389話「雷闘神と風闘神の大量混合軍の進撃!?」
「あれを見て!!」
「あっちの国から攻めてくるヤツらがいるぞ!?」
闇闘神シュージンと戦っていた風闘神ラズーリと雷闘神ラッピスは、合併国から押し寄せてくる無数の人々に気づく。
しかしそれでも、シュージンは慌てる事なく落ち着いていた。
「いずれはこうなる事は分かっていましたが……」
切羽詰まったラッピスとラズーリは向き合って頷く。
邪魔が入ったら、シュージンを始末するどころではない。まずはその排除と足止めが必要。
全身から雷と風を放射し、それらが一欠片ずつ大量に分割していって、徐々に何かを象っていく。
雷は馬みたいな形状に、風は下半身が竜巻で上半身はひょうきんな顔をした触覚付きハゲ男だ。要するにドラ〇エ4の「かまいたち」に酷似する。(おい)
「こちらの邪魔をさせるな!! 防兵・雷電馬!!」
「頼んだわよ!! 防兵・風鼬!!!」
あっという間に数十万もの防兵が扇状に広がりながら進撃してくるぞ。
「「「なに────これ────!!?」」」
マジンガたち及び、フクダリウスたちもその敵勢力に驚かざるを得ない。
ジャマもアフロもシーコも戸惑い汗を垂らす。
先頭で進軍しているグランドルフは防兵を知っていてピクンと眉をはねた。
「みなのもの聞け!! 雷闘神と風闘神は自身のナノマギア・オリジンによって防兵を大量に生成できるのだ!! 我が率いていた部族兵よりは戦闘力は劣るが、物量は遥かに凌ぐ!! 気を抜くな! 国が滅ぶぞ!!」
後続の仲間たちに、そう手短に説明をした。
それらは全て闘神の放つ事象をナノマギア・オリジンによって固形化させて兵士化させたらしい。
グランドルフの言ってたように元々がネアンデル人の部族兵を下僕化させたのとは戦闘力が劣るが、いくらでも大量に生成できるので厄介度は上なのかもしれない。
「我も生成できるが、数は期待するな!」
そう言いながらグランドルフは地面に拳を打って、地盤を捲れさせて破片に散らばっていく。
その無数の破片が王冠をかぶった丸い球体に変形し、表面に丸い二つの目と笑っている口が浮かび、ピキピキとダイヤモンドに覆っていく。
まるでドラ〇エの『プラチナキング』と酷似してるぞ。(例えェ……)
「我が防兵・地珠羅!! 行けいっ!!」
数千体もの地珠羅がわらわらと敵勢力へ向かっていく。
まずはお互いの防兵同士が衝突し合って、物量任せの押し合いが始まった。
まさに戦争。防兵の攻撃が入り乱れて、次々と数を減らしていく。
ドガガッガガッガガガッガッガッガガガガガガッガガガガッッ!!!
雷電馬が稲妻を纏って突進し、風鼬が竜巻から刃を飛ばしたり、地珠羅がジャイロアタックしたりで互角の様相だ。
しかし数の少ない地珠羅はいずれ押されるだろう。
「よく分からんが、こいつらは味方と見ていいか?」
「そのようだな」
ジャマとアフロはグランドルフを味方と見て、目の前の敵をビー〇サーベルやライフルなどで迎撃していく。
シーコの駆るジMUみたいなゲルGUGUは糸を繰り出して、大勢の防兵を切り裂いていく。
「私は負けてないのよ!!」
昂ぶったシーコはライフルからビームを乱射して、防兵を撃ち落としていく。
十年戦争を生き延びた歴戦のベテランらしく、相当な実力が窺えた。
「三日月の幾千刃!!! いけいッ!!!」
マジンガは大剣をかざして、三日月の嵐が獰猛に荒れ狂いながら敵の防兵を粉砕しまくっていく。
ジャオウも右手を突き出して黒龍を放つ。
「邪凶滅殺拳!! 獄炎・黒龍牙──ッ!!!」
怒り狂うが如く黒龍が「ギャオオオオ──ッ!!」と突進し防兵を獅子奮迅と砕いていった。
生きているかのように蛇行しながら敵勢力に亀裂を入れていく。
モエキは無数のアサガオ銃を広々と展開してパパパパッと絶え間のない弾幕を張り、大量の防兵を粉砕。
ジャオウとモエキはなんだかんだ息が合ってそうではある。
「いくぞ!!」
「おう!」
ヒンケールは右腕の刃でコークスクリューを繰り出す事で、螺旋状の光線を放った。
「ツイスターブラストッ!!!」
「ハリケーン・スラッシュ!!!」
続いてラーシルトは槍をくるくる回しながら駆け出して、放った渾身の一撃が一直線と亀裂を刻むほどに炸裂した。
息が合った二人の必殺技により、敵の防兵は大量に屠られた。
「俺様も暴れるぜえええッ!!! 一〇〇%フルパワーだあああッ!!」
ズオッと爆発的なオーラを噴き上げて、ウギンは暴力的な格闘で防兵を次々と粉砕していく。
ナッセの命令を忠実に守ってか、最初っからフルパワーだぞ。
「城山式スターライト・流星進撃ッ!!」
引き締まったビジュアルのナッツは駆け出しながら「一、二、三、四……」と数えながら勢い任せに防兵を切り伏せていく。
後方でチカがアームストロング砲みたいな巨大ライフルを構えて引き金を引くと、大気を切り裂くほどの爆音を響かせて真っ直ぐの光線が遠くまで伸びていく。
一気呵成と防兵を多く吹き飛ばし、最後に爆発球に膨らんで周囲を巻き込んだ。
ドオオオオオンッ!!!
「ぬううおおおッ!! フクダリウス・タイフーンッ!!」
フクダリウスは戦斧を超高速回転で振りまくって、竜巻を放って直線上の敵勢力を吹き飛ばしていった。
リョーコは「いっせーのォ!!」と斧を後方に構えてオーラを凝縮増幅させ、ゴゴゴゴッと地響きを起こしていく。
マシュとニーアンはビリビリと威圧に驚いた。
「スラッシュ・スレイヤーッ!!!」
大振りで横薙ぎすると、広大な三日月がすっ飛んでいって大勢の防兵が上下両断された。
そんな圧倒的な戦闘力にマシュとニーアンは目を丸くする。
スミレとエレナが卓越した体術で防兵を次々と撃破し、モリッカが「波ァア!!」と上下に重ねた両手を突き出して巨大な気弾を撃つ。
ドッガアアアアンッ!!!
敵の防兵が大爆発に巻き込まれて木っ端微塵だ。
サクラとミキオが二人駆け出して、流れるように防兵を切り裂いて突き進んでいった。
エガラも風ハトを大量にリリースして、絨毯爆撃を展開。
カグヒメルがストレートパンチを撃つと、一直線に衝撃波が走って多くの防兵が木っ端微塵にされた。
「生温いしっ!! 火竜王のッ、炸裂焔嵐剣ッッ!!」
マイシは全身全霊の炸裂剣の嵐を見舞い、天地揺るがすほど爆裂の連鎖が咲き乱れた。
ドガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!!
そんな超絶火力を前に一気に数千体もの防兵が塵になったぞ。
最後にドゴォンと大爆発が広がって周囲を照らした。
「「なん……だと…………!?」」
そんな凄まじい火力に雷闘神ラッピスと風闘神ラズーリは驚愕していく。
敵の方が戦力的に上回っているらしく、こちらの防兵が先に全滅しそうだ。
シュージンは初めて見たのか僅かに見開いていた。
「へぇ……、四万年も経ってるとすごいのが生まれてたんだね……」
感嘆するシュージンとは対照的に、ラッピスとラズーリは焦燥していた。
「そんなの聞いていないぞ!! 一体四万年もの間に何が起きたんだッ!?」
「闇闘神を殺る前に、こっちが危ういわよッ!! 特にあの赤いドラゴンが特にヤバいわ!!」
「仕方ない!! ならば──ッ!!」
「ええ! 一緒に封印されているはず!」
いないかもしれないアレを呼び出すべき、二人はそれぞれ対照的な腕をかざす。
「いでよ!! 我が闘士ッ!!!」
「出てきな! 我が闘士ッ!!!」
それに応えて、地面のいくつか箇所が輝き出していく。
そしてボコッと複数の棺桶が抜け出て宙で浮く。フタが開かれ……地面に転がる。
優勢のまま押し寄せてくるマジンガとフクダリウス勢力は、それを目の辺りにした。
「ム!? アレはッ!?」
「やはり……出てきたかッ!? グランドルフの時と同じく……!」
棺桶から出てくるネアンデル人は、一斉にカッと見開いた。
グランドルフの時と違い、闘士は三〇人もの大勢だぞ。
いずれも強烈な威圧を纏いズズズ……と周囲の空気が重くなっていく。
「「闘士ッ!!!」」
戦艦型浮船で行方を見守っていたオレとヤマミは思わず口走った。
シャーブルは険しい顔で頬に一筋の汗を垂らす。




