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384話「今度の地底王国はギリギリスレスレだ!!」

 城山(ジョウヤマ)ナッツは南雲(ナグモ)チカに告白もとい強引キッスでハートを掴まれて即リア充になったぞ。


「ここが……南アメリカ大陸の地底境域界(サブタレニアン)かぞ」

「うん……ちょっと緊張するけど」


 オレはジト目で見やる。

 以前のナッツは出っ歯のメガネ男でお世辞にイケメンじゃなかったのに、なぜか顔立ちが引き締まって出っ歯ではなくなり主人公っぽい感じにビジュアル変わっとる。キリッ!

 しかもチカもポッチャリの黒髪オカッパの地味子だったのに、今はシュンと痩せてて大人しい地味美女化しとる。

 漫画でよくある『回を重ねるごとに次第にビジュアルが整っていく』現象どころじゃねぇ。


「恋すると美しくなるって現象かしら?」

「……もうそういうレベルじゃないよーな気がするが」


 首を傾げるヤマミに、オレはゲンナリと肩を落とす。

 キラキラしてるナッツとチカ。モブからレギュラーキャラに格上げされたみたいな感じになっとるぞ。

 つーか前話とビジュアル変わりすぎィ!


「今度は俺にもヒロイン現れるんだよな?? 現れるんだよなああ??」


 なんか血眼でカイガンが恨めしく歯軋りして嫉妬に震えているぞ。

 オレはゲンナリして「知らんわ」とこぼす。

 つーか、合コンじゃねーからな? 出会い目的で集合したわけじゃないからな?



 ともかく今回の地底境域界(サブタレニアン)は本当に驚くべき風景だった。

 群島など浮遊島のようなのがいくつか浮いていて、その周囲に雲がまとわりついている。その下は青く光るかのような美しい湖だぞ。

 まるで空洞の中の浮遊島って感じだ。

 一体どんな現象でそうなっているか分からんが異世界感が強めだ。


「オレ達が初めて見た異世界と似てるなぞ」

「そうね。あの時を思い出すわ」

「ああー! あったあったー! アクトとも出会ったわよねー!」


 オレとヤマミ、そしてリョーコもわいわい話題盛り上がっていた。

 これは【第一部】の序盤でダンジョンを通ってたどり着いた異世界の事を言ってるぞ。メタァ!

 ちなみに【第二部】で「初めて」じゃない事が明らかになるのは別の話だぞ。メタタァ!


「そういやそうだな。あん時はエレナを探しに行ったんだっけか」


 なんとスミレ(男)がエレナと一緒に歩いてきた。


「探してくれたのは嬉しいけどッ」


 オレの方をチラッと曇った顔で見てくる。

 本当はオレの事が好きだったんだよな。でも先走ってダンジョンへ潜って死んで、異世界転生して幼い姿で戻ってきた。

 こうしてエレナが戻ってきたのは喜ばしい事だろう。


「まさかスミレが実は男の心で、セクハラしてたんだよね~?」

「悪かったってば!」


 リョーコが目を細めて詰め寄られて、スミレは汗をかきながら手を振る。

 するとブラクロがダンと踏み鳴らす。


「……詳しく話を聞かせてくれる?」


 まるで第二のヤマミかと思うほどに黒髪美女でクールな怒り顔だ。圧がすごい。

 スミレは引きつって「い、いや……あの……」としどろもどろだ。


「同じ女だと思って何度もムネを揉まれてたけど、今となっては普通にキモいからねー?」

「へぇ?」


 リョーコが冷めた目で言ってしまい、ブラクロは更に恐ろしい顔になっていく。

 スミレは青ざめて冷や汗ダラダラで「お、おい! これ以上言うなよ!」と上擦ってる。


「あたしも揉まれたっけッ! あと羽交い締めされてたッ!」


 なんとエレナが余計な事を言い出し、ブラクロは黒髪ロングを立ち上らせるほど怒りのオーラが増していく。

 おののくスミレを無言でガシッと捕まえて、ズルズル引きずりながら去っていく。


「助けてくれえええええぇぇぇぇ~~~~っ!!!」


 もう何度も聞いたのやら……。

 まぁ自業自得って事で、リョーコとエレナは「あらまー仲良しだねーゆっくりしてってー」とニッコリ笑顔で送り出した。


「鬼ぃぃぃぃぃ~!!!」


 消え入る声を最後にバタンとドアが閉まる音で終わった。



 浮船(シート)は二つ並ぶ国へ緩やかな降下を始めていく。

 確かメィテオルンとゴーメット王国だっけ? 隣り合わせに並んでいるとは思わなかったぞ。

 てっきり離れた所でそれぞれ王国になってると思ってた。

 港へ浮船(シート)が着陸して、オレたちは下船した。


「なんと……!」

「遠くからだと模型みたいに見えていたが……」


 まるでSF世界に入り込んだかのようだ。

 様々な大きさと長さの筒状建物が重なっている国だ。窓や出入り口で開けられていて、生活感が漂う洗濯物や樽などが無作為に置かれている。

 どっちか言うとコロニー同士で組み立てるような……。


「おお! アステロム王国より報告を聞いています! 筒状の建造物はコロニーと呼ばれるものです」


 ギョヌとハツカダイに続いて、第三の案内人が現れたぞ。

 今度はガン〇ムみたいな鎧を着てるアム〇っぽい男だ。茶髪ではなく赤髪だが、ここまで似てるもんなのか……。


「紹介が遅れました。俺はアフロです! ダンガムです!!」

「ギリギリィ!!!」


 名前が掠ってる! 掠ってる!!

 よく見れば住民は国民的アニメダンガムの隊服みたいなのばっかだ。王国兵はザKUとかグHUとかの鎧着てる。


「二つの国が重なってるのは……?」

「ええ。こっちはレンポウ党のメィテオルン王国で、向こうはシオン党のゴーメット王国です。昔は十年戦争を起こしておりましたが、和解して合併気味になっています」

「十年戦争ェ……」

「やっぱりダンガムにハマって、ここに文化として根付いたわけ?」

「はい。ご存知ですね。地上から持ってきて大人気ですよ。あとダンプラも専門店が出るほどです」


 歩いていくと、確かにフィギュアやらプラモやらよく見かける。

 ハ〇みたいな丸い緑がピョンピョン跳ねている。たぶんアーティファクトなんだろうけど、地上より再現しすぎィ!


 ザッ! 踏み鳴らす足が見えた。


「ほう、ゴーメット王国に着陸してくれれば、案内していたのだが」


 なんとシ〇アみたいなのがゲ〇ググみたいな赤い鎧を身につけて現れたぞ。

 もちろん変な仮面はアレと似過ぎてる。

 あと、上下くっついてる薙刀を手にしてる。クルクル回せるやつだ。


「きさまはジャマ!? こっちに降りてきたんだから関係ないだろ!」

「フッ……そうはいかんさ。キレン総帥とキリシア女王さまはそちらを招きたいと言い出してな」


 なに、この修羅場……。

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