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【完結】高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い  作者: 茨木野
第4章

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161話 神でした


 クリスマス、実家に帰って戻ってきた。


「……ユータさん」

「アリッサ! 熱はどう?」


 リビングにパジャマ姿のアリッサが現れる。

 僕が立ち上がって彼女のそばまでやってくる。


 血色も……うん、良くなってる!


「……おかげさまで、完全復活です♡」

「よかったぁ~……」


 ただの風邪だって聞いてはいたけど、心配だったもん。

 元気になってくれて良かった。


「……ユータさんのおかげです♡」

「って、アリッサ。どういうこと? 勇太のおかげって」


 みちるが水入りコップを持ってきて、アリッサに手渡す。

 水分補給しろってことかな。面倒見いいなぁ。


「……ユータさんがデジマス、連続更新してくださったので」

「え!? うそぉお!」


 みちるが慌ててスマホを取り出して、なろうのページを確認してる。


「ほんとだ! しかも一章分、10万文字も!? あれ、今日の分の更新ってもうしてなかった?」

「そうだね」


 と、そのときである。


「ゆーくん、たっだいまー!」

「芽衣さん! おかえり」


 担当編集で、年上カノジョの佐久平さくだいら 芽衣さんがやってきた。


「もー!  ゆーくん! デジマス新章読んだわよー! もー、なんて素晴らしいお話書いてくれるのよう!」


 編集の芽衣さんも満足いただけるクオリティになってたようだ。

 良かったぁ。


「しっかしゆーくん、いつの間にあんな書きためしてたの? 一章分なんて」

「え? 書きためなんてしてないですよ」

「「「え……?」」」


 あれ、みんなどうしたんだろう?

 すると仰向けに寝ていたこうちゃんが、僕を見て言う。


『あー、かみにーさまがひさびさに、なろう主人公しとるどー』


 ロシア語でなんかいってるけど、多分意味は無い。


『みんな覚えてる? この神、神作家なんやで?』


 僕は芽衣さんたちに言う。


「別に書きためなんてしてないよ?」

「え、え? じゃ、じゃああんた、今朝の更新書いた後に、一章分書いたの!? 一日で!?」

「ううん」

「どういうこと!?」


 どういうことって……。


「アリッサが風邪引いたのが判明して、実家に行くことになったじゃん。起きたアリッサがひましないように、書いたの。実家行ってる間に」

「「「は……?」」」



 あれぇ、これでも理解できないのかな……?


「ゆ、勇太って……たしか、実家行ってたのって、1時間くらいだったよね?」

「そうだね」

「1時間で一章分10万文字書いたの!?」

「ううん」

「どういうことなんだってばよ!!!!!!」


 みちるが頭を抱えてしまう。

 ええー……っと。



「だから、僕んちから、実家に行くまでの道すがらだよ」

「「「…………」」」


 あれぇ? 

 なんで絶句してるんだろう……?


『説明しよう。かみにーさまは、自分が尋常じゃない執筆力・執筆スピードを持ってるのに、それを普通だと思ってる、いわゆる無自覚最強系主人公(ラブコメ主人公)なのだ!』

「え、え、で、でも実家からうちって10分もかからない距離にあるわよね……?」


 え……?


「うん、10分もあれば、ウェブ小説なら、10万文字くらい書けるよね? 書籍一冊分くらい」

「「「かけないよ……!!!!!!! どうやってかいたのそもそも!」」」

「スマホでちょちょいと」


 左手にスマホ持って、メモ帳を立ち上げて、片手でフリック入力しただけなんだけど……。


『かみにーさま、まさか前までのエピソード中、ずっと左手でスマホいじって執筆してたの? どんな叙述トリックだよ! 誰も気づかねえよ!』

「いやぁ、フリック入力って予測変換使えるから、キーボードよりも早く打てるねえ」

『ひとりだけファンタジーなんだよなぁ、存在が』


 あれれ?

 みんな絶句してる……。どうしたんだろう。


『みんなついてきてる? これがかみにーさまよ? この作品のタイトルにも入ってるやろ? 神って。神ならこれくらいできて当然ぞ?』


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★新連載です★



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『キャンピングカーではじめる、追放聖女の気ままな異世界旅行』

― 新着の感想 ―
[一言] 10分で10万文字は人間の限界軽く越えてるでしょ。 さすが神にーさま。10分の1でも異次元の領域で本当に羨ましい。
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