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【完結】高校生WEB作家のモテ生活 「あんたが神作家なわけないでしょ」と僕を振った幼馴染が後悔してるけどもう遅い  作者: 茨木野
第4章

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156話 妹とカレシ



 クリスマスの夜、僕はこうちゃんと一緒に、実家の方へ向かっていた。

 母さんから、ケーキ作ったから取りに来てと言われたのだ。


『みんな聞いてくれ……ついにこうちゃん、漫画デビューします!』


 僕の隣を、ダウンジャケットを着込んだモコモコのこうちゃんが歩いてる。


『神作家はコミカライズやってて、ヤングガンガンで連載中! そして! ついに! 連載開始から1年が経過した今! こうちゃんがやーっと出番回ってきたんですぅう!』


 こうちゃんがバッ、と両手を挙げている。

 ロシア語でつぶやいてるから多分意味は無い。


「こうちゃん、寒くない?」

『漫画になったみさやまこうを、ぜひ見て欲しい。ヤングガンガンを買おう、それか、マンガUPでも連載してるから、そっちをチェケラ!』


 まあ多分寒くはないんだろう。 

 僕の実家、上松家は、家から歩いて徒歩数分のところにある。


「ただいまー」

「あれ、勇太さん?」


 2階から、見知った顔が降りてきた。

 あら。


聡太そうた君じゃない」


 詩子のカレシ、塩尻 聡太そうた君だ。

 すこしぬぼっとした顔つきに、寝癖が目立つ髪の毛。


 背は僕よりやや高い。


『描写が細かいのは、イラストレーターさんからキャラデザがきたからやで。VTuber、そのうち書籍版でるから、みんなよろしくな!』

「あ、みさやま先生もいたの?」

「こうちゃん、ヒロイン、ですからな」


 ふふん、どやぁ……とこうちゃんが胸を張る。

 仲良いなこの子ら。


 ああ、そういえば、聡太そうた君VTuberなんだっけ。

 こうちゃんがそのママなんだってさ(ガワを書いたイラストレーターのことを言う)。


聡太そうた君、どうしているの?」

「詩子を……」

「そーちゃんっ!」


 詩子が赤い顔をして、2階から降りてきた。

 聡太そうた君の口元を手で塞ぐ。


「お兄ちゃんに言わなくて良いからっ」

「もが……いやでも……将来はお義兄さんなんだし……」

「いいから! もうっ! そーちゃんはほんと、なんでもしゃべるんだから! そこが駄目だっていつも言ってるでしょ!」

「そっかー、すまんすまん」


 ふふふ。

 詩子、あんなに楽しそうにしてる。


 詩子って結構人見知りするタイプだからね。

 あんな風に誰かと気安く接することって、ないんだよ。珍しいんだよなぁ。


 だから、仲良くしてくれてる、聡太そうた君にはとても感謝してるんだ。

『VTuber時空より、1ヶ月と半くらいの時間軸でお送りしています』

「こうちゃん、あいさつは?」

「よ、息子」


 しゅたっ、とこうちゃんが手を上げる。

「おっす、先生。仕事はちゃんとしてる?」

『このみさやまこうを馬鹿にするな! ちゃんとティアキンやってるぞ!』

「それゲームでしょ……ちゃんと仕事しないと鬼編集に怒られるんじゃ無いの?」

「ふぐぅう……」


 鬼編集……?


「え、聡太そうた君だれのこと?」

「勇太さんと一緒に住んでいる、編集のひとですよ。先生、俺にたまに愚痴ってくるんです」

「こうちゃん……芽衣さんの悪口いっちゃだめでしょ?」


 するとこうちゃんは、ふけもしないのに口笛を吹きながらそっぽむく。

 まったく……。


「あとで芽衣さんに報告するからね」

『やめろぉお! 殺す気かぁ!』

「用事が済んだらすぐに戻って仕事だよ。こうちゃんまだいっぱい仕事抱えてるんだから」

「のぉおおおおおおおおおおおお!」


 やれやれだ……。

 聡太そうた君も、そして詩子も笑っていた。


 うん、ふたりはほんとに仲良しだなぁ。

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★新連載です★



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『キャンピングカーではじめる、追放聖女の気ままな異世界旅行』

― 新着の感想 ―
[一言] そうだ、卑しいキャラのコウちゃん徐々冬コミの 追い込みがヤバくない? 何時までも印刷所を待たせてると 社長さんに怒られるよ? いくら昔と違って刷版がデジタルで落とせても 校正作業が有るんだか…
[良い点] ほんわかV枠カップル [一言] 一瞬実家なの読み飛ばして『なんでこっちにカップルが?』ってなりましたw まとめて見ようと思って置いてたから久しぶりにみましたね…アッチハワリトイガイタクナル…
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