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123話「新・無頼漢!!⑨ 飛躍的な覚醒!!」

 オカマサとドラゴリラは仕方なく適当なホテルへ泊まった。

 しばらく三日はウーンウーンうなされるほど体調を悪くしていた。何故か重い風邪にかかったようだ。十一月だし冷えたかね……。

 モンスターをバッタバッタ倒してたおかげで、週は泊まるに困らないだけ額が入ったから当分は平気だぜっ。

 ……そして四日目となる翌日。


 オカマサはセミダブルベッドから身を起こすと、既に起きていた全裸のドラゴリラが朝日を浴びながら立っていた。

 もう元気になったのかと、同じ全裸のオカマサは安堵した。


「うほおおおおっ!!」


 なんとドラゴリラの全身から膨大なオーラが溢れるように噴き上がっていく!

 まるで別人! これまでとは信じられないぐらい凄まじいオーラの激流だ! オカマサは目を丸くした!


「あ、起きたんやね! どや、見てみい! まるで生まれ変わったみてぇんや!」


 オカマサは呆然としていたが、ハッとする。

 数日前の洞窟(ダンジョン)闇の重圧ダークネス・プレッシャーを目の辺りにして、戦略的撤退を余儀(よぎ)なくされた。

 あの時は極寒に震えるかのような恐怖を味わった。その影響か。

 その反動でドラゴリラはパワーアップしたのだろう。


「……見ただけで? そんなパワーアップが?」

「ほなやってみ?」

「あ、ああ……」


 オカマサも仁王立ちして「ごおおおっ!!」と気合を入れると、確かに大量に溢れるような凄まじいオーラが全身から噴き上げていく!

 身が軽い! 心も軽い! 晴れ晴れとしたかのようだ!


「生まれ変わった気分だぜっ!! ごははははっ!!」


 二人して全裸なのでタマ○ンブラブーラ!



 (のち)創作士(クリエイター)センターで威力値を測定してみた……。

 オカマサの威力値は一六〇〇〇! ドラゴリラの威力値は一八〇〇〇!!

 最初が二九五〇と四一〇〇だったから飛躍的な上昇とも言える。


 まるでナ○ック星の最○老に潜在能力を引き出してもらったかのような気分だ。



「……ってか、ナッセたちと比べるとまだまだ弱い気もするな」

「かまへんかまへん! 万クラスになるだけでもええやん!」


 オカマサはジト目で振り向く。


「入学当時の初期ナッセですら威力値一四〇〇〇だぞ?」

「なんやて!? 嘘やろっ!?」


 そんなに差がないのかとドラゴリラは絶句する。

 ヤマミたちも同じくパワーアップして、ナッセ当人も威力値四〇〇〇〇のマイシに一対一(タイマン)で粘れるほど強くなったらしい。

 勝敗は引き分けだったらしいが三大奥義まで取得してたのには驚かされた。

 それ以降もどんどん成長して通常一〇万というふざけた強さに達した。

 ドラゴリラはゲンナリしながら「まだまだこれから伸ばせばええんや……」とため息。オカマサも頷いて「うむっ! 確かになっ!」と笑う。


「これなら二人でも行けそうだっ!!」

「せやっ!!」


 気分を良くした二人の漢はガッシィィンと手を組み合った。


「この話乗った~~!! 今ここで『新・無頼漢(スリー)』結成決定~~~~っ!!!」

(勢い)



 ────(しょう)()りもなく三度『洞窟(ダンジョン)』へ突入!


「ごおおおおおおっ!!」

「うほおおおおおっ!!」


 二人は猛るほどのオーラをドンと噴き上げた。

 駆け出したオカマサとドラゴリラはオーラを纏い尾を引きながら、ハイパークミーンの群れに飛び込んで薙ぎ倒していく!

 あの硬いカラさえ、ナイフやゴリラの拳で容易に貫き、切り裂き、粉砕していく。


「ピギィッ!」「ピピピーッ!!」「ピギャウウ!」「ピギー!」


 以前なら先制しないと倒せなかったのに、今は容易に蹂躙(じゅうりん)できていた。

 例え、エンドレスのカラによる回転体当たりもドラゴリラの膂力(りょりょく)で真っ向から止めれるし、オカマサの蹴りでぶっ飛ぶ。


 二人が手を重ねて『連動(リンク)』すれば、威力値は共に三〇〇〇〇を越える!!

 更に燃え上がるバーニングオーラは熱々(アツアツ)だぜっ!


双漢(そうかん)殺陣進撃(さつじんしんげき)────ッ!!!」


 数十体もの大勢のモンスターを一気呵成(いっきかせい)で八つ裂き! 爽快(そうかい)だ!

 ここの『洞窟(ダンジョン)』では敵はいない。

 超人になるっていうのは悪くない気分だ。頑丈な体で銃弾をも弾き、格闘だけでも近代兵器並だ。


「ごおっ! 熱血弾子(バーニングダンシ)っ!!」


 ドゴーンッ!!


 掌から気弾を撃てば、ミサイル爆撃のような爆発で無数のモンスターが消し飛ぶ。

 驚く程の威力に自身も驚きつつ、感嘆を漏らす。


「おお……! よし!」


 ナッセたちが拳銃やバズーカを持たない理由が分かる。

 通常の銃火器は一定の性能でしか発揮できないものの、普通の人にとっては凶悪なほどに脅威。しかし超人になれば()したる脅威でもなくなる。

 しかもだ、超人はレベルアップしていけばドンドン強さが飛躍的に上がっていく。


 むしろ銃より弓の方が恩恵を受けやすいだろう。耐え切れる材質が必要だが。

 それにしたって、万クラスの威力値を出せるレベルなら、資源を食う銃火器に頼る理由はなくなる。弾丸も使いきりの爆弾も要らない。

 それに重い銃火器をわざわざ抱えなくてもいい。


「もう銃火器とはオサラバかな」




 夕日のように(だいだい)(にじ)んでいる安全地帯(セーフティゾーン)で、オカマサとドラゴリラはスッキリした気分でテントを組み立てていた。

 そして完成した後に、レトルトのカレーを二人で食べた。

 しんみりと暖かい味が口から喉へと流れていって、ホッとする。


「なぁ? オカマサ」

「なんだい?」

万々(バンバン)ジュウいたやろ? あの銃はどうなん?」


 既に食い終えて空になった皿を置いたドラゴリラが聞いてくる。

 オカマサは首を横に振る。


「あの銃火器はソォロモォーン777柱による特注の武器からなるものだ」


 この後も説明しておくと、持ち主のレベルに合わせてオーダーメイドされる武器だ。もちろん普通の人間は扱えない。もし使えば撃った方が強烈な反動でブッ飛ぶ。最悪死ぬ。

 人間が生身で戦車並の砲撃をするにも等しいからだ。

 ジュウの身体が戦車並みに頑強だからこそ、普通に射撃してるように見えるだけだ。


「そうなんやね。じゃあ同じように作ってもらえば……」

「同じようにできないか、と言えば無理だね。あちらは馬鹿にならない高額で支給される特注品ばかりだからな。俺たちにそんな金銭的余裕はない」

「せやった……」


 オカマサも食べ終えたか、空になった皿を置く。


「得物で殴ったり気弾で遠距離攻撃できるように、攻撃方法をシフトした方がいい」

「せやな! 超人になるのって、ええもんやね」

「ああ! 気分爽快だっ!」


 深夜まで楽しげに語らい合い、最後にテントでアナホルした後に就寝す。(おい)

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