187話 うれし涙
【☆★おしらせ★☆】
あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
みちるの部屋にて、由梨枝、アリッサ、芽依が集まっている。
みちるは由梨枝たちに、再度問う。
「ほんとうに、アタシが勇太と結婚していいの?」
みちるは、不安だった。
勇太の女たちが、実はみちると勇太との結婚に納得いってないんじゃないかと……。
「いい!」
「ええ」
「どうぞどうぞ」
……三人の答えは、勇太を交えて話した時と同じだった。
だが、勇太を振ってからネガティブ思考な彼女は、どうにも、信じられないでいる。
「いいのよ、遠慮しなくて。勇太がいないんだし。言いたいこと、言っちゃってさ」
みちるがしでかしたことを、勇太の女たちはみな知ってる。
特にアリッサは、みちるの勇太に対して行った酷いことを、長い間ずっと許せないでいた。しかし……。
「うーん、特にないかなぁ」
「……ワタシは、一つだけあります」
やっぱり、とみちるは身構える。
アリッサは近づいてくると、優しく、その手を包み込んできた。
「そんな風に、悲しそうな顔をしないで、ミチル」
「アリッサ……」
「せっかく好きな人と、永遠に結ばれるんじゃないですか。もっと笑って、ね?」
……アリッサはどうやら、みちるへもう、悪感情を、完全に抱いていないようだった。
自分と勇太が結ばれることを、誰よりも強く望んでいた彼女が。
よりにもよって、勇太を振った女を、応援しようとしてる。
「どうして、そんな風に応援してくれるの?」
純粋に不思議で、みちるはアリッサに尋ねる。
「みんなで暮らしているうちに、気づいたからです。あなたは、悪い人じゃないって」
由梨枝の提案で始まった、ハーレム同棲生活。
みんなで暮らすうちに、アリッサは、みちるのいいところを実感したようだ。
「あなたは、ユータさんのそばにずっといて、彼を支えることができる女」
「それは……あんたも、できるでしょ? それに、アタシはクリエイターじゃないし……。クリエイティブな悩みについては、何もしてやれないし」
するとアリッサは「そこですよ」という。
「あなただけは、創作に何も関わっていない。だからこそ、ユータさんの癒しとなりえるのです」
みちるは、普通の女の子だ。
創作に携わっていない。ほかの女子はみな、彼とは仕事仲間でもあるのだ。
仕事という、神作家というフィルターを、通して、勇太を見てしまうのだ。
でも、みちるにはそれがない。
ありのままの勇太を見て、あるがままの彼を受け止められる、唯一の存在。
「それが、あなた。あなただけは、神作家ではなく、上松勇太として接することができる」
「…………」
「それにワタシもユリエも、忙しすぎて、ユータさんのおそばにいつもいられないし。一番長く一緒にいられるのは、あなただけ。あなたはユータさんのお嫁さんに、一番ぴったりの存在なのですよ」
……自分を嫌っていた存在が、こんな風に、みちるを褒めてくれるなんて。
みちるは嬉しくて、涙を流す。
「みちるん、泣いちゃだめだよ!」
「そうですよ。ほら、涙をふいて」
由梨枝とアリッサが、みちるを慰める。
その様子を後ろで、芽依は見守っていた。
「あ、アタシ……ほんとに、勇太の、お嫁さんになって、いいの?」
「「いいよっ」」
「あり、ありが……ふぇーん……」
二人に認められたことが、本当にうれしくて、みちるはうれし涙をいつまでも流すのだった。
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