズーリは我先にと浮遊艦の外へ飛び出すと、稲妻と旋風を放って無数の防兵(ガデン)を生み出していく。

 雷はヘビみたいな形状になる。ドラ〇エ5に出てたという「デススパーク」だぞ。

 風はドラ〇エ4の「かまいたち」にクリソツだ。再現度高くなってねぇ?

 それを見てオレはジト目で脱力した。


「こちらの邪魔をさせるな!! 防兵(ガデン)雷電蛇(サンネーク)!!」

「頼んだわよ!! 防兵(ガデン)風鼬(フウタ)!!!」


 あっという間に数十万もの防兵(ガデン)が扇状に広がりながら進撃だぞ。


「共通化しているので、僕もド〇クエに習おうか」


 なんとシュージンも闇の旋風を広げて、ドラ〇エの「ギズモ」がわらわらと生成された。

 濃い紫に染まっていてダークギズモと名づけてもいいくらいだ。

 つまり、オレのゲーム知識や経験を護神(ガーディア)たちも得て、防兵(ガデン)に適用したのだ。


 タコ型戦闘機と熾烈な空中戦が繰り広げられたぞ。

 互いに旋回してビーム連射して、何体かが撃墜されて地表で爆炎が広がる。

 まるでスター〇ォーズかインデ〇ンデンス・デイみたいな合戦がモニターに映っとる。


「フハハハハハハッ!! 滾る!! 滾るわッ!!」


 ダイヤモンドに覆ったグランドルフが空を駆けて、タコ戦闘機のビームをものともせず次々と素手で粉砕していく。

 ゴリアテは水を操って浮遊艦へのビームを防いでいる。

 ラッピスとラズーリは稲妻と烈風を放って、タコ戦闘機を無双していく。


「スパイラル・ダークネス!!」


 シュージンが両手から闇の螺旋光線を放って、一直線上のタコ戦闘機を一気呵成と粉砕していった。

 まさに一騎当千の戦闘力だ。

 さすがに護神(ガーディア)が味方になってると心強いぞ。


「では行かせてもらおう!! 三日月の幾千刃サウザンド・クレセント!!!」


 マジンガは大剣を振り下ろして、三日月の嵐が獰猛に荒れ狂いながらタコ戦闘機を粉砕しまくっていく。


「こちらも張り切っていくぞッ!! フクダリウス・タイフーンッ!!」


 フクダリウスは戦斧を超高速回転で振りまくって、竜巻を放って直線上の敵勢力を吹き飛ばしていった。

 ブラクロは膨大な量の呪符をリリースし、これまた爆破の連鎖が轟いて完膚なきまで撃墜していく。

 スミレは青ざめてゾ~としていた。


「風ハトお願いしますっ!!」


 健気にエガラが無数の風ハトをリリースし、それぞれが意思を持って撃墜していく。


「かああああああああッ!!!」


 マイシは鬱憤を晴らすかのように炸裂剣(バーストソード)を乱雑に振り回して、次々と撃墜させていったぞ。

 爆炎の嵐かと思うほどにあちこちへ広がっていく。

 こいつだけはケタ違いに強すぎる。



「「「いっけえええええええええッッ!!!!」」」


 多くの頼もしい味方がタコ戦闘機を撃破していって、丸い爆発球がババババッと連鎖されていった。

 士気高揚と蹴散らしていくのを見て、オレは頼もしいと打ち震えていく。

 しかしヤマミは浮かない顔をしていた。


「ヤマミどうした?」

「……まずいわね」


 彼女がそう言うと余計不安になるぞ。優勢に見えっけど、まだ何かあんのか?

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