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225話「大決戦篇㉟ 雷電ァ!」

 ついに太陽がアーチに描く線と化してしまったァ!

 それに伴って昼夜逆転が瞬きよりも速くなりすぎて、空は灰色になってるァ!

 周囲を植物がモワモワ散乱するかのように急成長し、大勢の人間が目にも写らねェ速さで行き交いしているらしく、見る見る内に高層ビルが増殖していく!


 ダウート側とインド政府側の勢力は争うのをやめて、めぐるましく変化する事象に呆然とするしかない。


「ど、どういう事だァ!?」

「ど……どんどん関係ない都市が……そこらじゅうに広がって……!」

「まさか……俺たちァ、加速する時空に(さら)われているのかァ──ッ!?」


 見上げれば、空を横切る輝きの線はゆらゆらと揺れ始めていた!?


「さ、寒くなっていく!?」

「いや! 暑くなっていくァ!?」

「そんな! 気候まで加速してんのかァ~!?」

「季節までどんどん短くなっていくんだァ────!!」

「そんなん冗談じゃねェぞ~~~~!!」


 太陽の線が揺れているのは、季節ごとに軌道が変わるからだ。

 その揺れさえも速くなっていって、大幅な輝く川のようになってしまう。暑い寒いはもう感じなくなっていく。

 瞬く間に数十年が一瞬の内に過ぎ去ってしまうほどだァ!


 更に更に地形が起伏したり陥没したり、大陸が徐々に動くのを目で見れるようになってしまう!

 植物は成長が速すぎて霞のようにしか見えない!

 加速は留まる事を知らず、一瞬して数百年が過ぎていく有り様ァァァ!!!


「まだ時の加速は止まらないのかァ────ッ!?」

「どこまでッ! どこまでッ加速するんだァ──────ッ!!?」


 輝く川が空でアーチを描き続けている!


 ドドドドドドドドドドドドドド!! (臨場感擬音)



 輝く川を見上げたまま、ダウートの顔には葛藤(かっとう)が渦巻いていた。

 今すぐにでもコンドリオンをぶっ飛ばして、ディアルフの元へ行って色々言いたい事を吐き出したい。

 それでも動くワケには行かない。

 これも『時計塔(ガリータウア)』の誓約と制約。

 自分が場を離れた時、効果は消えてしまう。それでは如来王(ごときおう)への道が閉ざされてしまいかねない。

 アクトやナッセたちが必ず再度の発動を死に物狂いで邪魔してくるだろう。


 故にチャンスは今しかない。

 だから時の加速は止めるワケには行かない。もどかしい。


「我が息子……勝って生き残ってくれ…………!」


 願掛けするように震えながら必死の形相を浮かべる。

 一刻も早く俺が如来王(ごときおう)になる所をディアルフに見せてやりたい、そんな感情が強く滲み出ていた。




 コンドリオンとディアルフは必死の形相で死闘を演じていたァ!!


「おおおおおおおおおおお!!」

「うおおおおおおおおおお!!」


 異次元の(ゾォ)攻撃と、トゥーンの自由(フリー)な攻撃が入り乱れて、激しい格闘戦が繰り広げられていた!

 生じる二人の覇k……威圧が黒い稲光となって(ほとばし)って、大地は揺れる!

 どっちもビックリ人間ショーみてぇな感じではあるが、本人たちは至って真面目! 各々の得意な戦型でもって全身全霊で勝負しているァァァァ!


神象(シンゾォ)ァ“異次元”巨象拳(ビッグゾォパンチ)ッ!!!」

自由(フリー)ァ“トゥーン”拡大拳(ズームパンチ)ッ!!」


 コンドリオンは右腕を巨大な象そのものに変えて、超高速超重量繰り出すパンチ!

 ディアルフは右腕をグワーンと巨大化させて黒く巨大な塊で繰り出すパンチ!


 ドッゴォォォンッ!!


 広範囲を爆裂で広がり、衝撃波の津波が周囲を薙ぎ払っていく!



 そして! 煙幕が収まると! 互いの攻撃が互い当たっていたァ!!

 時が止まったかのようにしばしの静止!


 互いの巨大化した腕が縮んでいって、フラリと体がよろめく!


「ま、負けてねェぞ~~~~!!」

「僕もですッ!!」


 必死にガニ股で立ち堪え、睨み合い!!

 ディアルフは「ゴフッ!」と(おびただ)しい吐血! それでも眼光は衰えない!

 最後の力を振り絞るように駆け出し、力込めた拳で殴る!


 ゴッ!

「!!!」


 コンドリオンは頬を殴られたまま必死に踏ん張っている!


「効きました……! あなたの生き様を賭けたパンチが!」

「へへ……まいっただろ!」

「ええ! 倒れたくなります! ですが絶対に負けられませんッ!!」


 コンドリオンはディアルフを前屈みにして背中から抱え、最後の力を振り絞って象の大きな耳を羽ばたかせての時空間転移を連続で繰り返す事で上昇ァ!


 フォン! フォン! フォン! フォン!!


 その前座(プレリュード)によって、輝く川へ届かんと天高く舞ったァ!


「では行きますッ!!」


 コンドリオンはディアルフを逆さまに、(ゾォ)の両腕で相手の太ももを肩に抑え、(ゾォ)の両足で相手の脇下から(クロス)するように首を締め────!!

 ガァキィン!! (()めた音)


「これが……僕が繰り出せる最大最強の(ゾォ)技!! 父さんを止めれる力を、敬意を払えるディアルフに示したい!! そして安心して欲しい──ッ!!」

「おれには……こんなもの……効かね……ェ…………ぞァ」

「ディアルフ──ッ!!」


 もはや抜け出せぬでもディアルフは勝負を捨ててはいない!

 震えながらも必死に抗う! 例え微力でしかなくても不屈は潰えない!

 そのまま速度を増しながら稲光を発生し急降下!!


「我が敬愛なる“弟”の信念と想いァ────ッ!!」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴッ! (落下する際の躍動音)


 その一言に衝撃を受けて、ディアルフは見開いた!

 心に満ち溢れる兄弟愛! 例え血が繋がってなくとも、どことなく救われたような安堵感にディアルフの口元が緩んだ!


「僕がァ──受け継いで、父さんに伝えるんだァァァ────ッ!!」


 殺意ではなく愛情ァ! 憎悪ではなく敬愛ァ! 養子ではなく弟ァ!!


 全身全霊込めるコンドリオンは必死の形相で、弟を抱き()め!!

 神々が天から雷撃を放つが如く、地上へ一直線と眩く(ほとばし)るァ─────ッ!


神象(シンゾォ)ァ“異次元”帝釈天雷電(インドラ・ヴァジュラ)────ッ!!」


 ガカァァァンッ!!


 電速に等しき落下でディアルフを脳天から『宮殿境門(マハル・ドワール)』へ叩きつけ、一気に超高熱プラズマが膨れ上がって数十キロ広範囲に吹き荒れて、キノコ雲が立ち昇ったァ──────ッッ!!!

 まさに滅亡兵器クラスの破壊力だァァァァ!!!


 超高熱の灼熱や煙幕が時の加速によって、あっという間に晴れていった。

 コンドリオンは()めていた手足を解いて離れる。真っ逆さまのディアルフは「ごボハッ!!」と吐血し、ゆっくりと横たわった。ズン!


 どこからかカンカンカンとコングが鳴って試合終了────!! (え?)




 それを見届けてしまったダウートは顔面真っ赤で激怒に歪んでいた!

 血眼で歯軋りし全身を震わせる!


「コンドリォォォオ……ッ!! 貴様ァ…………ッ!!」

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