136話 彼氏の変化に戸惑う幼なじみ
上松勇太の幼なじみ、大桑みちる。
勇太から告げられた、新しい女をハーレムに加える宣言。
みちるは許容できなくて、一人で考える時間が欲しいと、部屋にこもってしまった。
「はぁ……」
部屋にひとりでいる。
ベッドに三角座りしながら、大きくため息をついた……。
「いや、なんなのよ! それ! もう! もう! 勇太の馬鹿馬鹿ばかー!」
ぼすぼすぼす! とみちるがベッドを叩く。
「ただでさえ、女が多いのに! これ以上増やしてどーすんのよ! あ~~~~~~~~~!」
正直今の状況も、みちるは完全に受け入れたわけじゃない。
「ここは日本なのよ! ファンタジー世界じゃないのよ……もう……なのに……もう……」
勇太が新しい女を作った。まあそれは、しょうがない。
彼は優しく、お金がある。女が引かれてしまうのはわかる。わかる、けど……。
それを許容できるかはまた別問題だった。
「……アタシに、魅力が無いのかな」
ふとそんな弱音を吐いてしまう。
女を増やすということは、つまり、今の自分が彼の心をと、自分だけに留めておくことができていないことの証左に思えてしまう。
自分がかわいくないせいで、新しい女を作られてしまうんじゃないか。
そんな、自責の念にかられてしまう……。
そのときだ。
「みちる、入っても良い?」




