186話「六界篇㉒ 相打ちァ!?」
征観王はアクトと同じように剣技を極めし者ァ!
流派は『赫地断罪流』で、敵を徹底的に断罪する為に極められた剣技!
それによりアクトを追い詰めるが……!!?
シュゴゴゴゴゴォオ────────ッ!!
万覇羅弐アクトは常時、赤煙を噴出させながら形相で征観王と対峙。
《相棒の為に……だァ!?》
「おうよ! この極めし『蒼天心剣術』でなァ!」
コンドリオンはエスパー並の理解力で察したァ!
そう、アクトの流派は蒼天とは“青い空を指し、全ての心を等しく照らす剣術”という意味を持つ。
でもそういう概要をアクトは全然してないような気がするが、気にしない事にしよう! メタァ!
《ほざけいッ!! 断罪流!! 無限茨旋乙!!!》
征観王は大刀をグルグル回すように振るい、螺旋状の飛ぶ斬撃を放つ!
それはアクトを包むように飲み込むと、その螺旋状の斬撃から茨のトゲが如く無数に生え出し、四方八方から乱射されたァ!!
竜巻のような斬撃と、幾万以上もの無数のトゲの弾幕ァ!! 逃げ場はねェ!!
(ややナ○トの風遁螺○手裏剣の術理に極めて近いぞ!)
「心剣流・天海・龍塒巻!!」
アクトは身体を振り回し剣を振るい、斬撃の大竜巻を起こすァ!!
それは空を衝き、大地をも深く抉るほど、超巨大で圧縮凝縮された斬撃の竜巻!!
征観王の放った螺旋状の斬撃はおろかトゲの弾幕さえもことごとく弾き返してしまう!!
ギュガガガガガガガガガガガガガガガ!!!
「!!!!」
征観王も獄卒鬼もコンドリオンも口を開けて驚かされる!
互いの仕掛けあった技による余波が最下層の地獄中に荒れ狂ったァ!!
その時、上空で先祖の城路辰衛門がスゥ──ッと浮かび上がってきたぞ。
《ふむ! 術理としては『辰昇武心流・龍蜷局』に似てはいるが流派は違うのでオッケー!》
スゥ────……、と先祖の城路辰衛門は薄れて消えていったぞ。
もはやネタ的存在(?)であったぞ……。
それに構わず征観王とアクトはガキンと刀で交差し合って、凄まじい剣幕での剣戟の嵐を見舞い始めた!!
ガギィンギギギガガィンガガガガガギィンギィンギギギガガガ!!
征観王の大刀がアクトの横っ面を薙ぎ、お返しとばかりにアクトが突きを繰り出して征観王の腹に叩き込むァ!!
粗暴なる斬り合いァ! 互いの刀は互いの敵を殴打ァ! 征観王の顎を打ち上げ、アクトの脇を薙ぎ、征観王の頭上叩き、アクトのみぞおちを突く!
この斬撃ですら互いの防御力が硬すぎて斬撃が仕事をしていない状態!
血みどろに殴り合っているような状況だァァァ!!
「がああああああああああああああっ!!!」
「せいいいいいいいいいいいいいいっ!!!」
裂帛の気合いで刀で激しく殴り合って、更なる血飛沫を舞わせていく!!
「断罪流!! 処惨殺卸!!」
征観王が大刀を思い切って振り下ろし、ギロチンがごとく鋭い斬撃を見舞う!
「心剣流!! 地爆刃柱!!!」
アクトが刀を地面に突き刺す事で、超巨大な気の刃を生やして征観王へ目指す!!
二つの斬撃が衝突し、最下層の地獄のみならず地獄道そのものを大震撼させるほどに衝撃波が荒れ狂った!! その風速と威力は台風の数百倍ァ!!
数万人いた獄卒鬼もほとんどが吹き飛び「ぎあああああ!!」と全て等しく引き裂かれていった!
《クク……! さすがに久しぶりだァ!! マトモに斬り合うなんてァ、数百年ぶりかァ!!》
だが分かっていた!
数百年も修行を重ねて完成し得た征観王とは違い、まだまだ若いアクトは未熟ゆえ万覇羅弐の負荷に長くは耐えられぬ事を!
もし同じく数百年を生きておれば、延々と斬り合えたはずだと残念がる。
《よく戦った! だが未熟! その未熟を気迫だけでは差は埋められぬ!! 終わりだァ!!》
しかしアクトの形相に鋭い眼光で、征観王は危機を察知して大刀をかざす!!
ヤバイのが来るァ!!
「心剣流・龍将一閃ッ!!!」
アクトの「本気で斃す!!」という凄まじい殺気をそのまま刀に乗せたかのように、全身全霊を凝縮させて、一気に間合いを詰めて一太刀の下で征観王を斬り伏せたァ!!!
その音速を百を超えた超神速で、誰もが何が起きたか分からないほど!!
ド ン!!
《!!!!!!!!》
気づいたら大刀すらも粉微塵に砕かれ、征観王が袈裟斬りに裂傷を刻まれ血飛沫を噴き上げていたァ!!
征観王は白目で吐血し、血飛沫と共にうつ伏せと沈んでいった……。再起不能でドン!
獄卒鬼は目玉を飛び出させた。
「ええ~~!? やられたァ~~~~!?」
「悪い夢でも見てんのかよォ~~!?」
「ウソだろォ~~~~!!」
「あいつバケモンだァ~~~~!!」
アクトは通常形態へ縮んでいって、疲労困憊でゼイゼイ息を切らす。
コンドリオンは心配になって駆けつける。
「があああああああああッ!!」
なんとアクトの胴体に深い傷が現れ、体力の血を吐き出す。(体力の血??)
特殊な血(?)をぶちまけてアクトは倒れてしまう。
まさしく相打ち!?
切羽詰まったコンドリオンは「!!!」と瞬時に理解した!
お互い極めた者同士、実力伯仲。恐らく長引いてしまう。万覇羅弐を維持するのも辛いアクトにやや分が悪い。
だからこそ、相打ち覚悟を胸に一撃必殺で確実に沈めた。
そして……!
バゴォォォォォンッ!!
なんと、アクトの放った相打ち覚悟の必殺剣技で征観王のみならず『木星大境門』までも両断してしまっていたァ!?
余波によって左右へと木っ端微塵に瓦解していく!
獄卒鬼は「なに!!!?」「あんな威力がァ!?」「終わったァ~~!!」と阿鼻叫喚ァ!!
もちろん溶けた絵の具のように地獄道もまた木星へ還っていったのだ……!
「あなたという方は……!」
コンドリオンはカッと覚醒したかのように見開き、アクトを肩に抱え!
彼を死なせまいと気力を漲らせたァ!!
「象のォ~~“巨大神象”!! そして象のォ~~“飛翔耳”ァ~~ッ!!」
なんと巨人のようにコンドリオンは二足直立の10メートル強の巨大象となって、長い鼻でアクトを包んでジャンプ!
その際に、巨大化させた両耳で超高速に羽ばたかせて急上昇ァ!!
そして天道へ届き得たァァァ────────ッ!!? (唐突)




