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第一話【冒険者ギルド】

 セカンドステージのラスボスを瞬殺した瑠璃たちは、秋葉原のダンジョン入り口前へとワープさせられた。


 太陽が真上に存在しているため、どうやら今は真昼らしい。

 

 二人は同時に背伸びをする。


「いやー、久しぶりに外へ出た気がするぞ」


「ですねぇ」


「で早速だけど、その団長とやらはどこにいるんだ?」


「えっと、これから一緒に冒険者ギルドまできてもらえますか? おそらく受付嬢に聞けば、天神ノ峰団の人たちが今どこにいるのか教えてもらえるでしょうし」


「おう」


 そんな会話をして二人は歩き出す。

 

  ◆ ◇ ◆


 瑠璃と月がワープしてきた瞬間を、たまたま遠くから目撃していた二人の男性が目を合わせる。


「おい、さっきの二人。突然現れなかったか?」


「ああ俺も見ていたぞ。……ワープか?」


「そういえばダンジョンの最下層へたどり着くと、地上にワープさせられるという情報を耳にしたことがあるけど、新たにファーストステージかセカンドステージをクリアした冒険者なんじゃないのか?」


「いや、あの装備では無理だろ。だって二人とも布の服だったし」


「まあ……それなら見間違い、かな?」


「見間違いだろうな」


 そんな会話をしつつ、彼らはファーストステージへと入っていった。


  ◆ ◇ ◆

 

 立派な四階建ての冒険者ギルド。

 

 なかはたくさんの冒険者で賑わっており、机で報酬を分け合っている者、掲示板のクエストを見ている者、受付譲とやり取りをしている者など、さまざまだ。

 

「初めてきたけどすごい所だな」


 瑠璃がつぶやいた。


「でしょ? 私も天神ノ峰団として活動している時は、よく利用してました」


「へぇ」


「あ! あそこに立っている受付嬢は、私と仲がいいんです。行きましょう」

 

 そう言って彼の手を引く月。

 

「おい、引っ張らなくてもついていくって」


 受付前に移動すると、ショートカットヘアーの若い受付嬢が先に口を開いた。

 

「あっ! 鳳蝶さんじゃないですか!! レベルランキングの第二位になっていたんで、生きていたのは知っていたんですけど、だいぶ前に転移系の罠に嵌まったって聞いて心配してたんですよ」


「まあ、この人のおかげでなんとか助かりました」


 月が瑠璃を指さして答えた。


「とにかく無事でよかったです! 他の団員さんたちもずっと心配していましたよ?」


「えっといきなりで悪いんですけど、今日はその団員たちについて聞きにきました。しばらくみんなのレベルが上がってないみたいですけど、今どこにいますか?」


 もしかすると自分が罠に嵌ったせいで責任を感じ、団員全員がダンジョンから身を引いてしまったのでは? と月は前から疑問に思っていた。


「それが聞いてくださいよ。天神ノ峰団の皆さんは、サードステージに挑戦しに行って以降、もう何年も帰ってきてないんです」


「えっ?」


「実はあの人たちがセカンドステージを初めてクリアした後、しばらくレベル上げに励んで、万全の状態でサードステージの階段を下りていったんですけど……それ以来誰も目撃してなくて」


「つまりダンジョンのなかに閉じ込められているってことですか?」


「はい。レベルランキングを見る限り生きてはいるみたいなので、その可能性が高いかと」


「じゃあさっさと会いに行くか」


「ですね」


 瑠璃の言葉に、迷うことなく頷く月。

 

「えっ、二人とも今帰ってきたばかりですよね? もう行くんですか!? しかも天神ノ峰団ですら帰ってこられないようなサードステージに。……たとえ鳳蝶さんのレベルがずば抜けて高くても、二人で挑むのは無茶だと思います。そういえば隣のあなたのことも何も聞いてないですし、えっと、その……」


「……」


 瑠璃は無言で踵を返して歩き出した。

 

「えっと、彼せっかちだからごめんなさい」


 そう言って月は彼の後を追う。

 

「ちょ……えぇ~」


 受付嬢はただ口を開けて見つめることしかできなかった。

 

 

 

 

 その後ダンジョンの入り口が密集している場所に戻り、新しく増えていた階段を下りていくと、やはりクリスタルがあった。

 

「行くか」


「はい」


 短くそう会話をし、二人は同時にクリスタルに触れた。

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― 新着の感想 ―
[一言] ただひたすら体臭が気になる
[良い点] 亜空間にいたからアナウンスも聞こえなかったのかな
[一言] ダンジョン内はアナウンスなしなんですね?もしかして私が見逃しただけですか? 更新お疲れ様です。
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