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208話「大決戦篇⑲ 新奥義ァ!」

 タツサダは龍を象る『エーテ(リュー)』を(まと)いながら、なんと『万覇羅弐(マハーラドゥイッテ)』を同時併用し、青肌に染まった筋肉隆々で、顔面に紋様が走り、胸と両腕に太陽を模した紋様が浮かび、噴火のような青い煙幕をシュゴゴゴゴと噴き上げているァ!


「だあああああああああああああああッ!!」


 それ対して、妖精王となったオレの足元で花畑が沸騰(ふっとう)した泡のようにボゴゴゴと激しく咲き乱れ続け、花吹雪が一層舞う!

 背中に浮いている六枚の羽が威嚇(いかく)するように挙動し、全身から激しいフォースを噴き上げて大地を揺るがす!


「おおおおおおおおおおおおおおッ!!」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!!!


 オレとタツサダは人智を遥かに超えた人外パワーを発揮し、なおも大地を激しく揺らし続け気合いを吠え続けていた!

 同時に大地を蹴って爆発させ、剣を振るいながら音速を超えて突進!!


 ズガオォォォンッ!!


 交差した刀身を中心に、大地が一直線と飛沫(しぶき)を噴き上げながら大きな亀裂を刻み、更に上空の雲海を真っ二つに裂くほど衝撃波の規模が広がったァ!!

 そして周囲に台風のような烈風を巻き起こした!

 土砂の津波が本家のタツロウさまとアッキーを呑み込まんとする時、同じ妖精王のヤマミが前に立って遮断!

 エレナはメタル化で弾き、辰衛門(タツエモン)は霊体ですり抜け!


 オレとタツサダは目にも留まらぬ超高速で広大な上空を駆け抜けながら、あちこち衝突の連鎖を重ね続けていく!

 まるでアニメのドラゴ〇ボールみたいだァ!!


 ガガガッガガガッガッガガガガガガッガッガッガガガガッガ!!


 オレとタツサダは激しい剣戟を数百数千と重ね、一つ一つの衝突だけでも村一つ吹っ飛ばすほどの規模を繰り出していたァ!

 これが威力値30万以上もの激戦!


「おおおおおおおおおおおおッ!!」

「だあああああああああああッ!!」


 瞬間移動のような超高速激突で剣を何度も何度も何度も打ち合い続け、上空で衝撃の連鎖を重ねまくる!


 ガガガガガガッガガガガッガッガッガッガッガガガガッガッガッガッガ!!


 しばし激戦は均衡(きんこう)していたが!

 タツサダが「降龍牙(こうりゅうが)ーッ!!」で龍の打ち下ろしでオレを地上へ叩きつけ、ドガアアアンと噴火のように土砂を巻き上げた!

 しかしオレは「ライズーッ!!」で急上昇してタツサダのアゴを打ち上げる!


「グッ! この……!」

「おおおおおッ!!」


 死に物狂いで剣戟の嵐を叩き込み続け、攻防の応酬を繰り返す!

 互い傷つき合おうとも、気合漲りながら激戦ァ!


 ガッガッガッガッガッガッガッガッガッガッガ!!


「ぬう!?」


 依然と均衡(きんこう)が崩せないのか、タツサダが訝しげに唸る!


「ロリコンとしても二次へ逃げた貴様に、それほどの力が!?」

「性癖は関係ないだろーッ!!」


 袈裟斬りでタツサダの頬を殴り、ぶっ飛ばす!

 追撃と飛びかかるが、タツサダは自身でギュルルルッと剣を振りながら高速大回転を繰り返し、獰猛に燃え盛る火炎の大渦を広範囲へ広げていく。


辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅう火龍巻天翔陣かりゅうまきてんしょうじんッ!!」

 ゴゴゴゴゴゴゴゴォ!!


 その火炎の渦にオレは「うわああああああー!!」と巻き込まれていった。

 タツサダが剣を振り上げると、火炎の大渦は竜巻となって上空へと噴き上げ、オレを上空へ押し飛ばしてきりきり舞わせる。

 更に何度も剣を振りあげて連発した火炎大渦でオレを上空へと突き上げていく!


 ゴゴォーン! ゴゴォーン! ゴゴォーン!


「なんじゃ!? 火龍巻地墜陣かりゅうまきちついじんで繋げるのではないのかッ!?」

「連続で火龍巻天翔陣かりゅうまきてんしょうじんで突き上げて何をするんだーッ!?」


 もはや解説役でもあるタツロウさまとアッキー。


「今のはほんの前座(プレリュード)でしかないーッ! ここからは私が新たに生み出した新奥義を見せようッ!!」


 依然と白目のタツサダはカッと眼光を見せ、なんと背中から黒墨が湧き上がって巨大な園児が具現化されたァ!?

 ピンクのツインテール、ハイライトが走った丸い目、丸っこい顔形、スモックと呼ばれる青い園児服、赤いミニスカ! 先ほどエーテルで具現化しようとしてたのを『偶像化(アイドラ)』で実現ッ!?


 これこそがタツサダの欲望が形となった『偶像化(アイドラ)』だーッ!!


辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅう奥義(おうぎ)など今やお前に通じんッ! 完全に仕留(しと)めるには、もはやこの新奥義しかないーッ!!」


 その巨大園児はオレの背中から首に両腕で、胴体を両足で回して()めた!

 これこそ『だいしゅきホールド』と呼ばれる()()め技だーッ!


「ロリ型・性癖奥義!! キンダーガーテナー・パラダイススパーク!!」

 グワァキィィン!!


 オレはたまらず「グガハッ!!」と吐血! マジ痛てぇ!!

 巨大園児はそのままの体勢で地上へ超高速落下ァ──────ッッ!!!


「二次に逃げるロリコンよ!! このリアルな園児特有のちっぱい感触を存分に味わうがいいーッ!! そして私が園児とエッチできる栄光の第一歩となるのだァァ──ッ!!」


 ゴゴゴゴゴゴゴゴ! (落下する際の躍動音)


 更に落下の勢いを増し、まるで彗星かと思うほどに光の尾を拡大させながら大地へとマッハで目指す!

 巨大園児にガッチリと()められたオレはなすすべがないーッ!


 これこそタツサダが性癖を突き詰めて完成させた渾身の新奥義ァ!


 不貞にも二次に逃げたヤツに思い知らせるべき初披露となる新奥義ァ!!


 そして全ては園児とヤりたい一心で繰り出す最大最強の新奥義ァァァ!!


「喰らえ────ッ!! そして思い知るがいいわ────ッ!!!」


 ズガガガァンッ!!!


 そのままオレを巨大園児で押し潰すように大地に叩きつけ、強烈に炸裂ァ!!

 大噴火のように土砂を吹き上げて、周囲に津波を広げ、荒れ狂っていく!


「ぐ……ガハ…………ッ!!」


 あまりにもダメージが極大すぎて、クレーターの中心でオレは白目で吐血。変身が解けうつ伏せのまま意識を失う。

 巨大園児で包むタツサダは勝利を確信し、フッと笑う。


「どうだ? さすがのお前も効いたろう? 私の性癖をトコトン突き詰めた『偶像化(アイドラ)』による『キンダーガーテナー・パラダイススパーク』こそ最大最強の新奥義。喰らったヤツは園児のちっぱいに息絶えるのだ……」


 ヤマミは汗を垂らし「な……ナッセェ!?」と戸惑いをあらわに……。

 エレナは「ダーリンッ! 今すぐ人工呼吸(ラブキッス)をッ」と唇を剥き出しに飛び出そうとするのを、ヤマミはガシッと捕まえて花吹雪の螺旋で包み込んで亜空間へ飛ばした。

 タツロウさまとアッキーは驚きのあまり言葉を失う。

 しかし辰衛門(タツエモン)だけは静観するのみ。


 アッキーはワナワナ震えだす。タツロウさまは気づいて「どうした?」と聞く。

 タツサダはそれを見やって「完璧な性癖奥義に、もはや感激するしかなかろう?」と誇らしげだ。フフン!


「なぁ、タツサダさん」

「何だ?」

「……その園児の『偶像化(アイドラ)』って、自分の性癖を突き詰めて具現化したんだろ?」

「当たり前だ! 自分の好みで創らずして(おのれ)のロリコンを語れぬわ!」


 無駄にキリッとマジ顔をするタツサダ。


「さっきの性癖奥義って、自分の好み特化キャラを敵に抱かせた事になるんじゃね?」


 タツロウさまは「あっ……!」と漏らす。


「グハッ! ゲボボボボボボァァ────────ッ!!」


 なんと、タツサダは唐突に盛大に吐血したぞ!

 あまりにも突きつけられた事実に耐え切れず、極大な精神ダメージを受けた事によって肉体にも過大な負荷をかけてしまったのだ────っ!

 具現化してた『偶像化(アイドラ)』が霧散し、ヨロヨロとよろめくと前のめりに倒れていった。


 ズ  ン!


 ま、ま、ま、まさかのダブルノックダウ────ン!!?

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