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206話「大決戦篇⑰ 摂理ァ!」

 タツサダが激しいエーテルを噴き上げて『エーテ(リュー)』を発現ァ!


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……!!


 大地を震わせる最中、辰衛門(タツエモン)は儚げな顔を見せていた。


「まさに血塗られし我の再現……。時代を超えて現代に蘇ってきたか。我の禍根(ロリコン)よ」

「このまま行くとヤベーぞ! 止める!!」


 倫理観(りんりかん)を守るべき、オレは剣を生成しザッと一歩踏み出す。

 タツサダはカッと見開き「万覇羅(マハーラ)!!」と叫ぶ!


 インド人特有の心髄(シーズ)を張り巡らせて、タツサダの全身の血管が青く浮かびドクンドクン脈動を鳴らせ、徐々に湯気が吹き出ていく。

 な、な、なんと、タツサダもエーテルと心髄(シーズ)を同時に発動したァ!?


「行くぞ!!」


 タツサダは剣の切っ先で龍を象ると横薙ぎに振るい、そのままギュオオオオッと旋風を伴って高速回転を始めていくァ!

 タツロウは「なにっ!? いきなり『龍蜷局(りゅうとぐろ)』を!?」と驚く。

 続いてアッキーも「本来、四方八方からの攻撃を防ぐ対全方位完全防御技だろ!?」と説明口調で驚いていたぞ。


辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅう! 龍蜷局(りゅうとぐろ)嵐爪(らんそう)!!」


 なんと龍蜷局(りゅうとぐろ)で回転しながら、オレへと急接近して斬りかかるァ!?

 すかさずオレも右手の太陽の剣(サンライトセイバー)をメインに、肘、左手、膝、足から光の刃を振るう事で手数を増やして、激しい剣戟で応戦だァ!!


 ガキ、ガキ、ガキ、ガキ、ガキ、ガギィィィン!!


 しかし光刃を粉々に散らされ、オレは「グッ!」と弾かれる!

 体躯もさる事ながら勢いでも完全に競り負けている! 太陽の剣(サンライトセイバー)を再生成し、更に太陽の剣(サンライトセイバー)の『衛星(サテライト)』を周囲から生み出し、鋭く突き刺さるような弾幕で撃つ!


「サンライト・シューティング!!」

「しゃらくさいわァ!!」


 対全方位完全防御だけあって、弾幕をことごとく()退()け、爆裂の連鎖がドドドドンと轟く!

 そして平然と爆風を突き抜け再度オレに迫る!

 勢いを増した龍蜷局(りゅうとぐろ)は、衝撃波だけで周囲の赤壁など建造物をザザザザンッと細切れに斬り散らす!!

 オレにもカマイタチのように降りかかり、あちこち衣服が裂かれていく!


「グッ!」


 危機感を帯びたオレは後ろへホップステップジャンプで後退し、床を爆発するほどに地を蹴って龍蜷局(りゅうとぐろ)へ高速突進!! そして剣を正眼に構え────!!


流星進撃(メテオラン)ッ!! 五十連星──ッ!!」


 大技を撃つ事による加速の反動で床が再度爆発し、オレは幾重の流星を従えてタツサダの龍蜷局(りゅうとぐろ)へ特攻だァ!!


「おおおおおおーッ!!」

「だあああああああッ!!」


 両者吠え猛るァ!!

 タツサダの竜巻がごとしの龍蜷局(りゅうとぐろ)と、降り注いでくる無数の流星が激しく激突を繰り返していく!


 ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガッッ!!


 刹那の間の瞬時連撃! 互い譲らない大技!! 爆ぜる気合い!!


 ガギィィィンッ!!


 タツサダとオレは渾身の一撃をぶつけ合い、刀身が交差!! ビリビリと全身を貫く衝撃!

 凄まじい衝撃波が荒れ狂って、リングどころか アーグラ城塞である広大な遺跡がドゴオオオオンッと噴火のように全壊したァ────ッ!!


 そして弾かれて両者吹っ飛ぶも、宙返りして大地を踏みズザザザザッと後方へ滑りながら止まっていく!

 オレとアイツの足元を煙幕が流れる。シュウウ……!


「ええええっ!? な、ナッセって、こんな強かったのかよっ!?」

「こ、これが……威力値十万級の戦い……!?」


 タツロウさまもアッキーもアゴが外れるほどにポカ────────ン!

 逆にヤマミと辰衛門(タツエモン)は冷静に見届けている。



「フッ! 惜しいな……」


 タツサダは依然(いぜん)余裕さえ窺える。先ほどの大技を繰り出したというのにな。

 オレは冷や汗を垂らす。


「それほどの力を持ちながら、現実の幼女(ロリ)を抱こうとしないなどとッ!」

「なんでその話だよ……?」


 タツサダにとっては現実で幼女と恋愛するのが正しいのだろうか。

 しかも肉体関係を結ぶのに抵抗感さえ無さそう。このロリコン(スリー)を放っておけば社会の貞操観念(ていそうかんねん)が壊れる。

 この戦いだけはある意味負けられないぞ。


「所詮この世は女体若ければ安産、女体老ければ難産! 早い内に幼女と交わるべき!」

「そんな言葉存在しねーから!」

「……無礼だな。少しは年上は(うやま)えよ」

「えー……」


 とんでもない()(まよ)い事をほざく年上なんざ(うやま)いたくねーんだがな……。


「恋愛するならまだマシも、なぜ幼女との肉体関係にこだわる?」

「言うなれば自然の摂理(せつり)だ!」フッ!


 なぜかドヤ顔で言い張るタツサダ。

 辰衛門(タツエモン)は腕を組んだまま静観しているが、悲しげな雰囲気だ。


「分からないのか? 幼児体型を見て本能が(うず)かないのか!? 男として()たないのかッ!?」

「二次なら、だけど」

「またそれか──っ!!」


 憤慨するタツサダは大地を爆発させ剣を振るってきて、オレも同時に剣を振るう! 再び刀身が交差する!


 ガッ!!


「百の龍に食いちぎられろッ!! 辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅう! 百宝龍爆砕ひゃくぽうりゅうばくさい!!」


 なんと(つば)迫り合いしたままのタツサダの刀身から無数の龍が四方八方に飛び出してきたぞ!!

 それに対抗してオレも刀身から光球を膨らませて爆裂させたァ!


「なにッ!? お、お前もッ!?」

「受けろ──ッ!! サンライト・ソーラーデストロイ──ッ!!」


 本来なら弓で繰り出す技を、刀剣波という形でムリヤリ剣から放ったぞ!!

 光球から放たれた無数の光線が縦横無尽と飛び交い、百の龍と衝突を繰り返し、共に相殺されていく!!


 ズガガガガガガガガガガガガガガガガガアァッ!!


 前以上に周囲へ衝撃波の嵐が荒れ狂って大地をメチャクチャに穿り返し、木々も薙ぎ散らされ、レンガの城壁が粉々に吹き飛んでいく!

 凄まじい破壊力にタツロウさまとアッキーも「うわああああ!!」と烈風とかに煽られている! ヤマミはバリアを張って平然と観戦!

 辰衛門(タツエモン)は幽霊だからか、光線の嵐が体をすり抜けていく!?


 そんな最中、エーテ(リュー)を纏ったタツサダが疾走して横薙ぎに剣を振るってくる!


辰昇武心流たつのぼりぶしんりゅう奥義(おうぎ)! 宝龍天上天下疾駆ほうりゅうてんじょうてんげしっくッ!!」

「サンライト・スパァ──クッ!!」


 オレも最強最速の横薙ぎで対抗!! 二つの白刃が交差!!


 ギキィィィィィィン!!


 共に得物が砕け散って、粉々に四散していく!!

 同時に大技の激突による余波で、足元の地盤が粉々に捲れて天高く舞い上がっていった!


 ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ……ッ!!


 吹き荒れる烈風に破片。二度も噴火のように巻き起こった土砂は煙幕となって視界を覆うように漂う。


「……エーテ(リュー)で繰り出す我々本家の奥義が相殺されるとはッ!?」

「ナッセはそれに匹敵する技をっ!? しかも三大奥義じゃないのか?」


 戦慄するタツロウさまとアッキー。

 煙幕が晴れ、お互い構えたまま、オレは汗を垂らしながらタツサダと対峙。


「お前だって、幼女を抱きたいという願望はあるだろ」

「仮にそうだったとしても……、いかなる理由があろうと一線だけは越えちゃダメだぞッ!」

「『理由(ワケ)』じゃなくてよ、『摂理(せつり)』だって言ってんだろ!」

「摂理だろうとオレはできぬッ!」


 ものすご──く下らない言い合いしてる気がするけど、論破されるワケにはいかねぇ!

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