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魔力ゼロの悪役令嬢が、最強の魔女になれたのは、優しい魔王さまの嫁だから  作者: 恋月みりん


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76章〜77章

76.章 第二の男






「アメト…遊ぶな。」





そう言って、見知らぬ男が2人の前に立つ。





新たな刺客、第二の男だった。




いつの間にか、入ってきた、




第二の男は、司祭インベル、つまりアメトを、凝視していた。




「……ルシファー」




司祭インベルは答える。




第二の男の出現に、師匠のカシウスは驚愕した。




『ここで援軍(えんぐん)…?!だと…。』




『ウソだろう……。アリを踏み潰すのに、2体目の象を連れてくる必要がどこにある…!?』




アメトもまた、複雑な顔をする。




「…わかった、急ごう…」




しかも、アメトが従っている様子。




『まさか、アメトより格上なのか?』




魔導士は必死に、他プレーヤーを思い出す。





『ルシファー……?』





『そもそも誰なんだ、コイツ…。





こんな奴…《プレーヤー》にはいなかったはずだ…』





77. 章  決着







「…わかった、急ごう…」





司祭インベルが第二の男にこう言うと、



殺意が一段上がるように、膨大な魔力をまとう。





その魔力は実体を持ち、さながら輝く天使の羽の様に、司祭の背後に(かたち)づくられる。



そうして、司祭は空中にフワリと浮かんだ。




最上級魔族ともなると、膨大な魔力を身にまとわせ、この様なことですら容易(ようい)に可能なのだった。



─本気になったインベルは、目つき顔つき共に、正に魔族そのもので、まるで別人だった。




彼の周りは、冷気が渦を巻きながら、凍りつき、空気中の水分が凍りはじめた。




「嘆く、必要はない…」




「どうせ、プレーヤーは皆殺しだ…」





屋敷の建材である、漆喰や木材は凍裂(とうれつ)を起こして瓦解し始めた。




壁から床まで凍りつき、室内であるはずなのに、ダイヤモンドダストが吹き荒れた。




「悲しみも、骨も凍る」





温度が低くなり過ぎて、室内にプラズマが発生しはじめる。



魔導士は、異次元の超常現象を前に考える。




『アメトの能力…。



コレを見るのは2度目…』



つまりそれは、ハルトの封印のとき、だけだった。




司祭が静かに、口を開く。






「……四…五…九…六…七………絶対零度……」









あとがき


「面白かった!」


「続きが気になる、読みたい!」


「今後どうなるの!!」


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