397話「幻想的な光る水晶のプルト王国へ!!」
ナッセ部隊、マジンガ部隊、フクダリウス部隊が揃う。
真剣な顔でオレたちは向かい合う。
「何かあった時の為に常々連絡し合おう。そして最後にプラネンタ王国へ集合する事とする」
「ウム!」
「ああ……」
事前に練習しといたセリフで、マジンガとフクダリウスが頷いた。
「みんな! それまで生きて集まろう!!」
「もちろんだ!!」
「承知した……!」
オレが拳を振り上げ、マジンガもガッツポーズのように拳に握り、フクダリウスも頷いた。
まだまだ隊長として足りないトコは多いけど、表面上はそうやって纏めて出発したのだった。
それぞれ浮船に乗って別々の方向へ進んでいった。
オレはヤマミを補佐として部隊を引き連れて、岩壁へ突っ込んでいく。プレートスライドによりピキピキと道が開かれていった。
「これから向かうはアフリカ大陸……!」
「ええ、地上での位置ね。シャーブルによれば『プルト王国』を中心にした地底境域界だって」
「さっきのがダンガムなら、今度はどんな国かなー?」
「ボーイz……ラブコメにハマった国だといいなッ! うえへへッ」
リョーコとエレナがでしゃばってくる。
遠足で行ってるわけじゃないけどな、でも気を張り詰めてたら持たないか……。
ヤマミは腕を組みながら気難しい顔をしている。
「闘神はもう全員揃ったし、他に新しいのが出てこないとも限らないわね……」
「スペースの例があるからな」
「ええ」
「そういや、なんか忘れているような気もするが……?」
「私もそんな気するけど、なんだっけ?」
オレもヤマミも首を傾げる。んー?
メィテオルンとゴーメット王国のホテルで一人残された宇宙帝Zがムキーしていた。
「なんで誰もワタシを起こしてくれないのですかーっ!! 超絶遅刻しちゃったじゃないですかーっ!!」
プレートスライドで周囲の岩が無数のパーツとして動き波打っている。
本来なら通れないはずのところを通れる技術。
「その気になれば、地球の中心へ行けたりするのかな?」
「できると思うけどね……」
とりあえず浮船の船室へ入っていった。
ナッセ、ヤマミ、リョーコ、エレナ、エガラ、勇者ナッセと魔法少女リョーコ、ウギン、地護神グランドルフ、闇護神シュージン、マシュとニーアン、その他……前よかメンバー少なくなった感がする。
ちなウギンはジャキガン学院の生徒なんだが、本人たっての希望で加わった。
キャラ多すぎ問題は部隊分けで解消したぞ。メタァ!
「って、マシュ!? なんでここにっ!?」
「悪いかよ」
「こっそり紛れ込んだにゃあ」
「遊びでやってるんじゃないわよ?」
ヤマミはキツめに見据える。
「両親困ってねぇか?」
「……シャーブルに連絡入れとくわ」
「ええー!! なんでよー!」
「心配してると思うぞ?」
マシュが不満げに叫ぶが、オレは親が心配してると思ってと咎めた。
シャーブルは困った顔で「こちらから親に知らせておきます」と返してきた。
しばしして親に連絡を済ませ「至らない娘ですが、よろしく頼みます」と続報が来た。
ちなみに母は激おこだった模様。
「一応母が許してくれたけど、帰った時は覚悟しておいてくれ」
「ああああ!! あーもー! 余計な事してー!!」
マシュは頭を抱えてゴロゴロする。
ニーアンは他人事のように「ふみゃー」と寝転がる。
「連絡もせずいなくなって、余計こっぴどく叱られるよりマシでしょ?」
ヤマミはピシャリと窘める。
「だって狭い世界にいても退屈だし! もっと広い世界を見てみたいんだ!」
「……のんびり世界旅行じゃねぇぞ?? 戦いに行くかもしれないし」
「そのうち地上へ出れるかもしれないじゃないか!」
マシュは屈託のない目で言い切る。
一度も地上を見た事がない彼女にとっては、千載一遇のチャンスとも言えるかもしれない。
それはそうとシュージンの腕に抱きついて頬を膨らます。
絶対に離れないぞ、という意志が窺える。
「僕としても、家でゆっくりしてて欲しいんだけどね……」
「シュージンもそんな事言うのー!?」
「にゃあ!」
ニーアンまでシュージンの頭に乗ってゴロゴロ鳴らす。
オレはヤマミと困った顔で見合わせてため息をついた。はぁ……。
数時間後、プレートスライドが終わって別の地底境域界へ出れた。
「おお!! ここが……!?」
あちこち青く光る水晶群晶が神秘的な風景を醸し出していた。
天井には星々のように青いキラキラが窺える。そして他の地底境域界と違って暗闇の世界っぽいな。
どういう理屈で光っているのか知らないけど、結構明るい。
「初めて見たー!! 他の地底境域界って、そんな風になってたのか!」
「すごいにゃー!」
マシュとニーアンが目を輝かせた。
確かに、それぞれ地底境域界は独立してて環境も全く違う。
プラネンタ王国もアステロム王国もメィテオルンとゴーメット合併国も、それぞれ独自の地下世界だった。
そもそも空間自体が繋がっておらず、プレートスライドでしか行き交いできないからこその現象というべきか。
「あそこ国がある!」
「ライトアップみたいッ!」
リョーコが指さし、エレナが乗り出す。
確かに目立つように下からのライトアップで国が神秘的に浮かび上がっているようにも見えた。
オレは息を呑む。
「あれがプルト王国かぞ……」
三十分くらいでプルト王国の港へ着陸し、浮船を寄せていった。
オレたちが下船すると、まるで光る水晶が街灯のようになってて妖精の国へ迷ったかのような錯覚を覚えた。
「わぁ……キラキラしてる!」
「にゃああ!! きれいにゃあああああ!!!」
マシュとニーアンが目をキラキラさせているぞ。
そのまま散策しに行ったぞ。オレが「遊ぶのもほどほどになー」と声をかけると、手を振ってくれた。
旅行しに来たわけではないが、まぁ闘神関係のトラブルさえなければいいか。
シュージンが「マシュたちは僕が見ていくよ」と保護者役を買って出てくれた。
もちろん他の人も興味津々と散策しに行っちまった。
集合させたい場合は、アーティファクト通信機で呼びかければいいか。
リョーコとエレナはオレと一緒に同行する事になったぞ。
「よくぞ来たナッセよ!」
声に振り向くと、ドラ〇エのりゅう〇うの着ぐるみをした男がいたぞ。
変身後の二足歩行紫ドラゴンの姿っぽい。
「わしがリュウオラである。わしは待っておった。そなたのような若者があらわれる事を。わしの味方になれば心強いものはなかろう」
「……それ変身後の着ぐるみで言うセリフじゃないですよね?」
「コホン! 変形まではムリなのだ」
ナノマギアで再現できそうなもんだけどなぁ……。変身。
「なになに? 今度はド〇クエにハマった国なのー??」
「あそこッ、モンスターの着ぐるみいっぱいッ!」
スライム、トロルキング、マクロベータ、ドラゴン、サラマンダー、バルログ、アークマージ等……闇の世界に出てくるようなモンスターばかりだ。
まるで〇ラクエパークに来たみたいだな。
なぜ着ぐるみかはリュウオラが説明してくれた。他から来た人にモンスターだと間違われないようにしてるらしいな。納得。
「あの城もどっか見覚えがあると思ったら……」
「大魔王ゾ〇マの城ね」
SFCのドラク〇Ⅲのラスボス城を参考にしているのか、それをそのままの形状で建築したらしい。
天井がなくて内部丸見え……。まんまだ……。
「大魔王ソーアさまが待っておられます。こちらへ……」
リュウオラが手を差し出す。スッ!




