360話「地闘神勢力と全面戦争!」
オレは隊長として初めて味方に号令をかけた。
「第一陣、行ってくれ!! みんなで虐殺を食い止めるんだッ!」
「「「おうっ!!!」」」
ジャキガン学院のマジンガたち四十六人が一斉に飛び出した。
と、同時に向こうのダイヤモンド部族兵がオーラを纏って、流星群のようにプラネンタ王国へと容赦なく殺到してくる。
恐れおののく王国兵。ミズミール女王は「慌てるな! 最先端ナノマギアにより我が防衛バリアはやb──」と叫ぶ刹那、ダイヤモンド部族兵はいとも容易く破ってきた。
パッリィィィン!!!
ガラスのように砕け散っていくバリアにミズミール女王及び王国兵は絶句する。
何重もの複雑に編みこまれたバリアが一瞬にして容易に破られた事が信じられないようだ。
「そんなバk」
「三日月の幾千刃ッ!!」
咄嗟にマジンガが大剣をかざして、幾千もの三日月が大津波のようにドバ────ンと大地を揺るがしながら拡散した。
それは竜巻のように王国周辺を吹き荒れて、飛び込んできたダイヤモンド部族兵がことごとく粉砕されていった。
誰が見ても、かなり攻撃力が高いようだ。
「ホホウ!」
地闘神グランドルフは感嘆を漏らす。
「邪凶滅殺拳! 獄炎・黒双龍牙!!」
ジャオウが両手を突き出し、獰猛に燃え盛る二頭の黒炎の龍が蛇行しながら飛び出たぞ。
凄まじい熱量と威力でダイヤモンド部族兵を次々と粉砕しながらギャオーッと暴れまわっていく。
ウギンは嬉しそうに笑み「全力だぜッ!!!」と大地を揺らすほどの強烈なオーラを噴き上げて威力値二〇万級に跳ね上がった。
「何よりも強く! 誰よりも強くッ!!」
オーラの尾を引きながらウギンは駆け出し、思いっきり拳をダイヤモンド部族兵に叩きつけて粉々に吹き飛ばす。
まるで小さな怪獣のように、襲い来るダイヤモンド部族兵をステゴロでねじ伏せる。
彼にかかればダイヤモンドなど発泡スチロールも同然!
「勇者闘気全開ッ!!」
勇者ナッセは『ナッセの剣』を引き抜き、右手の『刻印』を輝かせた。
すると凄まじい青白いオーラを噴き上げていく。
「リョーコ! こっちも全力で勝負だおッ!!」
「うん!」
オレにとって初めて見るけど、なんかジワジワ来る。有り得たかもしれない自分。
逆に魔法少女リョーコはピンク色調の魔法少女スーツに白いフリル。
彼女もまた、魔法少女に憧れた可能性の……。
「いっくよー!! 爆撃の放射撃ッ!!!」
なんと魔法少女リョーコが魔法を扇状に放って、広範囲を爆撃した。
凄まじい威力でドッガアアアアンと轟音を伴って、大地を揺らす。
こっちは魔道士タイプのリョーコかい。
「見てて恥ずかしいわ……。まぁ私のとは別だけどね! ナッセ?」
「あ、ああ。そうだなぞ! 全然違う!」
「当然よ……」
ヤマミがジト目でドスを利かせて聞いてくるから、同意するしかないぞ。
彼女も魔法少女もとい白兵戦特化形態になれるからなぁ。否定したいのも無理ない。
正直言って二人で組むと似合うと思うけど、口が裂けても言えないなぁ。
「おおおおおおおおおーッ!!!」
勇者ナッセはオーラを纏いながら飛び回って、ナッセの剣で蹴散らしていく。
まるで某漫画の竜の騎士が猛威を振るってるかのような感じだ。ここまで再現できるのも凄いなと思う。そりゃオレだったらそんな風に創作するだろう。
「爆撃の散弾撃ッ!!!」
魔法少女リョーコは杖を振り下ろして、広範囲に散弾をばら撒いて爆撃を広げた。
多くのダイヤモンド部族兵が木っ端微塵に散っていく。
空から急降下してくるダイヤモンド部族兵を、勇者ナッセが「速の秘剣・水裂斬ッ!!」と最速の剣閃を放って切り裂く。
「斬撃の烈光閃ッ!!!」
魔法少女リョーコが反対方向へ横薙ぎに杖を振るうと、三日月の斬撃がすっ飛んで数十体をまとめて上下両断していく。
光の魔法を薄く鋭く放つ事で斬撃として撃てる、って事か。
ともかく勇者ナッセと魔法少女リョーコのコンビは息が合っていて隙がないぞ。
「これも有り得たかもしれないオレの可能性……!?」ゴクリ……!
「そんなのは、今の私たちには関係ないから!」
息を飲んでいると、ヤマミにチョップでペシーンされた。
あくまで向こうはこっちと同じ姿をした別人のカップルだと、ヤマミは妬きながら言いたげだ。頬膨らましてるし。
「不死身と言われたこの俺の力を見せてやる!」
ヒンケールは邪悪な笑みを浮かべ、ゴツい鞘を天に掲げる。
「魔装!!」
ゴツい鞘が仰々しく刺の触手を広げて、ヒンケールの全身に巻きついて武装されていく。
全身鎧に身を包んだヒンケールは両前腕から刃を出して二刀流のように振るう。そして卓越した体術で膝や肘から刃を出して敵を刺す。
あらゆる所から攻撃が可能な隙のない戦士だぞ。
「魔装!!」
なんとラーシルトもゴツい槍をかざし、それは触手を伸ばして全身に鎧として巻き付く。
ヒンケールよりやや露出が多いが、軽快な動きが可能なデザインだ。
フッと姿を消したと思ったら、ダイヤモンド部族兵が細切れに散らばった。超スピードキャラで目にも映らぬ速さで敵を切り刻むタイプだ。
「フッ!」
ヒンケールとラーシルトが不敵に笑み合って、ともに戦う。
ジャキガン学院だから、そりゃ某漫画の不死身キャラと陸戦騎キャラを意識してるんだろうけど、やっぱ似すぎだよなぁ……。
ナッツが「うおおおーッ!!」と跳躍し、急降下しながら剣を振り下ろす。
「城山式スターライト・フォールッ!!」
飛んでいたダイヤモンド部族兵を叩き落とし、地面にズガァンとクレーターにめり込ませた。
続いて襲い来るダイヤモンド部族兵を見据えながら剣を正眼に構える。カッ!
「更に! 城山式スターライト・流星進撃ッ!!」
数えながら精一杯連続攻撃を繰り出し、ことごとく斬り伏せていく。
「一、二、三、四、五、六、七、八、九、十、十一、十二、十三、十四ッ!!!」
必死の形相で破竹の勢いで蹴散らしていく。
オレもナッセと同じなんだぞーって気持ちで張り切っているようだぞ。
「あなた憧れられる立場になってるわね……」
「たはは」
ヤマミは呆れ、オレは苦笑いするしかない。
そんな奮戦に、地闘神グランドルフはむしろ歓喜する。
血湧き肉躍る思いだ。
「おおう!! プラネンタ王国強いな!! 他の国と違って面白くなりそうだあー!!」




