131話 惑う心
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あとがきに、
とても大切なお知らせが書いてあります。
最後まで読んでくださると嬉しいです。
勇太の担当編集、佐久平 芽衣はひとり、ベッドの上で考えている。
今後の、身の振り方について。
「…………」
彼女は今、分岐点に立っていた。
休職して実家に帰る道と、このまま東京に残って仕事をする道。
このところ、その二つの道、どちらに進もうかとずっと頭を悩ませていた。
雑念を振り払うためにがむしゃらに働いて、結果倒れてしまったけれども。
「はぁ……」
以前は、結論が出せずにいた。
けれど今は……違った。
「……よしっ」
芽衣は携帯を取り出すと、ラインで通話をする。
「あ、うん……。お母さん? うん……あたし」
電話の相手は自分の母親だ。
芽衣は意を決したように言う。
「ほら、仕事やめて長野に帰るかもって話したでしょ……。ごめん。あたし……ここに残ることした」
芽衣のまなざしに迷いはない。
その瞳には固い決意と……そして、【彼】への思いがあった。
「やっぱり、ここでしたいことがあるから。あの子を……ずっと支えてきたいって、そう思ったから、かな」
あの子とは、言うまでもなく勇太であった。
彼を思うと、その頬に、朱が指していたのは言うまでもない。
「!? ええ、うん……まあ。好き、かな。あ、でもほら、相手年下だし、モテモテだしで……ええ!? 孫! 気が早いよ!」
そう……芽衣が東京に居残ることになった最大の理由は、神作家、勇太の存在である。
だが、彼が神作家だから、ではない。彼に申し訳ないから……でも、ない。
カミマツではなく、上松勇太のそばに、芽衣がいたいと強く思ったのだ。
「ばあちゃんには……ごめんって……え、そもそも帰ってきて欲しいって思ってないって? ああ、そう……。そうなんだ……うん。わかった。じゃあね、年末には帰るから」
電話を切って、芽衣が深々と息をつく。
これで、いい。
いや、これがいいんだ。
自分の選んだ道だから。
「あのー……」
「ひょぇえあああああああああ!」
部屋の入り口には……上松勇太が、気まずそうな顔をして立っていた。
「き、聞いてた……?」
「あ、はい……」
芽衣は顔を真っ赤にして、ベッドに顔を突っ伏したのだった。
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タイトルは、
『【連載版】Sランク勇者パーティを追放されたネクロマンサー、実は世界最強~急に攻略がうまくいかなくなった? いや俺がいなくなったらおまえらを強くしてた勇者の守護霊も消えて弱体化すると説明済みなはずだが?』
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