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84話 これからの行動

連日投稿二日目!!


『―――最後に話せて満足だったか?』


『あぁ。あいつ等はあっちと全く変わっていなくて安心した。それにこっちの奴等(・・・・・)だったら、希望はあるかもしれねぇな。』


『そうか。わざわざありがとう、■■■。』


『気にしないでくれ。そっちも役目は果たしてくれたんだよな?』


『あぁ。私の出来る事はやった、後は彼らに望むとしよう。』


『―――そうだな。そんじゃあ後は頼むぜ、白崎零。』



**********



「――――んん……ここは?」


零は目を覚まして周囲を確認したら、カーテン越しだが微かに薬品とコーヒーの匂いがしてきて、ここが保健室だとわかり、ゆっくりと体を起き上がらせた。


(―――俺は……どれくらい眠っていたんだ?)


そう思い近くにあった時計を見たら午後5時を回っており、俺はどうやら5時間近く眠っていたみたいだった。

起きたばかりか、まだ少しふらつきながらも何とか立って、ベッドを覆うかのようにあったカーテンを少し開けた。


「――! 零君、気がついたのね!」


真莉亜は俺がカーテンから覗いているのに気付いて、飲んでたコーヒーをテーブルに置いてから俺に近づき、支えるかのように抱きついてきた。


「よかった。無事でホントによかった。」


「――――ごめんな。こんな事は二度とないようにしてたけど、またお前を悲しませる事をしてしまったな。」


「ううん、零君は悪くないわ。私も零君を助けに行かなかったのが悪いから、零君は何も悪くないわ。」


「そうか。ならお互いにこれで仲直りしようか。」


「―――うん。」


俺が真莉亜を抱きしめつつ頭を撫でて、真莉亜は俺を抱きしめるという形でお互いを慰め合いながら、しばらくそのままの状態でいた。

俺もイラついて単独でクラッシュと一対一(タイマン)してまったのが悪いし、何よりアイツがあんな物を持っていると思っていなかったからこそ、今回は俺の落ち度でもあるんだ。


(これが終わったら真莉亜にデートでも誘うか。もちろん夏奈も一緒にな。)


それから10分ほどお互いを抱きしめ合って、真莉亜がもう大丈夫と言ってな離れたところで、櫻井先生と一緒にトモと明日香が保健室に入ってきた。


「零、気が付いたんだな。」


「あぁ。お前らにも心配をかけてしまって悪かったな。」


「ホントだよ。―――でもクラッシュが化け物になるなんて思ってもいなかったから、今回は目を瞑る事にするわ。」


「助かる。その代わりに俺が眠っている間に知った事と、今の俺の状態について話すよ。」


俺はベッドを囲っていたカーテンを全部開けてから話しやすいように“創造作成”で椅子をいくつか作って、その間にまだ残っていた生徒会メンバーの全員も保健室にやってきて、軽い説教を受けてから話をする事にした。

ちなみに夏奈は先に帰ってしまったみたいで、俺が起きた事を明日香がこっそり連絡してくれてみたいだった。


「時間も時間だから簡単に話すけどその前に一つ、他の生徒や教師はどうなったんだ?」


トモや明日香たちみたいにいきなり異能を覚醒させられた生徒や教師たちが気になってしまったため、その不安要素を先になくしたかった。


「アンタが眠っている間に病院から医者や救急隊が来てくれたみたいでね、その場で簡単に容態を軽く確認してたけど、誰も体に異常がないと分かったみたいで、今のところは全員家に帰したみたいだよ。」


「―――そっか、わかった。」


どうやら眠っている間に事はちゃんと進んでいたみたいで安心した事だし、約束どおりに俺の状態を少しずつ話していった。


「まず今俺の中にある憤怒についてだけど、俺はこれを受け入れて魔王になるつもりだ。」


『―――っ!!』


俺が魔王になる事を受け入れると言った瞬間、その場の空気が一瞬にして変わった。

その中でも真莉亜が不安そうな顔をしていて、櫻井先生はいつもよりも鋭い目になって俺を見てきていた。


「まぁ魔王になると言って反対したいのはわかるけど、こればかりはちゃんと理由があるんだ。」


「ならその理由を言ってくれんか? いきなり言われても簡単には納得できないからな。」


「大きく言うとなれば、俺のブレーキをしての役目になってくれるからだ。」


「ブレーキ?」


誰も意味が分かっていなさそうだったから、俺はブレーキの意味を簡単に説明していった。


「トモや明日香に先輩たち、それとここにいない夏奈しか知らないのだが、お前たちは俺が罪人に対してかなりの嫌悪感を持っているのは知ってるよな?」


「あぁ、知ってる。近くで見ていたからよくわかるよ。」


「今まではそれを抑えるブレーキが俺にはなかったんだ。その証拠にクラッシュの時がそうだった。」


俺はクラッシュの挑発に乗ってしまい、勝手に外に出てはこの有様になったのを猛省していた。

こればかりは俺のせいでもあるし、勇者だった時もそれに乗せられてピンチを作ってしまった時もあったから、今回はみんなに申し訳ないと思っている。


「じゃああれはお前の罪人嫌いが出てしまって、後先考えずにあれをしたって事になるのかしら?」


「はい。だから今回の憤怒を受け入れるのは、憤怒の機能が俺を抑えるのに最適だと思ったからからだ。」


「零君、憤怒の機能ってどんなものなの?」


真莉亜が心配そうに俺を見てきていて、俺は優しく撫でて機能の名前を言った。


「―――憤怒の機能の名前は、“終わらない瞋恚の炎”。いわば怒りの炎って意味だ。」


「瞋恚の炎…―――その機能の特徴は?」


「瞋恚の炎を燃やすためには燃料をなる薪が必要となる。薪の材料は―――怒りや死の恐怖です。」


これは憤怒の中にいる()()()が教えてくれて、薪は自分の体にある怒りや死に対しての恐怖などの負の感情を燃料にしてくれるみたいで、それが多いほど憤怒の力を発揮できるといった形みたいだった。


「怒りはまだしも、死の恐怖は憤怒とは縁がない感情じゃないのですか?」


「別の言い方に変えると、死ぬ寸前に出てくる怒りといったほうが正しいかもな。映画やドラマに例えるなら、気に入ってたキャラが裏切られて死んでしまった時に湧き出てくるアレって言ったほうがわかりやすいか。」


「あぁ確かに先輩の言った通り、私も映画で人気のキャラが何で死んじゃうのって思った時にそういった気持ちになったりしますね。」


俺の例えに加賀美が思い出しながらそう言うと、他のみんなも同じ事を思いながら納得していた。

まぁ俺も華怜とアニメを見ている時なんかは何度かあったし、気に入ってたキャラが序盤で死んでしまった時は怒りを覚えた事もあったな。


「まぁそんな感じで、俺の中にある負の感情が薪となってくれるおかげで、制御できなかった俺の怒りが簡単にコントロールできるし、今の社会からしたら俺はヴィジランテになってもおかしくないしな。」


「ヴィジランテ……確かに今の零がそうなっていく未来が見えてもおかしくはないわね。」


「慷慨憤激。確かに今の社会では私たちの正義は意味を果たせないだろうな。」


明日香や沙羅先輩は俺の過去を知ってるからそうなると分かったみたいで、トモに至っては二人の言ってる意味が分かってなさそうな顔をしていた。

ホント俺の憧れるヒーローが脳筋なのは困ったところだよな。


「とまぁそんな事で、俺は魔王になるのを受け入れるのだけど、理由を聞いて反対はいる?」


俺が念のために確認をとると、まだ微妙そうな顔をしているのがちらほらいるのが分かって、俺は一応保険を掛けておいた。


「まぁ知っているとは思うけど、憤怒は俺たちの味方をしてくれるみたいだし、何より俺は暴走するのはまずないと思っていいよ。」


「その根拠は?」


「―――俺が俺を信じてるからですよ。」


俺は先生の目を見てそう言うと、先生ははぁ…っと溜息を吐くと、もう何も言わないといった感じで俺を見てきた。


「それじゃあまず一つ目は終わりにして、二つ目は憤怒との対話で知った情報を話していきましょうか。」


零は真莉亜が話す前から持って来てくれていた水を飲んで、一息ついてから話を再開した。


「まず憤怒から教えてもらった情報はいくつかあって、他の大罪の機能やスキルの情報、それに俺が魔王になった際に役に立つ闇魔法をいくつか教えてもらったんだ。」


「闇魔法についてはいくつくらい教えてもらったの?」


「数がかなり多かったから厳選したけど、五つだけ教えてもらったよ。」


これは実戦で本当に役に立つかはわからないけど。時間は夢の世界(あっち)で少しずつ慣らしていったほうが早いし、今日中に始めていくか。


「だけど今の零は魔王じゃないから使えないんだよな?」


「まぁな。だからまずは俺の体の件が先になるな。あぁそれと、同時進行でやっておかないといけない事があったな。」


「やっておかない事?」


「――――悪魔(デーモン)の召喚。」


『!!?』


俺から悪魔(デーモン)を召喚させるなんて言うとは思っておらず、その場にいたほとんどの人が驚愕していた。

そんな中で驚かずに納得していたのが、櫻井先生と真莉亜の二人だった。


「まぁ…魔王になるのなら、悪魔(デーモン)を召喚させて側近にさせるのは当然よね。」


「私の場合は魔王に覚醒する前にリベルを側近にしたから、そのあたりについては私も詳しくないんだけど、確か魔王になるための仮定みたいなものだったよね?」


「そ。しかも召喚させるための魔力(エネルギー)はここにあるミノタウロスの魔石で補えるから、あとはこれと一緒に俺の魔力を使えば、少なからずも上位悪魔(アーク・デーモン)は召喚できると思うよ。」


仮に俺が下級悪魔(レッサー・デーモン)とか召喚できたとしても戦力としては乏しいだろうし、まぁあの()()がある以上、そいつ等と似たような性格の悪魔が召喚出来たら俺としては嬉しいから、召喚する時は俺の運に賭けるしかない。


「だ、だけどよ、悪魔を召喚できたとしても、簡単に俺たちを受け入れてくれるのか?」


「それはわからない。はっきり言ってアタリとハズレの差が激しいから、俺としては因縁のない悪魔が応じてくれるのを祈るしかないな。」


俺の言葉に緊張が走って、仮にハズレ引いたのだと思うと命はないと思ってる人がちらほらいた。


「まぁ召喚は違う場所で行うから、失敗したとしても応戦できる場所でやるよ。」


俺が水をまた飲んで一息して、二つ目の途中に戻って話を始めた。


「それで俺の体についてだけど、これは母さんに話をしてみる事にするよ。そんでその時に俺が勇者だって事も打ち明ける事にするから、真莉亜もその時に魔王だって事を打ち明けるぞ。」


「わかった。私も零君に託すよ。」


「―――先生、母の方には先生が勇者であるって事を話すかもしれませんけど、いいですよね?」


「大丈夫よ。どのみち渡らないといけない橋であるのに変わりはないからね。」


「ありがとうございます。もちろんこれはトモたちや会長たちも例外じゃないから、それも話すけど大丈夫か?」


俺はトモたちに話を持ち掛けると、全員頷いて了承したところで、俺はトモに博士と会うのは明日にしようと言って連絡を頼んだ。


「俺から話せるのはこれだけですし、今日はこれで解散しましょう。」


「そうね。それと白崎くん、明日からしばらく休校になったから、本来なら生徒全員自宅待機にするはずだけど、君たちは特別に外に出ていい事にするから、それだけは伝えておくわ。」


「わかりました。」


「それじゃあみんな、今日は寄り道などはせずに帰りなさい。」


『はい。』


俺は帰る前にトモを呼び止めてから明日の集合場所と時間を話し合って、俺たちは先生の指示通りに帰宅し、帰り道の途中で夏奈に連絡を入れた。


『白崎君、無事でよかった。』


「ごめん夏奈、心配かけちまって。」


『ううん、大丈夫よ。それより明日から休校になったというのは聞いた?』


「あぁ、先生から話は聞いた。外出は特別に俺やトモたちは外に出ていいようにされたから、明日は朝から俺は家にはいないから、照たちには伝えといてくれるか?」


『わかったわ。……ねぇ、白崎君。』


「どうした?」


『私も彼女なんだから、心配事はさせないでね。』


俺は電話越しでもわかるくらい夏奈が心配そうにしながら言ってきたから、真莉亜の時に考えてたアレをここでいう事にした。


「あぁ…その、なんだ。こんな事は二度としないとは言えないけど、これが全部終わって平凡な日常に戻ったら三人でデートしようか。」


『――――わかった。約束してね?』


「あぁ、約束だ。」


『――――うん、それじゃあ切るね。』


「あぁ、またな。」


俺は電話を切って、横にいた真莉亜の頭を撫でてやった。

電話の内容を横で聞いてた真莉亜は、約束がデートというのにちょっと微妙そうな顔をしていて、撫でられてからはいつものように戻ったけど、これは物足りなさそうな感じかもな。


「真莉亜、家に着くまで手を繋いで帰ろう。それで今日は許してくれ。」


「……わかった。今日は許すよ。」


俺は真莉亜と手を繋いで帰って、家に着いた時には機嫌は戻っていて、玄関を開けたら華怜がすごい形相で走ってきた。


「お兄――――――ちゃ――――――ん!!!」


「うわぃびっくりした! どうしたんだよ華怜、いきなり飢えた猛獣みたいに突っ込んできて?」


「どうしたもこうしたもないよ! お兄ちゃんの学校でテロ事件があったってニュースがあってびっくりしたんだよ!!」


「あぁ…そういう事ね。心配ご無用ですよ華怜さん、俺はや他の生徒も全員無傷で終わったから。」


それから香蓮に詳しい内容を聞くと、どうやら俺たちの学校ではテロ事件って事で全国ニュースで取り上げられていて、警察がテロの犯人を逮捕したと報じられていたらしい。


(まぁありのままの事を言ったところで誰も信じてもらえないだろうし、そうするしか方法はなかっただろうな。)


俺も今回の件については隠し切れないだろうし、警察が家に来るのは近いだろうなぁ。


「まぁとりあえず俺たちが無事なのは確かだし、それでこの件は終わりにさせてくれ。」


「……いいよ。どうせお母さんも私と同じくらい心配してるから、あとはお母さんに任せるよ。」


「あぁそうしてくれ。ところで母さんはまだ仕事か?」


「ううん、今日は早めに切り上げてるみたいだから、晩ご飯も母さんが作ってるよ。」


お、どうやら母さんは早めに仕事を終わらせているのか。

だったら好都合だし、今日の夜には全部話せるかもしれないな。


「そっか。だったらご飯食った後でいいから、あとで二人に話さないといけない事があるからリビングに居ってくれんか?」


「話? わかった、お母さんにもそう伝えておくね。」


「あぁ、頼んだ。」


華怜は先にリビングに戻って母さんに話があると伝えに行ってくれて、俺たちも後を追うかのようにリビングに向かった。

そんでリビングに入った途端に母さんのタックルが飛んできて、後から腹を痛めしまった俺であった。

久し振りにスーツを着たらちょっときつくなっていて親から痩せろと言われてショックを受けました。


明日の三日目もよろしくお願いします!

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