187話「六界篇㉓ 天道で再び再びァ!」
コンドリオンの純粋さにより、本来なら行き着くのも困難なはずの天道へ届き得たァ!!
彼は『怪異の種』の能力者であり、身体を“象”に変化させる事が可能。そして影響として容姿と人格に著しく変化を及ぼす悪魔の『種』でもある。
「天然パーマァ! おれが助けてやるぞォ!!」
これまでのアクトの必死ぶりに、コンドリオンの心を揺さぶり畏敬の念を抱いていた。
それは人格が変わった後も引き継がれていたぞ。
ちなみに“天然パーマァ”とはアクトの事である。(ァを入れんでいいw)
アクトの方は血まみれで虫の息。
先ほどの相打ち覚悟の大技を放ち、征観王および地獄道もろとも木星へ送り返す事ができたが自らも瀕死になってしまった。
このままでは死ぬのかもしれないァ……。
「ってか、ここはどこなんだ!?」
普通の太陽とは違い、光輪を伴っていて光の帯を放射状に広げている太陽。
黄色いタンポポの花畑で明るく広がっている花畑。木々は桜。上空は澄み切った青空。
まさに天国と言っても差し支えのない場所だァ!
人格が変わったコンドリオンは大きく息を吸って!
「おお~~~~い!! 誰か天然パーマァ助けてくれ~~~~!!」
《ここは“天道”にょぞ……!》
「ん? 誰だァ?」
ニョキニョキ地面から、黄金の蓮の上に座する天女が生えてきたぞ。
続いて、いくつもの天女がニョキニョキニョキニョキ。
《我らは天女にょん! 天女だけに天ニョーン!》
いずれも白い肌で露出度が高くて薄布で、羽衣を纏っている。後頭部から後光を模した髪飾りが浮いている。顔は浮世絵みたいな感じで目を瞑っている。
彼女らはスススッと左右に離れていき、その間をズンズンと誰かが歩いてきた!?
《ほう! 次の訪問者はダウートさまの息子か!》
まさに大仏が如し巨人。黄金の肌で、頭上には皿つきのカレー。背中から後光を模した黄金の装飾品。常に目を瞑っている。
呆気に取られていると、大仏は細目を開いて微笑む。
《我こそが天道を治める“大王”である如意輪王チンターシャであるぞ!》
ド ン!
「!!!!」
ナッセとヤマミが訪れた時は名乗らなかったのだが、この神聖なる名前ぞ!
(当時は適当に大仏を出してたけど、後付けで六界に大王がいる事にした為、ついでにコイツもそういうキャラと設定にしたという偶然の産物ァw メタァ!)
「頼む!! 天然パーマは今死んじゃいけねェ人なんだ!! 助けてくれ!!」
《それはできぬ!》
如意輪王は首を振る。
そしてコンドリオンを見透かすように睨む。
《汝が己を定めておらぬのでは、今後の人生に支障をきたす》
「何言ってんだァ!! オメェ!!」
《薄っぺらい汝では、ダウートさまに反旗を翻すどころかアクトとやらも救えぬわ!》
ド ン!!
コンドリオンは「!!!!」と萎縮。
《もう良い! 貴様に引導を渡してくれようッ!》
ナッセとヤマミには見せなかった憤怒の形相でコンドリオンを見据え、合掌する事で周囲に独自の空間を広げていったァ!!
ドォ────ン!!
全てを白黒に変え、そして時間が止まった!? 周囲は微動だにしない!!
《如意輪王として“領域”を展開した!》
「いろいろ混ざってるぞォ!?」
《それはさておき、貴様に相応しい罰を与え続けようぞ! ここでは通常の時間の100000000分の1ほどの流れになっておる!》
「!!!?」
この中にいる限り、全ては一億分の一の時間遅延の最中で如意輪王とコンドリオンのみが普通に動けるのだ。
《まず始めに尋問する! 貴様は何が目的で生きておる!?》
「知るかァ!! 天然パーマを助けろよ!!」
《大掌で大打ツ!!!》
如意輪王は巨大な張り手を超高速で突き出し、コンドリオンを突き飛ばしたァ!
ドゴォン!!
「!!!!」
コンドリオンは白目で血を吐き、向こうの岩山に身を打ち付けたァ!!
瞬殺!! あっさりと瞬殺だ!! これが如意輪王の実力ァ!!
もはや死の淵に瀕してしまったァ!!? ピクピクァ……!
《倒れている場合か? まだ尋問は終わってない!》
ド ン!
気づけば、コンドリオンは無傷の姿で如意輪王の前にいた!? 巻き戻された??
摩訶不思議な現象にコンドリオンはキョロキョロ見渡す。
《再度問おう! 貴様は何が目的で生きておる!?》
「……知るかァ!! おれは『如来王』におれはなる!!」
《大掌で大打ツ!!!》
如意輪王の巨大な張り手がコンドリオンを激しく突き飛ばしたァ!
ズドォン!!
「!!!!」
コンドリオンは白目で血を吐き、向こうの岩山に身を打ち付けたァ!!
全身複雑骨折&内臓破裂&致命傷のコンボでコンドリオン死の淵に!
ゲボゲボォォォオオオ!! と、盛大に吐血を繰り返し白目でピクピクァ!
《いくらでも問うぞ? 貴様は何が目的で生きておる?》
ド ン!
気づけば、コンドリオンは再び無傷の姿で如意輪王の前にいた!?
首を傾げても何も分からない。
しかし、こうやって延々と巻き戻される限り事態は変わらない。
《ダウートさまは混沌とした太陽系それぞれの惑星の争いを止めるために『如来王』になろうと、手段を問わず『六道石』を集めておられる!》
「!!!!」
コンドリオンは見開く。父であるダウートがその目的を抱いていたとは!?
いや、実は何度も言われてたけどシックリ来ていなかった。
彼はまだ箱入りで育った甘い坊ちゃんでしかない。
「父さんが……!?」
《若かった頃のダウートさまは太陽系を渡り歩き、各惑星の混沌を見てきた。そしてインドを拠点に『六道石』を集めて『如来王』を目指すようになったのだ! お前のように何となくでなりたいのとは全く違うわ!》
「!!!!!!!」
コンドリオンは仰け反る。
しかしギッと歯軋りして如意輪王を睨み返す。
「だけど、地球で悪い事してるんだぞォ!!」
《ダウートさまは犠牲はつきもの、と考えておられる。納得いかなければアクトのように挑めばいいだろう》
「ぐっ!」
コンドリオンの足がガクガクガクガクッと震えていた。
父ダウートは恐ろしい男。どんな敵も全て叩き伏せている。誰も逆らえない。いつも身が竦んで動けなくなるほど思い知らされてばかり。
もはやトラウマだァ!!
《アクトも、そして前に来たナッセたちも確かな目的を持って、それに全力で突き進んでおるのだァ!! なのに、汝は何をしておるかァ!!?》
喝を入れられ、コンドリオンは「!!!!!」と絶句したァ!!
《大掌で六打テ!!!》
すかさず如意輪王の巨大な張り手がコンドリオンを超激しく六連打ァ!
ドガガガガガァン!!
「!!!!」
コンドリオンは白目で血を吐き、向こうの岩山に身を打ち付けたァ!!
原型を留めないほどにグシャグシャに!!
もはや即死だァ!!
しかし時は巻き戻るァ! 何度でも繰り返すァ! ドォ────────ン!!




