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401話「こんなんバイオハザードじゃねぇか!」

 マジンガたちは入港したところへ集合した。

 最後の人が来てから点呼し、全員いる事を確認。


「生き残りはいたか?」

「いえ……」

「残念ながら全員ゾンビになってました」

「もはや国として(てい)をなしてない」

「女子供までゾンビに……!」

「……こんなの惨すぎる!」

「まるでバイオハザードじゃないか!」


 生徒たちは誰もが首を振り、生き残りがいない事を伝えるしかなかった。

 創造神アポロを信仰する宗教移民団によって、この国は内部から侵食されていって完全に支配されてしまった。

 しかも氷の闘士(バトラー)ヒョウスイの自白で、他の国も同じようになっているとも……。


「次の国へ行くぞ! まだ生き残りがいるかもしれん!!」


 大きな背中を見せて、浮船(シート)へ乗り込んでいく。

 そして無人となったサッタン王国を静かに離れていったぞ……。




 そしてウリャノス王国……。

 フクダリウスは忌々しいと表情をしかめた。


()()、この国も……!!」


 入港して、殺気立った住民に取り囲まれていた。

 マジンガたちに起きたのと同様にゾンビにされた住民が口を揃えて「さぁ!! 創造神アポロさまに忠誠を誓うがよい!!」と脅迫してきたのだ。

 邪険モリッカ、サラクとミキオ、マイシ、モリッカ、コハク、スミレ&ブラクロ、カグヒメル、ナガレ、他も険しい顔で身構えていた。


「前の国……ネプチン王国もゾンビだらけだったが、ここもか……!」


 邪険モリッカは鋭く速く軽く触れると、その人は数十秒後次第にガクガク痙攣して「ぎはばぁあ!!」と吐血して沈んだ。

 住民は怒り狂って一斉に押し寄せてきた。ウオオオオ!!!

 フクダリウスは苦悩しながらも戦斧を握る。ギリッ!


光闘神(ティアルズ)ソロモォーン……、外道極まるヤツだと思いたいが……」

「フン! どうせヤツも亡霊になってるっしょ?」

「そうだな。全て死人も同然。もはやゾンビを気遣う必要はあるまい……。気が進まないがな」

「……やるのかし? それとも逃げるかし?」


 フクダリウスは観念し、斧を振り上げて「みんなをゾンビから解放してやってくれいッ!」と儚げに号令する。

 まず先陣を切ってサラクとミキオが得物を振るって切り裂いていく。


 ズババババッ!!


 八つ裂きになったゾンビが飛び散って散乱……。


「ゾンビだってんなら、仕方ねぇな!」

「ちょっと気が滅入るけど、方法がないんじゃね……」


 かつては平和に暮らしていたであろうネアンデル人の住民や王国兵、しかしゾンビとなった今や「殺せ!!」と闘神(バトキア)の操り人形と成り果てて殺到する。

 殺された仲間にも目はくれない。

 ただただ殺意のみ一方的に漲らせていた。


「へっ! ゾンビだから仲間意識ないようだなし……! とことんムカつくしッ!!」

「いいですねー! ゾンビぶっ殺しましょう!!」

「それは同意ですね」キリッ!

「姉さんのように頑張りますッ!」


 堰を切ったようにマイシもモリッカもコハクもナガレも徹底抗戦に応じてゾンビを蹴散らしていく。

 邪険モリッカさえもナノマギア・オリジンに憤慨してる模様。

 スミレは「生き残りはここもいないかもしれねぇな」と呟く。


「確かめてみるわ。前の国と同じようにね」


 ブラクロは大量の呪符を空へ解き放ち、国中へ駆け巡っていく。

 ワクチン入りなので触れただけでも駆除できてしまう。ヤマミの黒い小人に近い性能で隙間くまなく侵入できる。


「……ここもダメね! 一人もいないわ」

「マジかよ……」


 ブラクロが首を振り、スミレは絶句する。

 もう生き残りは一人残らずいない。フクダリウスは「ぬうッ!」と苦い顔をする。


「マジでバイオハザードとかふざけてやがるしッ!!!」


 マイシは激昂し、ゴウッと灼熱燃え盛るドラゴンのフォースを噴き上げた。

 そのまま猛突進で王宮まで飛んでいった。阻んでくるゾンビも「うわぁ~!!」と逆に吹っ飛ばされていく。



 突っ込んでくるマイシに、王座にふんぞり返っている闘士(バトラー)は笑みを浮かべてきた。


「ほう! この牙の闘士(バトラー)ファリッグさままで来るt──」

「とっとと消えろしッ!!」


 そのままマイシの振るった炸裂剣(バーストソード)で、闘士(バトラー)ファリッグを粉々に消し飛ばした。

 そのあまりの破壊力で王宮の半分が吹っ飛んだぞ。ドゴォンッ!!


 そしてフクダリウスたちは集合した。


「……これから先の国も、そんな宗教移民団にやられているというのか!?」

「へっ! ゲス野郎の闘神(バトキア)いるっしょ? そいつまでたどり着けばいいし」


 マイシはぶてぶてしく浮船(シート)へ乗り込んでいった。

 フクダリウスは「ああ、そうだな」とみんなと一緒に乗り込んでいって、無人の国を出発した。




 マジンガ、フクダリウスの報告により、既にゾンビだけの国が増えていた事にオレは絶句するしかない。


「どこまで被害が出ているんだぞ?」

「結構深刻ね。ボスである闘神(バトキア)がどこにいるか分かれば……」

「ああ。そいつをやればゾンビも一緒に全滅するはずだ」


 今はプルト王国に滞在しているが、ワクチン設置してるから次の国へ行かないとな……。

 とりあえず散策していたメンバーを集める。

 マシュとニーアンは「もう行くのか?」と名残惜しそうだ。

 勇者ナッセと魔法少女リョーコはのんきに「次の国はどんなかなー?」とワクワクしてる。


「ナッセさん……、宗教移民団がここに来るって事は、これから行く国は……」


 エガラが不安そうだ。

 想像したくないが、マジンガやフクダリウスの報告を聞く限り、ほとんどの国は終わってるかもしんねぇ……。


「まずボスの闘神(バトキア)がどこにいるか探し当てないとな。これ以上被害を出さない為にな……」

「うん……」


 報告だと光闘神(ティアルズ)ソロモォーンってたか?

 ともあれ、こんなえげつない事するくらいだから相当嫌な性格してっぞ。

 なんせ移民させて国の内部からゾンビ増やして全滅させまくってんだろう。それも一つや二つの国じゃねぇ……。

 きっとグランドルフ以上の人災起こしてる。


「どうせ闘神(バトキア)は全てやっつける。簡単な事じゃねぇか!」

「そうね。早く行きましょう」

「ああ……」


 オレたちは怒りを覚えて浮船(シート)に乗り込んでいく。

 そして新たな国へと出発した。

 ナノマギア・オリジンが引き起こす悲劇を拡大させない為にも……。

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