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【完結】高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い  作者: 茨木野
第4章

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157話 上松家でのやりとり



 僕はこうちゃんと一緒に、実家の上松あげまつ家にきている。

 そこには妹の詩子のカレシ、聡太そうた君もいた。


 リビングにて。


「あら、ゆーちゃんおかえり~♡」

「母さん、ただいま」


 いつもニコニコ顔の母さんが、僕らのもとへやってくる。


「あらこうちゃんも、こんにちは」

『こ、コニチワ……』


 こうちゃんが借りてきた猫のようになる。

 僕の後ろに隠れて、ぷるぷる震えていた。


「みさやま先生、なんで震えてんの? あんた人見知りキャラじゃないでしょ?」


 聡太そうた君ずばっというなぁ。


『息子よ、知らないのか。この姑さん、クソ恐いんだぞ?』


 こうちゃんがまたロシア語で聡太そうた君と会話している。

 いいなぁ、僕ももっとしゃべれるようになりたい。


「恐い?」

『般若なんだぞ、このお方。ゆーもこの家に嫁ぐんだったら、覚えておくのだ。この上松家の真のボスが誰かを……』


 と、そこへ。


「うおーー! ゆーたぁ……! お帰り~!」

「父さん」


 眼鏡をかけたこの人が、僕の父さん。上松あげまつ 庄司。

 今、SRっていうラノベレーベルの編集長をやっている。


最近上松あげまつパパの出番なかったね。ギャルでも窓際でもVTuberでも』

「うひょぉおー! みさやまこうちゃん先生じゃあないですかぁー!」


 父さんはいわゆるオタクなので、こういう業界の有名人は好きなのである。

 こうちゃんが、ぴゃっ、と僕の後ろに隠れた。


『こうちゃんこういう厄介オタク苦手……』

「先生も上松家に嫁ぐんだから、相手の父親厄介オタクとか言っちゃだめじゃね?」

『こら息子! そんなストレートに言うな!』


 父さんが「わはは」と笑って言う。


「厄介オタク上等! ぼくは誇り高きクソオタクだからね! って、うぉおお! ワインの兄貴の中の人まできてるじゃーん! うっひょひょ~~~~~~~~~~~~~! サインぷりーず!」


 ああもう、父さん……

 そんな風にやってると……。


「あなた♡」


 母さんが微笑んだ状態で……。

 

「腹と股間ガード!」


 父さんが内股になって、なおかつ自分のみぞおちを手でガードする。


「わはっはあ! どうだ母さん! これでぼくを倒すことは……」

「黙れ」


 ぼぐぅう!

 母さんの腹パンが……父さんのみぞおちに炸裂する!


「ま、まさか……ガードの上から……攻撃する……なんて……」


 どさ……!

 倒れ伏す父さん。


 ガードの上から強烈な一撃を加えた母さんが……にっこりと笑う。


「せっかくゆーちゃんもきたことだし、5人で仲良くお茶しましょ~♡」

「「あ、はい……」」


 僕、こうちゃん、詩子、聡太そうた君、そして母さんの五人ってことか……。

 父さん……家長なのに……


 

せつさん相変わらず庄司しょうじさんのこと好きなんすね」

『ふぁ!? おま……息子。この惨劇を見てナニを馬鹿なことを!』


 こうちゃん驚いてるけど。

 あ、聡太そうた君ちゃんとわかってるんだ。


 これ、母さんなりの愛情表現……ていうか。

 愛情があるからこんなふうに、遠慮無く父さんにツッコミを入れるんだってことに。


「いや、どうでもよかったら、訂正ツッコミなんてしなくないです?」

「そうそう、そのとおりだよ。ね、母さん?」


 すると母さんはニコニコしながら、耳を赤くして、キッチンに戻っていった。


『息子すげえな。恐い物知らずかよ』

「え、なんでそうなるの?」

『恐れ知らずの男だなぁ』


 すると詩子が笑うと、「お母さん手伝ってくるねー」とキッチンへと向かう。


「あ、俺も手伝うよ」


 聡太そうた君がそういうが、詩子が微笑みながら首を振る。


「いいよ、ここはあたしの家なんだし。お客さんはくつろいでて」

「そっか。あんがとな」


 一方でこうちゃんは笑うと、


『じゃあこうちゃんはソファでティアキンしてるから、かみにーさま、お茶の用意ができたら呼んでね』といってリビングのソファに座って寝そべる。


 こうちゃん……。


『え、ヒロインとしての格が詩子とこうちゃんとで違いすぎる? HAHA! 少なくとも神作家時空では、こうちゃんメインヒロインなんですけど!』

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『キャンピングカーではじめる、追放聖女の気ままな異世界旅行』

― 新着の感想 ―
[一言] >少なくとも神作家時空では、こうちゃんメインヒロインなんですけど! などとペットが訳の分からない供述をしており
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