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17話 女神の深刻な事情

「ねぇ…本当にただの自慢話しか書いてなかったの?」


急に手紙を叩きつけたせいなのか、真莉亜は驚きながらも俺の心配をしながら聞いてきた。


いかんいかん、あまりにもくっだらない内容にキレちまった。

ここはすぐに冷静にさせないとな。


「あぁ…そうみたいだ。なんか期待した俺が馬鹿みたいだよ。」


やっぱあの女神(ひと)はあんまり信用できないな…

いつも何かしらトラブル案件を持ってくる時もあれば、疲れている時に女神がいる空間に勝手に連れて行かれてダダ話をしたりとかしてくるし、前からずっと思ってたけどあの女神(ひと)ホンットにフリーダムだよな。

一回思いっきり説教したほうがいいかもしれないな。

じゃないと全く反省しないだろうしな…あの女神は。


「…ん?ちょっと待って零君。封筒の中にもう一枚手紙が入っているよ。」


「え?」


真莉亜に言われて封筒の中身を確認してみると、確かにもう一枚紙が入ってた。


あれ、俺が見たときは一枚しか入っていなかった気がするんだけどな。

もしかして取り損ねたのか?

いや、でも触ったとき確かに一枚だったよな。

まぁ、いいか。


「もう一枚入ってたな。」


「取り損ねてたの?」


「いや、ちゃんと取ったつもりだったけど、二枚重なってたのかもな。」


俺は中に入ってたもう一枚の紙を取り出して、今度は中身を確認した。

封筒の中にはもう何もなく、中身は空っぽになってた。


「さっきのようなふざけた内容だったら、この後来るみたいだし説教しないとな。」


「え? この後誰か来るの?」


「女神が俺に渡してた神器の回収をしに来るんだよ。その時説教するつもりだよ、内容次第だけど。」


俺は苛立ちを心の奥にしまいながらも、もう一枚の手紙の内容を読んだ。


『手紙を見て苛立っているレイさんへ


 さっき読んでもらった手紙はほとんど私自

 身の自慢話なので気にしないでください。

 こっちの手紙が本題なのでこちらのほうは

 ちゃんと読んでおいてください。

 

 実際にお二人は勇者と魔王なのですが、な

 ぜお二人が異世界で使っていた力がそちら

 でも使えるようになっている理由なんです

 けど、実は神界のほうに収容しいた者が脱

 走を試みてそのまま神界から出て行ってし

 まって、今地球のほうに逃げてしまってい

 る状態なのです。


 しかもそれだけじゃなく、前にレイさんが

 全部回収した“大罪の結晶核”を全部盗んで

 しまっておりまして、


 私たちも責任をもってそちらに行きたいの

 ですけど、残念ながら女神である私たちは

 簡単には地球で現界することができないの

 です。

 

 そこで私たちは今地球におられるお二人と

 かつて勇者であった他のお二人に協力をお

 願いしまして、脱走した者をどうか捕まえ

 てほしいのです。

 

 最悪殺してしまっても、私たち女神に責任

 がありますので、あなた方に罪などは持た

 せたりしませんのでそちらのほうにつきま

 してはどうかご理解のほうをお願いします。

 

 ちなみにマリアさんにつきましては、魔王

 の時よりも少しながら弱体化させまして、

 レイさんとほとんど同じくらいのステータ

 スにさせてもらいました。

 

 固有魔法にあります『魔王権限』のほうは

 、マリアさんが実際に魔王になられた際に

 持たれたお力をそのままにしており、何か

 しらお役に立つであろうと思いまして、そ

 のままの状態にさせてもらいました。


 最後になりますが、お二人の事情につきま

 しては他の勇者のお二人にもお話しており

 ますので、何卒よろしくお願いするように

 させましたので、お会いした際はお二人と

 協力なされますようお願いします。

 

 大変申し訳ないのですが、どうか私達の代

 わりにその愚か者に神罰を与えてください。

 お二人が無事に事が済みますことを心から

 願っております。

          女神ティファニスより』


「「………。」」


今俺たちはティファニスさんが書いたもう一つの手紙の内容を読んで言葉を失っていた。


手紙を読んで思ったことは、予想外だ。

内容はまだしも、そんな重要案件を俺たちに任せたというプレッシャーが一気に襲い掛かってきたからだ。

何よりも驚いたのが、神界に収容されていた奴が脱走をして今地球に隠れ潜んでいることだ。

つまりこの内容が本当だったら、その黒幕は俺たちと同じ世界で生きていて、いつ世界が崩壊してもおかしくない状況になっているって訳だ。


「ねぇ、零君。この手紙に書いてあることって本当の事なのかな…?」


「分かんねぇ……。だけど俺が少なからずティファニスさんが真面目な内容を書いてあるときは本気だから、多分ここに書いてあることは本当の事なんだろう。」


ティファニスさんとは異世界で会ってから三年間数多くの会話をしてきた。

いつもはふざけ話や、他の神様の愚痴を俺に言ってたりしていたけど、真剣な話をしている時はいつものニヤけた顔や不貞腐れた顔をせず真面目な顔になるっていうのは知っている。

そしてこの手紙もさっきの手紙とは違って、切実な内容が書いてあるからこそ向こうもかなり深刻な状態なのだろう。


「俺として気になるのは、脱走したその囚人の特徴がまったく書かれてないことだな…。普通俺たちに任せるのなら、特徴の一つや二つは書いててもおかしくないんだけどな…。」


「確かに、何も書いてないのはおかしいわよね。何かしら理由でもあるのかな?」


それ自体があまり言えない内容なのか?

それとも、あの女神が凡ミスで内容を言い忘れたのか?

まぁどっちにしたって、この世界で平和的に暮らせないのは事実だな。

情報はまだしも、普通の日常ができなくなるのは困る。

あの世界で三年間、地獄のような日々を暮らして帰ってこれたんだ。

ここで壊されたら俺のいままでの苦労が水の泡になっちまう。

それだけは阻止しないとな。


「問題なのは、大罪の結晶核が全部盗まれるなんてな。」


「零君、それってどういったのなの?」


「え? もしかして知らないのか?」


「ううん、名前は知ってるけど、実際どんなのかは全然分かんないの?」


あぁ、そういった感じなんですか。

そういえば、あれって魔族の所持物じゃなかったな。

どこかに転がってたら誰かが拾って、それを取り込んで人ならざる者になるんだったな。


俺は真莉亜に簡単に大罪の結晶核について説明を始めた。


「これは俺の知ってる内容だけど、大罪というのは、要は七つの大罪だ。傲慢、憤怒、怠惰、色欲、強欲、暴食、嫉妬、この七つの感情が一つ一つ結晶核になって、それを取り込んだ者はその悪魔の力を持てるようになってしまい、“魔人”に覚醒してしまうんだよ。」


「その魔人っていうのは、魔族と同じなの?」


「まぁ、それに似たような感じだ。魔人になってしまったら、人類の害でしかなくなるから、その魔人はすぐに討伐されなくちゃならないんだよ。」


「そうだったんだ。私はその存在自体を見た事がなかったから、全然知らなかったよ。」


「それ自体はあらゆる場所を転々として動いてるし、何処で現れるかなんてのは俺達でも分かんなかったしな。ま、それを使って悪用するバカもいたんだけどな。」


俺が知ってる中でそれを悪用してたのは、傲慢、色欲、強欲の三つだったな。

他の四つはそうでもなかったけど。


「とにかく今は、周辺の警戒をしていた方がいいかもな。家族の周りや学校とかそういった俺たちの身の回りを注意しとけば、安全でいられるだろう。」


「そうだね。私もこれからは周囲に警戒しないとね。」


「さて、時間はまだあるし、マニュアルを読んでからここで少しゆっくりして戻るか。」


「私も賛成~。あ、そういえば思ったんだけどさ、この世界ではあっちと並行で時間は進んでいるの?」


あっ、そうだった。

この世界の事は俺しか知らなかったな。

実際この世界の内容も俺のスマホのメールだったし。


俺はティファニスさんからもらったこの世界の説明が書かれたメールを教えた。

するとそれを聞いた真莉亜は、今日のデートの時のようなキラキラした表情になった。


え? どうしたんですか?

何か喜ぶ内容でも書かれてあったんですか?


「ねぇそれってもしかして、ここで12日間居っても向こうでは1日しか経たないってことだから、学校が休みの日とか最高じゃない!!」


「いやいや最高とか言ってるけどさ、1/12だぞ? 時差ボケが激しくなっちまうんだよ?」


「でもそれでも長い時間ここにいても問題はないし、夏休みなんて12倍も長くなるんだよ! 最高位がいないじゃない!」


12倍も長くなってほしくないわ!

どこのエンドレスサマーだよ!

そんないらんわ!


「それにさ、ここが何でもありだったら、向こうに残してきた私たちの従者を連れてこれるんじゃないの?」


俺は真莉亜の言った事にハッとなった。


そうだ、ここは女神が作った空間。

しかも今は俺の権限でできてる。

つまり向こうに残してきた従者たちを連れてこれるのか。

しかもこれから大罪と戦うとなると、戦力は必要になるからな。


それに、ここに俺の従者の一人である精霊が一人いるから、野菜とかの食料を作ってもらうのも悪くないかもな。

スキルの中に“契約召喚”があるし、早速呼び出してみるか。


「そうだよな。ここなら従者のみんなもおらせても大丈夫なのか。」


「ならまずはマニュアルを読もうよ! 先に私から知って、説明できるようにしないといけないしね。」


「だな。明日にしようと思ったけど、今のうちに読んでおくか。」


明日読むはずだったマニュアルを手に持って、これからこの場所で夢が広がる事を考えながら、マニュアルを開いて中身を確認した。

仕事が忙しすぎたせいで寝落ちしてばっかで投稿少し遅れてしまった。

今のままだとやばいから投稿する期間を長くするかもしれません。

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