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209話「大決戦篇⑳ 本質ァ!」

 ロリコン(スリー)であるタツサダは園児とエッチしたいが為に社会を変えようと奮闘!

 そして天罰を逃れるべき、エーテ(リュー)の応用による造形付加ではなく『偶像化(アイドラ)』による性癖特化の巨大園児を創造成功ァ!


『キンダーガーテナー・パラダイススパーク』


 それは上空でナッセを巨大園児によるだいしゅきホールドで海老(エビ)()りに()め、大地に叩きつけて極大ダメージを与えるに至った。

 これこそタツサダの繰り出す渾身の新奥義なのだーっ!


 ……しかしそれは自分の好みの園児で敵に抱かせるNTR(ネトラレ)系にも等しい。

 その結果、タツサダにも予想外の反動ダメージを受けて倒れた。

 かくしてナッセと共に沈み、ダブルノックダウンとなったぞ。


 タツロウさまとアッキーは唖然とした……。


「こ、これじゃ技を決めたはずのタツサダが自爆……!?」

「もはやどちらが技を決めた側なのか分からないじゃないかーっ!」



 それを分かってて辰衛門(タツエモン)は静観していた。


「なぜ()えて天罰をくださなかったか? それは己の性癖に(おぼ)れるあまり、技の本質を理解してなかった事を身を持って思い知らせたかったなりぞ……」

「ええっ!?」

「そ、それでは~~!?」


 驚愕するタツロウさまとアッキーに頷く辰衛門(タツエモン)


「うむ。間違ったままの技で後世に語り継がれても困るなりぞ。だからこそ辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅうを極めた始祖として、現代まで城路(ジョウジ)家を見守ってきた」


 するとダウンしていたタツサダは「グ……ガァ……!」と呻きながらも四つん這いで起き上がろうとする。

 プルプル震えながらも満身創痍の体を立たせようとするが、虚しくうつ伏せに倒れた。

 そんな彼を辰衛門(タツエモン)は哀れむ。


「もしも辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅう奥義(おうぎ)である宝龍天上天下疾駆ほうりゅうてんじょうてんげしっくを徹底的に洗練させて極めていたなら、結果は違ってたなりぞ」

「さっきサンライト・スパークで相殺されたはずでは……?」


 タツロウさまに、否定するべき首を振る辰衛門(タツエモン)


「本来ならあんなもんじゃない。まだ不十分だ。しかし見様見真似でも、奥義を完全再現した天才的技量は見事なり。しかしそれだけぞ」


 それを聞いて呆然とするタツロウさまとアッキー。


「現総統タツロウの宝龍天上天下疾駆ほうりゅうてんじょうてんげしっくは群を抜いた洗練さを見せていた。あれこそ完成形。三大奥義とも引けを取らぬ威力。これでナッセ級にレベルが高ければ言う事はなしだったがな……」

「し、精進します…………」

「俺も……」


 申し訳なさとタツロウさまとアッキーは頭を下げた。

 辰衛門(タツエモン)は未だうつ伏せのタツサダを見やる。


「だが、この男は自分の性癖に没頭(ぼっとう)するあまり流派を外れ、技の本質を見失った。その結果が新奥義。自分で作り上げた性癖特化の幼女を敵に抱かせてしまうという失態をしてしまったなりぞ。失敗すれば、こういう事になると我は気づいていた……」


 辰衛門(タツエモン)も当時、ロリコンとしての宿命を背負ってきたからこその重み。

 性癖に傾倒(けいとう)せず、ひたむきに辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅうを徹底的に鍛え上げてきた。それを後世まで正しく継承されるか死後も見守ってきた。

 天罰は愛情の裏返し。我が子孫が誤った道へ進んでしまわないように……。


「分家と言えども我が可愛い子孫。ナッセも歴代城路(ジョウジ)家の中でも秀でた才を持つゆえにもったいないが、もはやここまでか……」


 儚げにナッセを見やる。

 ダブルノックダウンしたとはいえ、新奥義の威力でナッセは意識を失う結果になった。あまりにも園児のだいしゅきホールドの威力が大きすぎた。(謎理論)



「ナッセ────────ッ!!」


 突然ヤマミが叫びだした。


「こんな所で倒れたままでいいの? あなたの夢はこんな程度で潰えるものなのっ!?」


 かつてナッセとすれ違った時と同じように厳しい言葉を吐く。

 思わずアッキーも「お、おい! いくらなんでも……」と割って入ろうとするが、辰衛門(タツエモン)に肩を掴まれて引き止められる。


「私はあなたと一緒に夢を目指したい! これから先の未来を一緒に歩みたい! だから必ず立ち上がれるって信じている! それまで私はいつまでも待つからッ!!」


 涙を流し始めつつもヤマミはグッと激情をこらえて待つ姿勢だ。

 かつてのようにナッセを信じきれず、無意味に厳しくしてしまった頃とは違う。どんな信じられない惨状であってもナッセなら奮起してくれると信じきろうとしている。


「この戦争が終わって学校も卒業したら、一緒に異世界へ行こ…!」


 涙を流しながら、優しく手を差し伸べて微笑むヤマミ。



 そんな熱くて愛情あふれる言葉が、オレの沈んだ意識を呼び戻してくれた。

 白目ひん剥いていたが、活力が全身に行き渡りグググッと動き出していく。オレは立ち上がるべき力を振り絞って起き上がる。

 そんな不屈な姿勢にタツロウさまもアッキーも唖然とする。

 辰衛門(タツエモン)は和やかな顔を見せる。


「いい彼女を持ったな」


 その先祖さまの言葉に、タツサダは寂しげな視線でオレとヤマミを見定める。

 二人を見ていると後光が差して眩しく見え、(とうと)いとさえ感激してしまう。


 これがリア充か、と!



 一方、エレナは亜空間内で「むー! ジャマミばっかズルいッ!」とむくれた。

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