106話「全国大会 ~超激戦だぞ!②」
仮想世界の舞台は、荒廃した高層ビル群だ!?
まるで某世紀末漫画みてーに、ボロボロのビルが多く、アスファルト道路も亀裂が多くて部分的に剥がれてるのもある。歩道のタイルも同じように荒れてる。草木があちこち生えている。
そして不気味に静寂する雰囲気で、もう人類は滅んでいるって感じがするぞ!
オレ、ヤマミ、マイシ、カレン、チササが魔法陣からシュパーンと出現だぞ!
すぐさま『察知』を張って対戦相手の位置を把握! 振り向けばジャキガン学院が遠くの高層ビルの上にいたぞ!
ヤマミと手を合わせ『連動』して、共に気力漲らせた!
相手は連覇もしている優勝校! 一気にやっちまうしかねぇッ!!
「行くぞ!! ヤマミ!」「ええ!!」
オレは太陽の剣を、ヤマミは魔法少女化して杖から刃を出し────!
共に太陽を模した風車を切っ先に具現化! そして高速回転! 周囲に旋風がブオオオオオッと吹き荒れる!!
カレンとチササは、そんな二人の息ピッタリにビックリ!
「えっ!? ちょっ! 待てーァ!!?」
一方、ジャキガン学院チームもビルの上で出現し、マジンガは不敵に笑う。
あのカレンが現れたからには滾るような激戦を期待しているが故である。他は頭数合わせでしかないと思いつつ────……。
「フン! 先に有象無象どもを屠ってやるか」
「……好きにしろ」
ジャオウはスッと握りかけの両腕を挙げて、黒炎のエーテルを全身から轟々と燃え盛っていく!
地響きが大きくなっていって、周囲から石飛礫が舞い上がっていく!
『邪凶滅殺拳! 獄炎・黒双龍牙!!』
なんと獰猛に燃え盛る二頭の黒龍がうねりながら上空へ昇り、そして敵を見定めると咆哮を上げながら蛇行しつつ襲いかかる!!
ギャオオオオオオオオンッ!!!
そのとてつもない深淵の闇が窺える双龍に緊張さえ走る!
だが! オレとヤマミは「行っけ────!!」と太陽型風車を撃つ!!
二つの風車は旋風を尾のように引き連れながら、二つの黒龍へ突っ込む!!
そのまま黒龍を切り裂き続けながら突き進む突破力に、ジャオウは見開いて驚愕!
「なに!? 我が闇の獄炎すら散らすだと……!?」
黒龍を完全に吹き飛ばした二つのソレは互い近づきあって、閃光を放つと共にメビウスの輪のような光輪を纏った!
「これが私たちのツープラトン奥義『無限なる回転』ッ!!」
「サンライト・インフィニティドッキング∞ーッ!!」
昂ぶって叫ぶオレたちの気迫に、マジンガたちはビビッと全身に震えが走る!
迫りくる死への忍び寄り! 背筋に恐怖の戦慄がゾワッと沸く!
その限りない刹那の間、マジンガはビキンと『暗黒化身』を発動し、全身の肌が褐色に染まり、髪の毛も白髪に! 爆発的に威圧を増して全力全開モードだ!
「全力で避けろッッ!!」
怒号にも似たマジンガの警告に、ソージ、ウミノ、ジャオウ、カイガンに弾けるような緊張が走った!
同時に三人は飛び退いた! しかしウミノとカイガンは動かない────!
その時、カイガンの額の三つ目がギンと見開かれた!!
黒い瞳孔から放射状に十つの突起が伸びていく!?
逃げ損なった二人に直撃したメビウスの光輪は一気に巨大化して球状を象り、超高速回転は繰り返され続けた!!
それはウミノとカイガンをミキサーにかけるかのように塵へと削り刻んでいく!
ドドドドドドドドドドド……ッ!!
地響きと共に台風かと思うほど吹き荒れる凄まじい旋風!! 最後に噴火のような飛沫を高々と噴き上げた!
明らかにオーバーキルレベルの凶悪なまでの殺傷力がひしひし伝わる!!
「あ、あれは……三大奥義が一つ『無限なる回転』だと!? 今までこんな────……」
さっきまでスカすほどに余裕ぶっていたジャオウも汗を垂らし、戦々恐々していた。
先見したマジンガの警告がなければ、さっきので確実に全滅していただろう。
完全に不意をついてきた大技だ。
「カレンとチササ以外は有象無象の雑魚と思わぬ方がいいみたいだぞ……!」
マジンガはそれでも狂気の笑みでナッセたちを見据える。
ソージ、ジャオウも強敵と改めて認識し、余裕の色を表情から消す。
「ちっ! 勘のいいヤツらだなぞッ!」
意外にもマジンガたちが避けたのを見るや否や、オレは左腕の太陽の大弓を上空へ向けて、太陽のような巨大な光球を轟音響かせて撃ち放つ。ドウ!!
マジンガたちは思わず見上げる! そしてまた死への戦慄が背筋を走った!
「薙ぎ払えーッ!! サンライト・ソーラーデストロイッ!!!」
真上へ撃ち出された灼熱の光球は輝きを増して、一気に爆散するように四方八方へと無数の光線をばら撒いた。
全弾炸裂弾で絨毯爆撃する光線の嵐がドドドドドドドと容赦なく降り注ぐ!
高層ビル群をことごとく爆撃し尽くして粉々に吹き飛ばしていく!
「避けられねぇ範囲攻撃で全滅しろぞ────ッ!!」
「おお!! 今度は全方位無差別攻撃か!?」
「ち、ちょっと待ってくれないですかねー!」
「チッ!」
マジンガ、ソージ、ジャオウ、カイガンは苦い顔を浮かべ、爆撃の嵐を浴びていく!!
「ぐがあああああああああああああっ!!!」
絶叫かと思いきや、その爆撃さえマジンガたちが怒りの形相で迎撃しながら、オレたちへ飛びかかってくるぞ!
被弾して多少はダメージ食ってるだろうが、戦力を削るには至らない!
今度はマイシが息を大きく吸って、背中を後ろへ反る!
「火竜王の爆裂波動砲ッ!!!」
「なッ!?」
一気に全面へ吐き出す灼熱の奔流が扇状に広がって、驚くマジンガたちを飲み込み────!
ズドオオオオオオオオアッ!!
爆発球が膨れ上がって、その余波が周囲の瓦礫を更に吹き散らしていく!
しばし地響きが続くほど破壊が広範囲を蹂躙していく!!
カレンとチササはポカ────ンと口を開けた。
そういやマイシ遅刻してて参加してなかったもんなぁ……。
マイシの視線がキッと動くのを察して、オレも緊張を張り巡らせた!
まだだ! 仕留めてねぇッ!! さすがは連覇優勝は伊達じゃない!!
「しょっぱなから不意打ちとは、焦ってるのだな……?」
なんと最初の奥義で屠ったはずのカイガンが後方にいた!?
オオガかと思わせる程の大柄な体躯の坊主。数珠を手に合掌して両目を閉ざしている。
気配も感じさせず、背後に回っているとは!?
しかし、既に読んでいたヤマミは黒い小人を五人放ち、それぞれ黒筋となって地面を這ってカイガンへ襲いかかる!
「燃え尽きなさい!」
「『転生眼』開眼ッ!!」
カイガンは額の一つ目をカッと見開く! 青い虹彩の中心部である黒い瞳孔から六つの突起が放射状に伸びる!?
カイガンはそのまま黒炎に包まれて「ぐうっ!」っと、呻きながら貪り尽くされていった。ゴゴゴゥ!
「ほう、ジャオウ並の黒炎使いとは恐れ入る!」
ヤマミの後ろで、カイガンが無傷の姿で現れた! え? ウソ??
「残像!? 猛スピードでかわした?」
「ヤマミッ!」
「それより自分の心配ッ!!」
オレは背後から襲いかかる鋭い殺気を感じ取った! ハッ!




