361話「個性派ぞろい!! 第一陣ジャキガン生徒!!」
プラネンタ王国を殲滅させようと、部族どもを統一して地闘神グランドルフ勢力が猛威を振るう。
しかしナッセたちジャキガン学院の生徒たちが迎撃に打って出て、激しい防衛戦となった。
「ええいっ!! この『煌穿眼』で全滅させてやるーっ!!」
カイガンは少々ビビっているが、両手の魔眼からビームを放ち続けて敵兵を蹴散らしている。
彼は大柄で全身に魔眼を埋め込んであるお調子者の創作士。
お返しとばかりに、ダイヤモンド部族兵が揃って槍からビームを斉射し、カイガンはドドドドッと蜂の巣にされた。
「ガハッ!!」
穴ボコだらけのカイガンが白目で地面に伏すとスウッと薄ら消えていく。
そして隣にスウッと無事な方のカイガンが蘇って、額の転生眼のトゲトゲ紋様から一本が消えた。
「無駄だ無駄あ~ッ!! この『転生眼』がある限り死なね~よ!」
放射状の刺が紋様だが、死んで蘇るたびに一本のトゲが消える。
つまりトゲの数がカイガンの残機だ。残り九回。
新キャラとなるベニマルは拳に燃え盛る火炎を纏う。
「業火拳ッ!!!」
拳を突き出すと、凄まじい火炎放射が放たれてダイヤモンド部族兵を大勢屠った。
一直線と火炎放射が蹂躙して、轟々と燃え盛る。
「このジュビカ、いきます!! ウォーターカッター!!」
金髪のウェーブのロングコート巨乳女が、胸をプルンと揺らして腕を横薙ぎに払う。
すると水の刃が走って、ダイヤモンド部族兵を上下両断していく。
「いいな!! 巨乳が揺れるトコ!!」
「まっ! ベニマル様いいですわ! もっと褒めてくださいい~!」
ベニマルはジュビカのプルンプルン揺れる胸によって、気力最大限に高まっているようだ。
「いくぞ!! 合体技!!」
「ジュビカ、ベニマル様といきます!!」
手を重ね合って『連動』して倍加した後に、揃って掌を突き出す。
ベニマルの手からは凄まじい火炎が、ジュビカの手からは油が螺旋状に放たれた。
それは絡み合って、超高熱の灼熱となって一直線と物量任せになだれ込んでダイヤモンド部族兵を呑み込みながら焼き尽くしていった。
「これこそが、巨乳ジュビカとの合体技!! 地獄焦熱・大突破だあああーっ!!!」
「ああん! ベニマル様心がトキメキますぅー!」
勝ち誇るベニマルと、赤面して嬉しそうにクネクネするジュビカ。
ついでに胸もプルプル揺れているので、ベニマルの視線を引き寄せた。
巨乳が大好きなのかぞ……。
モブ生徒三十五人もコスプレ多いものの、参加するだけあって相当の実力を備えていた。
黒い着物を着た青髪ボサボサの青年が包丁みたいな刀をかざす。
「命・世・万・界!!」
ドン、と天を衝くような光柱が伸び、中からシルエットが浮かび上がっていく。
ドドドドドドドドドドドドドドと臨場感を引き立たせる轟音が響いてくる。
他の生徒は某漫画のように驚く顔を見せた。
「なん……だと……!?」
「まだ序盤から!?」
「あいつ、蒼崎マモルだっけ!? いつの間に『命世万界』を!?」
「隊長クラスの威圧出してるし、いつかできると思ったが!」
「とりあえず憧れの能力をモノにできたか! いいなー!」
旋風が広がるとともに、キリッとした顔のマモルが普通の刀の大きさになった漆黒の剣を肩に乗せていた。
「天斬刀!!」ド ン!!
マモルは地を蹴ると、目にも映らぬスピードで駆け抜けて数十体のダイヤモンド部族兵を細切れにしていく。
槍から放たれたビームが貫くが、それは残像。フッ!
「もっと速くできるんだがな!」
ドヤ顔のマモルが後ろへ現れ、気づけばダイヤモンド部族兵は三枚卸しにされた。ドン!!
「……疾い!!」
「スピードに特化した万界なのか!? あの刀は圧縮されて硬度を増して能力を尖らせた! っていうか某漫画まんまだよな! 天鎖〇月ェ!!」
ダイヤモンド部族兵が一斉に槍を構えてくる。
赤髪の長身イケメンは白いバスタオルみたいなのを肩にかけた仙人。
なんか三叉の青い槍を肩に乗せているぞ。
「フッ、見くびられたものですね。この天才道士詠禅にこの数で挑もうとはね」
全身にノイズがブンと走る。
なんとヤマミの妹マミエに変身していて、合掌すると大地からゴゴゴゴッと無数の岩壁が生成されてビームを遮って爆破の連鎖が轟く。
再び全身にノイズが走り、エレナへ変身。
「とりゃー!!」
軽やかに岩壁を飛び移って、柔軟な体術を繰り出してダイヤモンド部族兵を粉砕していく。
そしてトドメに三日月を描くようなムーンサルトヒールキックが一人のダイヤモンド部族兵をドスンと地面に打ち付けた。
それでもダイヤモンド部族兵が大勢で殺到してくる。
ヴンと全身にノイズが走り、マフラーをなびかせたナッセに変身して太陽の剣を正眼に構えた。
「行くぞッ!! 流星進撃!! 二五連星──ッ!!!」
一瞬連撃がドドドドドドドドドドッと炸裂し、ダイヤモンド部族兵を数十体叩き潰した。
最後にマイシへ変身すると竜を象るオーラを噴き上げていく。ボウッ!
「へっ! ブッ潰してやるし!!」
仰け反りつつ息を吸いながらフォースを体内に溜め込み、前屈みに顔を突き出し開いた口から膨大な奔流を放射!!
「火竜王の爆裂波動砲ッ!!!」
ドラゴンが吐いたかの如し極大な光線が一直線と奔り────────ッ!!
ズアオオオオオオオッッ!!!
大爆発球が広がって、多くのダイヤモンド部族が塵と化した。
ブンとノイズが走って、元に戻った詠禅がドヤ顔で余裕ぶっているぞ。
「さすがはジャキガン学院一の天才道士!! と言っとけばいいって言われた!」
「もしガチでそうなら、一軍レギュラーに入ってたしな!」
「でも、あそこまで変化に特化できるのは素直に凄いと思うけどな」
「実は妖怪だとか言ってたけど、厨二入ってるから普通の人間らしいけどな」
「でもアニマンガー学院の生徒ばかり変身するよな。アイツ」
「いずれにせよ頼もしいか!」
「憧れの天才道士になりきる為に財産をつぎ込んで整形したらしーぞ!」
聞いてた詠禅はピクピク引きつらせていたぞ。
本物には見劣りするものの、あそこまで他人に変化できる創作を実現できてるのは驚くぞ。
封〇演義の天才道士好きな生徒だったんだろーな。
「変なのが多いけど、さすがは連覇優勝校ジャキガン学院の生徒だぞ。スッゲー強い」
「ええ。でも敵勢力の数が多いわ……。硬くて強いから、長引かせたくない」
オレも戦っているのを見てて分かる。
ヤマミの言う通り、敵は蹴散らされてはいるが硬いので思ったより大勢を倒してねぇ。
今は優勢で防衛に成功しているが、敵が何十万と多すぎる。
「オレも戦っていたら分からなかった事が多いな」
「ええ」
自ら戦っていたら戦況を見渡す、という事はできなかっただろう。
敵のボスが地闘神グランドルフ一人で、能力が夢と違ってたならいいんだがなぁ……。
とりあえず闘士が出てくるタイミングはまだ先か。
……本当に出てくるなら、な。
大勢いるダイヤモンド部族兵を見渡して、オレはそばのヤマミに目配せする。
試しに言ってみっか。
夢の通りなら、オレはこう言う。
「何もしないでいるよか、ドッキング∞とか撃って数減らした方がいいかな?」
「気持ちは分かるけどやめときなさい。こっちから能力バラす必要ない」
ヤマミに止められた。
これも昨夜の夢通りだ……。やはり反対してきた。
これまで一字一句違わないセリフばかりで背筋がゾクッとする。
「第二陣の投入を考えましょう!」
「この時の為に、二日間かけて大阪から来てもらったが……」
オレ達が『地底境域界』へ入ってから三日間で、この戦争に至った。
その前に予め大阪に招集をかけて来てくれた味方が控えている。
今はジャキガン学院の生徒たちに頑張ってもらう。もちろん、それだけでカタがつけばそれに越した事はない。
「しかし不気味なほど、夢と同じように進行しとるなぞ……」
徐々に不安が募っていく……。




