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第二百二十五話【階段での攻防】

 瑠璃が月たちと合流して数分後。

 エレベーターを使用できない町の住民たちが、非常階段を上がってきた。


 刹那と朝霧が魔法銃、月が攻撃魔法を使用して迎撃していく。


 相手は大量の人数がいるにもかかわらず、二、三人ずつが顔を出すように銃を撃ってきているため数の不利はない。



 お互いに姿を隠しながら攻撃しているおかげで、被害が出ないまま数分が経過した頃。


「まずいな……このままだと自分たちのMPが先に尽きることになりそうだ」


 朝霧が魔法銃で敵をけん制しながらつぶやいた。

 刹那と月も同意見らしく、難しい表情で頷く。


 とその時、全身に巨大な鎧を纏っているやつが飛び出してきた。

 相手はこちらの攻撃をものともせず近づいてくる。


「っ、瑠璃さんお願いします!」


「おう、任せとけ」


 瑠璃は勢いよく飛び出し、相手の顔面をぶん殴った。

 鈍い音が響くとともに金属の面がへこみ、相手が階下へと吹き飛ぶ。

 そしてすぐに廊下へと戻ってきた。


「お疲れ様です、やっぱり瑠璃さんは強いですね」


「本当ならあいつを盾にしながら暴れてもいいんだが……あまり人間は殺したくないんだよな」


 さすがに人数が多いと手加減はできないのだろう。


「あー、それはわかるかも。わたしも人間の死体は見たくないもん」


 刹那が瑠璃の意見に同意した。

 朝霧は頷きつつ、


「自分もなるべく無駄な殺生は避けたいが……このままだとジリ貧だぞ」


「そうだな……銃撃の頻度を下げて、あいつらをちょっとずつ突撃させてくれ。そうすれば俺が手加減してぶっ飛ばすことができる」


「……やってみよう」


 瑠璃の言う通りに三人が攻撃のペースを落とすと、敵は今がチャンスと言わんばかりにまとまって階段を駆け上がってきた。

 そのタイミングで三人は攻撃を再開して後ろのやつらを足止めする。


「瑠璃さん、きましたよっ!」


「おう!」


 瑠璃は素早く敵に接近し、先頭の男性のみぞおちを殴った。

 相手はそれぞれ銃を放ったりナイフを振り回してくるが、凄まじい体捌きによって躱していく。


 事実、生まれつき戦闘センスが高くて、数えきれないほどの修羅場をくぐってきた瑠璃にとって、この程度の攻撃を避けるのは簡単なことだった。


 無傷で五人を気絶させた瑠璃は、敵からの銃弾が届くよりも先に廊下へと戻った。


 その後、もう一度同じ手でおびき寄せようとするも、さすがに学習したらしく誰一人として近づいてこようとはしない。

 瑠璃個人のことを強敵だと認識したようだ。


 それから間もなく攻撃の手が止まり、お互いに硬直状態となった。


「えっと……どうしますか?」


 月の問いかけに、瑠璃はドアのほうへ視線を向けつつ、


「とりあえず今輪廻がパソコンで情報収集をしているから、連絡がくるまで待とう」


 その直後、タイミングよくスマホの着信が鳴った。

 瑠璃は「おっ」と声を上げてスマホを耳に当てる。


「もしもし」


『あっ、もしもし。ちょっとお願いがあるんだけど、エレベーターの電源を落とせそうだから、ノヴァくんたちを最上階に呼んでもらっていい? そうすれば戦力が増えるでしょ』


「それは助かる」


『あと今、町長とメイドが建物の外に出たから、なるべく早くそいつらを処理して追いかけたほうがいいかも。何を仕出かすかわからないしね』


「確かに……」


『じゃあ私は引き続き街の情報を漁ってみるから』


 その言葉を最後に通話が終了した。

 瑠璃はスマホをしまいながら、


「おい、誰かエレベーターのボタンを押してきてくれ」


「輪廻さんからの指示ですか?」と月。


「ああ、電源を落としてエレベーターを使用不可能にできるらしいから、ノヴァたちを最上階に呼べって」


「ならわたしが行ってくるよ! 瑠璃さんは牽制のためにいたほうがいいし」


 そう言って刹那が動き出した。

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